今日は、マフラー(スカーフ)、ストールを取り上げます。《最終更新日: 2019年12月15日》
マフラー、ストール、スカーフ、……
マフラーやストールは防寒という意味ももちろんありますが、着こなしのアクセントとしても非常に優秀です。コートの前を閉じてマフラーをぐるぐる巻けば、インナーを考える必要もなくなります。
素材はウールやカシミア(カシミヤ)が基本ですが、薄手のものにはコットン(綿)やシルク(絹)、リネン(麻)などのものもあります。セーターのように編んでつくったニットマフラーも。
ところでマフラーとストールの違いですが、男物の場合は薄手のものをストールと呼ぶことが多いようで、厳密な区別はないと思われます。ちなみに、英語ではマフラーもストールも “scarf” と表現することが多いはずです(なんだかややこしいな)。
また、マフラーには基本的に男性用女性用の区別はないですね。女性用と書いてあっても、気に入れば男性が着けても問題なし。強いて言えば、大判のものはどちらかと言うと女性向きでしょうか。
さて、こちらの記事はなかなか面白い。そう、むかしのマフラーはいまよりも短かったのですよ。
マフラー、ストールの巻き方
マフラーやストールの巻き方にはいろいろありますが、実は私はあまり詳しくないのです……。適当にググっていただくほうがいいかも。
こちらは、アメリカの記事。いわゆるワンループ巻きは英語では “Parisian Knot”(パリジャン・ノット)と呼ぶことが一般的のようです。
こちらは、シルク系のドレッシーなストールの巻き方。
こちらは、近年人気の「ピッティ巻き」や「フィレンツェ巻き」。華やかさのある巻き方です。
- マフラーの巻き方、この冬の正解!「ピッティ巻き」を教えます | NEWS | MEN'S NON-NO WEB
- Styling Lecture Vol.001 話題の“フィレンツェ巻き”の巻き方 |Recommend Style|B.R.SHOP
ただ、男性があまり凝った巻き方をするのもいかがなものか、と思わなくもないです……。私は近年はシンプルに巻くことが多いかも。
- On the Street……Sixth Ave. NYC (yeah, that’s right NYC!!!! Back in da House!!) - The Sartorialist (Wayback Machine)
- On the Street…..Young Milano - The Sartorialist (Wayback Machine)
- Palais de Tokyo, Paris | The Sartorialist
- The Rake Magazineさんのツイート: We'll be channelling Paul Weller's herringbone tweed overcoat and selvedge denim ensemble this winter.
- スカーフの巻き方|ELEMENTS OF STYLE
- ストール・マフラーの巻き方 17FW|安武 俊宏|BEAMS
薄手、小さめのストール、マフラー
あまり寒くないときやボリュームを抑えたいときには、薄手や小さめのストールやマフラーはいかがでしょう?
この手のものにはいまいちトラッドなものが少ない印象があるのですが、頑張って集めてみましたよ。
Johnstons(ジョンストンズ)
カシミア製品が得意なジョンストンズ(Johnstons)は、1797年創業のイギリスはスコットランドの老舗高級ニットブランド。
とにかくカシミアのマフラーをお探しなら、まずはここを候補に入れてください。カシミアの基本ブランドのひとつです。メリノウールの商品もオススメ。
Drake's(ドレイクス)
マフラーとネクタイが非常に有名なドレイクス(Drake's)は、マイケル・J・ドレイクとイザベル・ディックソンが1977年に創業したイギリスブランド。
とにかく今を代表するマフラーブランドといえば、ここなのでは? 有名なお店は、ほとんどここのマフラーを扱っていますし。ドレス寄りのものはもちろん、結構カジュアル寄りのものも多いですよ。
Alex Begg(アレックス・ベグ、アレックス・ベッグ)、Begg Scotland(ベグ・スコットランド)
アメリカのバラク・オバマ氏が大統領就任式で身に着けたというアレックス・ベグ(アレックス・ベッグ、Alex Begg)、ベグ・スコットランド(Begg Scotland)は、1869年創業のイギリスはスコットランドのマフラーを中心としたブランド。
代表作は、ウールにアンゴラを混紡させてフンワリ感を出した素材を使用したマフラー。色柄が豊富です。カシミアシルクのドレッシーなストールもあります。
Brooks Brothers(ブルックス・ブラザーズ)
ブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)を別記事で大きく取り上げていますが、アメトラ(アメリカン・トラッド)の雄のブルックス・ブラザーズにはマフラーも充実しています。スコットランド製もしくはイタリア製が主。
トラッドなタータンチェック柄は豊富にそろっています。イタリア製が中心。ざっくり言って、フリンジの長いものは厚手で小さめ、短いものは薄手で大きめです。もちろんカシミアマフラーもありますよ。キャメルヘアはカシミアに匹敵する伝統的な高級素材で、これを使ったマフラーもブルックスの定番商品です。
今季は、プレッピーなストライプ柄ストール、逆に大人っぽい小紋柄のストールが特に印象に残りました。ニットマフラーもありますよ。
カジュアルラインのレッド・フリース(Red Fleece)からは、遊び心のあるマフラーが届いています。
そうそう、セール(クリアランス、Clearance)になっている商品があるかもしれませんので、そちらも見てみてください(別ページにあります)。なおブルックス・ブラザーズ・オンラインショップでは、商品到着後8日以内なら未着用の場合に限り返品・交換が可能です。
Joshua Ellis(ジョシュア・エリス)
ジョシュア・エリス(Joshua Ellis)は、1767年創業のイギリスの超老舗テキスタイルブランド。日本には2016年に本格上陸しました。
こちらは、カシミア100%のマフラーやストール各種。老舗らしく落ち着いた柄が中心です。大きさは、標準的な30×180cm、少し大きめの50×190cm、さらに大きめの70×190cm、などがあります。イギリス製。
カシミア100%のイギリス製にしては、そこそこの値段で狙いやすいのではないでしょうか。贈り物にも好適。ジョンストンズかここか……。
Tweedmill(ツイードミル)、Glen Prince(グレン・プリンス)
お手頃価格のイギリス製(スコットランド製)でウール100%のマフラーをお探しの方は少なくないと思います。近年日本で多く取り扱われているのが、ツイードミル(Tweedmill)とグレン・プリンス(Glen Prince)あたりでしょうか。
まあ、イギリス製だから特別に品質が高いわけでもないとは思いますが、ウールの本場の商品を選ぶとなんとなく気分が良いではないですか。この2つのブランドのマフラーは私も持っていますよ。
John Smedley(ジョン・スメドレー)
キレイめニットの代表格であるジョン・スメドレー(John Smedley)は、1784年創業のイギリスのニットブランド。
セーターの印象が強いブランドですが、メリノウールのマフラーにも力を入れています。マフラーらしくない、ちょっとカジュアル感のあるマフラーが得意かな。
Altea(アルテア)
1892年まで歴史をさかのぼれるというアルテア(Altea)は、1946年創業のイタリアはミラノのネクタイブランド。
マフラーの種類はとにかく豊富でして、素材も色柄もいろいろあります。イタリア製マフラーをお探しなら、まずはこのブランドを当たってみてはいかがでしょうか?
