2005年07月12日

着こなしの参考になる本

Gentleman ― Fashion 紳士へのガイド ザ・ストリートスタイル

今日はちょっと趣向を変えまして、洋服の着こなしを考えるときに、参考になりそうなを取り上げてみます。

雑誌じゃダメ?

皆さんは着こなしを考える際、何を参考にされているでしょうか?

「周りの友人」や「街角ウォッチング」?

まあ、よほど高感度な人が周りに揃っている方なら問題ないでしょうが、普通の方ならそれだけではちょっと難しいでしょう。洋服は異国の文化であることもあり、周りを見ていても「基本」が身に付きそうにないし、流行を3周程遅れて理解する、ってことにもなりそう。

やはり、いわゆる「ファッション雑誌」を参考にされている方が多いのでしょうね。確かに「現在の流行を理解する」という意味では、有用だと思います。

でも、いくつかの雑誌を何ヶ月か読んでみれば分かると思いますが、雑誌によって書いてあることが結構違うし(雑誌によって目指す着こなしが違う)、同じ雑誌でも数ヵ月後、数年後には全然違うことを書いていたりもするんですよね(まあそれが流行ってヤツですが)。

「あ゛ー、オレはどういう服を着たらいいの?」という叫び声が聞こえてきそう…。

突然ですが、音楽に詳しくなるには…

オリコンチャート1位ヒットソング集500〈上〉1968~1985

ふと思ったんですが、こういう感覚って、ポピュラー音楽に似ているなぁ、と。ポップスとかロックとか…。

「(ポピュラー)音楽に詳しくなるぞ!」と思ったら、たいていの人は、まずはオリコン等(または米ビルボード等)のヒットチャートに注目しますよね。で、毎週チャートをチェックして、流行曲を覚える、と。

でも、そのうち気が付きます、「これじゃあ流行に振り回されているだけだな、いつまで経っても埒が明かない…」。この方法だと、なかなか全体像を理解できないんですよね。

全体像を理解するには、ある程度は過去のヒット曲を遡ったり、外国の音楽を聴いたりする必要があるでしょう。「ビートルズ(The Beatles)くらいはある程度は聴いておかないとダメだな…」。←ビートルズくらいじゃ、全然足りないでしょうけど :-P

それなりに全体像が理解できると、最新ヒット曲も余裕を持って聴くことができます。「なるほど、この曲はドナ・サマー(Donna Summer)あたりを狙ってるんだな…」ってな感じ。

もちろん、「全く新しい音楽」もたまには生まれて来るので、そういうヤツはチェックしておく必要がありますが。でも、実はそんなに多くはないと思いますよ。それに、それなりに全体像が理解できていると、新しい音楽も理解しやすいと思うなぁ。

同様に、洋服に詳しくなるには…

同様のことが、洋服にもいえます。「流行服ばかり追いかけていても、埒が明かないや…」

洋服についても、ある程度は過去の流行を遡ったり、外国の服飾文化について理解し、それなりに全体像を把握したいところ。外国といっても洋服の場合、アメリカ、イギリス、フランス、イタリアぐらいで十分でしょうが。

それなりに全体像が理解できると、流行服も余裕を持って対処できます。「なるほど、このアイテムは80年代のプレッピー風を狙ってるんだな…」ってな感じ。

ご存知の通り、「流行は繰り返す」なのです。でも、全く同じ地点には戻って来ないのが、面白いところなんですけどね。

もちろん音楽と同様、「全く新しい洋服」もたまには生まれて来るので、そういうヤツはチェックしておく必要がありますが。でも、そんなに多くはないと思いますよ。それに、それなりに全体像が理解できていると、新しい洋服も理解しやすいと思うなぁ。

さて、洋服についての全体像を理解するには、洋服について書かれた本を読むのが、一番お手軽でしょう。

前置きが長くなりましたが、今日はそんな本をいくつかご紹介します。

高村是州『ザ・ストリートスタイル』

まず最初に紹介するのは、この本。結構有名な本みたいです。

高村是州
グラフィック社 (1997年3月)

