
今日は、ベルトを取り上げます。ドレスベルトもカジュアルベルトも……。《最終更新日: 2017年1月4日》
ドレスベルトとカジュアルベルト
ドレスとカジュアルの違いは近年ではあいまいになっていますが、とりあえずビジネススーツに合わせられるか否か区別してみます。
普通のビジネススーツに合わせるなら、素材はカーフもしくはシェル・コードバン(シェル・コードヴァン、馬のお尻の革)あたりが基本(たぶんフォーマル度はカーフが上)。ドレスカジュアルならスエード(スウェード)も粋です。
つくりについては、分厚い一枚革でつくられたベルトはカジュアル向きです。
一枚革でない場合、両端にステッチが入ったものと入っていないものがありまして、ステッチが入っていないもののほうがよりドレッシーといわれています。ただ、アメトラやブリトラ好きの人はステッチ入りのほうを好む人が多いんじゃないかなぁ。なお、目立つ色のステッチが入ったベルトはカジュアル向きです。
ベルトの色・素材の考え方
「ベルトと靴の色を合わせる」というのが着こなしの基本なのですが、素材も色目も神経質にきっちりそろえる必要はないと思います(「ベルト濃色の法則」というのがあるらしい)。特にカジュアルスタイルにおいてはこの辺の考え方は柔軟でよいのでは?
とはいっても、「靴が黒でベルトが茶」や「靴が茶でベルトが黒」のような合わせ方はさすがにマズいでしょう。靴やベルトに限らず、皮革の黒と茶は交ぜて使わないほうがよいのです。
バックルの考え方
ベルトを選ぶ際に意外に気になるのが、バックルの色。具体的には、ゴールド(金、真鍮、ブラス)かシルバー(銀、ニッケル)か。
ここ数年はシルバーのものが優勢でしたが、そろそろゴールドも新鮮だと思いますよ。金ボタンの紺ブレ(ネイビー・ブレザー)に合わせるなら、ゴールドのほうが合うでしょうし。そうそう、他のアイテム(モンクストラップなど)の金具の色とそろえたほうが、やはり統一感は出ます。
大雑把に述べますと、トラッドならゴールド、モダンならシルバーでしょうか。
サイズの考え方
ベルトにはたいてい5つの穴が開いていますが、真ん中の穴(3つ目の穴)で留めるのが見た目に美しいと言われています。とはいってもパンツによってウエストのサイズは微妙に変化することもあり、いつもきっちり真ん中で留めるのは難しいですよね。まあ、努力目標ということで……。
ちなみに私は、ちょっと短めの2つ目の穴で留めるのも好きですよ。4つ目の穴だと、ちょっと見た目に長く感じるかな。リングベルトやメッシュベルトは任意の場所で留められるので、サイズ調整の意味では便利です。
また、サイズ調整を自分でできるベルトもありますが、ギザギザのついた金具で調節する種類のものはあまり格好良いとはいえないと思います(金具が目立って興ざめ)。サイズ調整可能なベルトなら、ポンチョで穴を開けてピンで留める種類のものをオススメします。
サイズ調整できないベルトでも、長いベルトならお直し屋さんで短く直す手もあります。短いものを長く伸ばすことはできませんけど。
ちなみにベルトの幅については、ドレス用でもカジュアル用でもとりあえずは3cm前後が基本のはずです。太いベルトはラギッドな雰囲気になり、細いベルトはスマートな雰囲気に。それとは別の観点として、股上の浅いパンツには太いベルト、股上の深いパンツには細いベルトが合う傾向があると思います。
メッシュベルト

カジュアルな雰囲気を出しつつ大人っぽさも残したいのであれば、網目状に編み込んでつくられたいわゆるメッシュベルトはいかがでしょう。
レザー素材のものはもちろん、コットン素材やゴム素材のものなどいろいろ取りそろえております。
リボンベルト、ウェブベルト

カジュアルでプレッピーなベルトをお探しなら、リボンベルトやウェブベルトがオススメ。
グログラン地のものからトラッドで大人っぽいものまで、着こなしに応じてお選びください。
K.T. Lewiston(K.T.ルイストン、KTルイストン)

オールデン(Alden)の国内代理店でおなじみのラコタ(Lakota)が贈るK.T.ルイストン(KTルイストン、K.T. Lewiston)は、日本の誇るこだわりり派皮革製品ブランドです。
K.T.ルイストンお得意のコードバン(コードヴァン)を使用したベルトは、靴好きマニアにもひそかに人気があるようです。種類もすこぶる豊富です。アメトラ好きならまずはここを見てください。
Whitehouse Cox(ホワイトハウス・コックス、ホワイトハウスコックス、WHC)