さいごに
タートルネックを着ていない限り、マフラーをしないと真冬の着こなしは完成しないと思います(寒いのはもちろん、見た目も寒々しい)。お気に入りをそろえましょう。あと冬の着こなしには、手袋(グローブ)も欠かせません。
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追記
- (2005年12月21日)商品を追加、入れ替え。
- (2006年12月6日)2006年度秋冬最初の更新。
- (2007年12月13日)2007年度秋冬最初の更新。
- (2007年12月22日)Alex Beggの商品を追加。
- (2008年12月29日)2008年度秋冬最初の更新。
- (2009年12月25日)2009年度秋冬最初の更新。
- (2011年1月7日)2010年度秋冬最初の更新。
- (2012年1月1日)2011年度秋冬最初の更新。
- (2013年1月3日)2012年度秋冬最初の更新。
- (2013年12月18日)2013年度秋冬最初の更新。
- (2014年12月25日)2014年度秋冬最初の更新。
- (2015年12月7日)2015年度秋冬最初の更新。
- (2017年1月3日)2016年度秋冬最初の更新。
- (2017年12月16日)2017年度秋冬最初の更新。
- (2018年12月9日)2018年度秋冬最初の更新。
- (2019年12月15日)2019年度秋冬最初の更新。
この記事へのコメント
テールエンダー
革製品は色を揃えるのが基本だそうですが、カジュアルのニット小物はどうなのでしょうか。
例えば黒のニット帽にミックスグレーのマフラー、ブラウンの手袋を着用するなんていうのはやはりNGでしょうか。
blackwatch
ニット製品の色合わせについては、聞いたことがないですねぇ。お書きになっている組み合わせも、特に大きな問題はないように思います。
色合わせがうるさいのは、皮革製品と金属製品くらいじゃないでしょうか。
クラコフ
最近は関東でもマフラーや手袋が必要な寒さになってきましたね。今冬は小物を大活躍させたいと思います。
そこで気になったのですが、帽子やマフラー、手袋の色合わせの基本などはあるのでしょうか?私はこれら3つを同時着用する時も珍しくないのですが、結構なんとなくで選んでます(笑)素材合わせも気を付けなければと思いますけど。
blackwatch
手袋等が皮革(レザー)製であれば、靴やベルトのような他の皮革製品と「黒」と「茶」を交ぜないように合わせたいですね。
皮革ではないウールやカシミア等であれば、特に色合わせの法則はないと思います。センスで合わせてやってください。素材合わせについても、特に気にすることはないと思います(強いて言えばスエードならスエードでそろえたほうが統一感が出る、くらい)。
コーサク
こちらには取り上げられてませんが、数年前からメンズでは流行している(?)「スヌード」に
関してはどう思われますか?blackwatchさんの見解を聞きたいです。
https://jooy.jp/9016
またblackwatchさんはストールからマフラーの切り替え時期は具体的に決まってますか?
blackwatch
欧米の大人(30歳以上くらい)のコンサバな男性ウェルドレッサーに、スヌードを愛用している人は多くないと思われます。過去にはなかった(少なくとも普及していなかった)新しいアイテムですから。スヌードに限らず、コンサバな人は新しめのアイテムにはあまり手を出さないものです(その代わり、過去に流行したアイテムの再評価は得意)。
ただ、機能的に便利なところはあるようで、スポーツ選手はよく利用していますね(ネックウォーマーと呼べれているもよう)。自転車やバイクに乗るときにも安全面で有利でしょう。マフラーだと車輪などに絡みつく恐れがありますから。
というわけで、自分の生活や着こなしに合うと判断できれば、スヌードを取り入れることはぜんぜん問題ないと考えます。当ブログでも良い商品があれば紹介することもあるでしょう。そういえば、過去にどこかの記事で取り上げたことがあるような気がします。
いかにもマフラーらしいそこそこ厚みのあるマフラーは、私の感覚では東京くらいの気候ですと、おおよそ12月から3月初旬くらいまでが使いやすいように思います。もちろんその年の気候によって変わるでしょう。まあ、個人差もあるでしょうから、このへんはまずはご自身の体感で判断すればよいのでは。