アマゾンの解説を引用しますね。

地位や権力を持たない人々、とくに若い世代によってつくられた、ストリートカルチャー、そしてストリートファッション。1900年代から現在までの、街の人々のスタイルを絵と解説文(英文併記)で紹介する。

洋服の流行の変遷を知りたいなら、これが決定版かも。とにかく、膨大な量の着こなしが載っています。

ちょっといくつか男性のスタイルを抜粋しますね(この本は男性・女性は半々くらい)。ホンの一部ですけど。

  • バロック・スタイル(17世紀後半)←こんなのから載ってる…
  • サック・スーツ(1860年代)←やっと今っぽくなってきた
  • イングリッシュ・ドレープ・スーツ(1928〜1950)
  • バイカーズ(1947〜1950年代)←マーロン・ブランドとか
  • アイヴィー・リーグ・スタイル(1952〜1960年代前半)←このサイトではお馴染み
  • フィフティーズ(1950年代)←ジェームス・ディーンね
  • モッズ(1960年代)
  • スキンヘッズ(スキンズ)(1964〜1972)
  • サイケデリック(1960年代後半〜1970年代初頭)
  • ヒッピー(1966〜1970年代初頭)
  • ファンク(1970年代初頭)
  • グラム(1970〜1974)
  • ラスタファリアン(1970年代中期〜後期)←レゲエね
  • ストリート・パンクス(1976〜1978)
  • テクノ(1980年代初頭)
  • モノトーン・スタイル(1982〜1984)
  • ヘヴィー・メタル(1980年代初頭)
  • プレッピー・スタイル(1979〜1980年代初頭)
  • スラッシャー(1985〜1989)
  • ヒップホップ(B・ボーイズ)(1982〜1990年代初頭)
  • グランジ(1991〜1993)

…だいたいどんな感じかお分かりいただけたでしょうか? 全てのスタイルが、高村是州氏自信による綺麗なイラストで詳細に説明されています。

これを持っていれば、どんな流行が来ても安心?

ベルンハルト・レッツェル "Gentleman"

洋服については、ぜひとも西洋人の意見を聞いておきたいですよね。この本の著者は、ドイツの方です。

ベルンハルト・レッツェル, 飯泉 恵美子
クーネマン出版社 (2001年4月)

アマゾンの解説を引用しますね。

紳士にふさわしいスタイルについてまとめる。英国に起源を発し、今や世界中でクラシックスタイルとして認められている身だしなみのルールを定義。紳士に欠かせないアイテムと、有名な紳士にまつわる話を紹介する。

目次はこんな感じ。

  1. ひげの手入れ
  2. ヘア
  3. 下着
  4. ドレスシャツ
  5. ネクタイ
  6. スーツ
  7. 洗練されたカジュアル
  8. オーバーコートとジャケット
  9. 帽子
  10. アクセサリー
  11. ニットウェア
  12. スポーツ
  13. フォーマルウェア
  14. ホームウェア

着こなしやアイテムの由来等の情報が満載で、正にオトナの男のための本といえるでしょう。「ひげの手入れ」で始まるのが、凄いというか何というか…。

いろいろなセレブの着こなしも紹介されているも嬉しい。セレブといっても、最近のしょーもないセレブ(ビデオが流出するような(爆))ではなく、フレッド・アステアやチャールズ皇太子のような「本物のセレブ」ですよ。

伝記 ウォーホル ― パーティのあとの孤独

例えば、アンディ・ウォーホルが紺ブレ(ネイビー・ブレザー)にリーバイス(Levi's)501を合わせた有名なコーディネートも紹介されています。今見てもこれ、格好いいですねぇ。