現在最も人気のある皮革製品ブランドのひとつであろうホワイトハウス・コックス(ホワイトハウスコックス、Whitehouse Cox、WHC)は、1860年創業のイギリスの皮革製品ブランド。
実はこのブランドの出世作は、ベルトなんです。お得意のブライドルレザーを使ったものやカジュアル寄りのものなど、いろいろあります。
Martin Faizey(マーティン・フェイジー)のクイック・リリース・ベルト

長らくデインズ&ハサウェイ(デインズ・アンド・ハザウェイ、Daines and Hathaway)のベルトをつくってきたマーティン・フェイジー(Martin Faizey)は、2011年に独立したベルト工房。
一瞬でバックルを外すことのできるクイック・リリース・ベルトは、消防士の緊急時の対応用に考案されたそう。その独特のバックルデザインは、アメカジ寄りのスタイルにもばっちりハマります。
さらに、今は亡き(?)ジャベツ・クリフ(Jabez Cliff)風のベルトも出ました。
Anderson's(アンダーソンズ、アンダーソン)

ベルト専業ブランドのアンダーソンズ(アンダーソン、Anderson's)は、1966年創業のイタリアのベルトブランド。
現代的なベルトをお探しなら、まずはこのブランドをあたるのがよいのでは? メッシュベルトも得意としています。
Brooks Brothers(ブルックス・ブラザーズ)

ブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)を別記事で大きく取り上げていますが、アメトラ(アメリカン・トラッド)の雄のブルックス・ブラザーズにはコンサバなベルトがそろっています。
こちらは、ベルト各種。カーフでゴールドの真鍮バックル、シルバーのニッケルめっきバックル、スエードベルトなどがあります。いずれもまさに基本という顔付き。変わった色遣いのベルトは、変わった靴の色とそろえたい人にはうれしいでしょう。
ベルト幅は、3cmから3.5cmくらいが主。スキニーとあるのは2.5cm幅くらいです。









また、こだわり派が愛用するサスペンダー(ブレイシーズ)もありますよ。ボタン留め仕様が王道ですが、よりカジュアルなクリップ式もあります。
そうそう、セール(クリアランス、Clearance)になっている商品があるかもしれませんので、そちらも見てみてください(別ページにあります)。なおブルックス・ブラザーズ・オンラインショップでは、商品到着後8日以内なら未着用の場合に限り返品・交換が可能です。
Tusting(タスティング)のブライドルレザーベルト
タスティング(Tusting)は、1875年創業のイギリスの鞄ブランド。もともとはタンナーで、皮革にしても鞄にしても一流ブランドに提供しているそう。イギリス製ですよ。
こちらは、丈夫なブライドルレザーの一枚革のベルト。ジャベツ・クリフ(Jabez Cliff)あたりよりもすっきりした意匠といえます。真鍮(ブラス)のバックルはまさに私好み。ベルト幅は3.2cmです。ネイビーという色展開がある点にも注目してください。





Albert Thurston(アルバート・サーストン)のブレイシーズ(サスペンダー)

アルバート・サーストン(Albert Thurston)は、1820年創業のイギリスのブレイシーズ(サスペンダー)ブランド。ブレイシーズを代表するブランドといえばここなのです。
ボタン留めとクリップ留め兼用型とクリップ留め型がありまして、より本格的なのはボタン留めです(パンツに専用のボタンが必要)。ただ、カジュアルなクリップ留め型も近年は注目されています。












他の記事も……


「タグ / 小物類: ベルト」をご覧になると、当ブログのベルトに関する全記事を網羅できます。「カテゴリ / 小物類」をご覧になると、当ブログの小物類に関する記事を網羅できます。
なお当ブログについては、当ブログの目次も参考にしてください。
人気Blogランキングなるものに参加することにしました。ご協力よろしくお願いいたします……。

関連記事
追記
- (2005年6月16日)商品を一部追加。
- (2006年1月14日)全面的に記事を見直し。
- (2006年3月26日)商品を追加、入れ替え。
- (2006年6月30日)商品を追加、入れ替え。
- (2006年8月7日)商品を追加、入れ替え。
- (2007年6月27日)メッシュベルトは別記事に。
- (2008年5月22日)リボンベルトは別記事に。
- (2009年7月15日)商品を追加、入れ替え。
- (2011年8月3日)2011年春夏最初の更新。
- (2012年5月21日)2012年春夏最初の更新。
- (2013年6月26日)2013年春夏最初の更新。
- (2014年6月30日)2014年春夏最初の更新。
- (2015年5月17日)2015年春夏最初の更新。
- (2015年12月25日)2015年度秋冬最初の更新。
- (2016年6月4日)2016年春夏最初の更新。
- (2017年1月4日)2016年度秋冬最初の更新。
"ドレスベルト、カジュアルベルトを集めてみました"へのコメントを書く