注意点は、作者がドイツ人なので、内容がヨーロッパ寄りであることかな。

…それにしてもこの本、今は入手困難なのか。復刻してほしいなぁ。

もちろん「絵本アイビーボーイ図鑑」も…

以前紹介した「IVY Illustrated - 絵本アイビーボーイ図鑑」は、このサイトの読者なら必読でしょう(?)。

さいごに

今日は文章がグダグダ長くなってしまいました。我ながら、文章力がないなぁ。

こういう本って、役に立つ云々もありますが、読んでいて楽しいんですよね。皆さんも何かオススメの本をご存知でしたら、教えていただけると幸甚です。

関連記事

人気Blogランキングなるものに参加することにしました。ご協力よろしくお願い致します…。

人気Blogランキング←この記事が面白かった方は、ランキングのバナーをクリック!
posted by blackwatch at 00:37| Comment(8) | TrackBack(0) | 本、CD、DVD | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
またまた、お邪魔します。

確かに一般の方なら、ファッション雑誌なんかをお手本にされる方が多いと思いますね。

ファッションについて、深く知るにはココに載っている本は非常に参考になると思います。
でも、それと同時に『なぜこの服にはこの生地なんだろう?』『こんな生地や柄で作ったほうがカッコいいのに…』『もっとこうできないのかな?』なんて疑問や、考えが湧く方もおられると思います。
実は服作りにもある一定の法則があるんです。
(最近はあえて無視した服も多数ありますが…)

細かく書くときりがないので、そういった事柄のヒントになる本の紹介だけ…

『ファッション販売 目で見るファッション商品知識』

この本はお勧めです。
この一冊である程度のファッションについての商品知識や、ディテール、着こなし、流行の流れ、クリーニング方法まで、専門的な知識も入門編としてあります。

長文失礼致しました。
『POTI』
Posted by 『POTI』 at 2005年07月12日 15:45
POTIさん、こんにちは。早速の情報提供、恐縮です。

そうなんです…。今回私が挙げた本は、「基礎学力」の向上には役立つと思うのですが、「即戦力」にはならない気がしますね(汗)。

POTIさんの示された本は、こちらでしょうか?
http://shogyokai.yume-net.ne.jp/hanbai/meisai/3-0000000513.shtm

こちらは即戦力になりそうです。プロの方御用達かな? 「サイズの基本&フィッティング技術」等、興味がありますね。
Posted by blackwatch at 2005年07月14日 00:02
高村先生にデザイン画を教えて貰っています
凄い人なんですねー
Posted by 希望 at 2005年08月28日 17:01
希望さん、はじめまして。

高村是州さんにデザイン画を教えてもらっているのですね。それもそれで凄いような…。
Posted by blackwatch at 2005年08月29日 01:54
あの日本語がまともに喋れない人でしょ?お気の毒に。
Posted by at 2005年10月04日 00:57
事実かどうかはともかく、出来ればもうちょっと穏やかにお願いしますね…。
Posted by blackwatch at 2005年10月05日 00:33
 こんにちは。毎日楽しく拝見させてもらっています。

 私は現在大学4年生で、来年から就職となります。そのため、スーツの着こなしやマニュアル、ルールなどを勉強したいのですが、おススメの本や新書などがあれば教えてください。
 ちなみに「スーツの適齢期」・「AERA STYLE MAGAZINE」など、書店に並んでいる本は一通り読んでます。

 よろしくお願いします。
Posted by swank at 2008年12月07日 15:50
swankさん、こんにちは。同じ内容のコメントがもうひとつありましたので、そちらは削除させていただきました。

> 書店に並んでいる本は一通り読んでます。

す、すごいですね、ひととおりですか…(汗)。であれば、私からはもう特にオススメできる本はないような…。

落合正勝氏の『男の服装術』あたりがここ数年では定評ある本のような気がしますが、典型的な「書店に並んでいる本」ですから、すでにお読みになっていることでしょう。
http://blackwatch.seesaa.net/article/22314587.html

その他、落合正勝氏の他の著作や出石尚三氏の著作あたりが思い付きます。まあ、このへんももうお読みになっていますか。あとはもう、洋書くらいしか…。
Posted by blackwatch at 2008年12月08日 00:08
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/5011396
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック