今日は、サンダース(サンダーズ、Sanders)の革靴(靴、シューズ)、ブーツを取り上げます。《最終更新日: 2014年6月16日》
Sanders(サンダース、サンダーズ)
サンダースは、1873年創業のイギリスはノーザンプトンのサンダース&サンダース(Sanders & Sanders)社が展開する老舗靴ブランド。超高級ブランドというわけではありませんが、中堅ブランドとして確かな評価を得ています。
ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)などの靴も手掛けており、またイギリス国防省(MOD)などの制服(ユニフォーム)用の靴も得意としていて、特にMODの革靴の大部分をサンダースが担当しているそう。
靴の名産地のノーザンプトン製の靴ですから、基本的にはやはり堅牢なグッドイヤーウェルト製法でつくられています。ここ数年は日本でも取り扱いが多くなってきました。
キャップトウ(キャップトゥ)、ストレートチップ
次は、ドレスシューズの基本であるキャップトウ(キャップトゥ)、ストレートチップ。
9383は、サンダースらしいミリタリーコレクションの1足。デザインはドレス寄りのいわゆる内羽根式パンチトキャップトウ(パンチドキャップトウ)なのですが、どっしりとした雰囲気が私好みですね。鳩目(アイレット)が6組あるのもクラシック。
ドレッシーなゴム底(ラバーソール)であるダイナイトソール(Dainite Studded Rubber Sole)仕様。
8803は外羽根式で外鳩目仕様ということもあり、いかにも質実剛健でサービスシューズっぽい雰囲気が出ています。ホワイトスエードなら、ホワイトバックス的に使えます。
9071はシボの入ったグレインレザーを使用したキャップトウ。これは渋いですねぇ。この手の革はキズが目立ちにくい利点もあります。靴ヒモ(シューレース)が2種類付いています。
9639は、パンチトキャップトウ仕様の外羽根式キャップトウ。こちらのほうがトラッドさが少し増します。
フルブローグ、ウイングチップ
次は、トラッド感あふれるドレスシューズであるフルブローグ、ウイングチップ。
8951は、外羽根式のフルブローグ。迫力あるコマンドー(コマンド)ソールを採用しています。カントリーシューズと呼んでよいでしょう。
8395は、アメリカ式のいわゆるロングウイングチップ。コマンドーソールのゴツい仕上がりです。スムースレザーとグレインレザーのコンビ仕様。
9252は、伝統的な靴のひとつであるギリーシューズ。正式にはタン(ベロ)がない靴なのですが、これは街履き用ということでタンが付いています。スムースレザーとグレインレザーのコンビで、リッジウェイ・ソール仕様。
Uチップ
8950は、ミリタリーコレクションのUチップ。これはすくいモカ(飾りモカ)かな。スーツ向きとはいえませんが、ジャケパン(ジャケット+パンツ)スタイルあたりなら合わせられます。ダイナイトソール仕様。
9386もほぼ同様の仕様のUチップですが、爪先に左右に分かれるステッチが入っています(split toe)。ただ、この雰囲気ですとあまり用途は変わらないでしょう。
9251は、爪先の矢印が印象的なUチップ。これは実際のイギリス軍の意匠で、イギリスの陸海空の3軍が一つになって敵を討つという意味が込められているのだそうな。ダイナイトソール仕様。
ローファー、スリッポン
次は、ローファーなどのスリッポン。
9490は、ペニーローファー(コインローファー)。甲にガーズテープ(“guards tape”、側章のテープ)が付いていまして、プレッピーな雰囲気を醸し出しています。味のあるグレインレザーを使用し、リッジウェイ・ソール仕様。
9490にはダイナイト風ソール仕様のものもあります。
レースアップブーツ
こちらは、パンチトキャップトウをそのままレースアップブーツ(編み上げブーツ)にしたようなブーツ。スーツに合わせても違和感ないかもしれない端正な仕上がりです。ミリタリーコレクションの1足で、ダイナイトソール仕様。
9638もほぼ同様の仕様のブーツですが、かかとのストラップに「矢印」が入っているのが特徴です。
Mud Guard(マッドガード)
マッドガード(Mud Guard)とは「泥除け」の意味で、クレープソールの周りにゴムを巻きつけた独特の仕様の靴のこと。この手の靴は、スティーブ・マックィーンが愛用していたことで有名です。映画『ブリット』の中で履いていたのもこれ(ブランドは不明?)。
Hi-Top 6480(ハイトップ)はチャッカブーツ型で、まさに典型的なマッドガードといえます。JOELというオーソドックスなラウンドトウの木型を採用。マッドガードにはスエード地が似合います。特殊な製法なのですがいちおう修理もできます。
1739は、レースアップブーツ型のマッドガード。内羽根式ですので、コンサバに履きこなしやすい仕上がりといえます。トラッドにもモードにも合いますよ。
こちらは、内羽根式プレーントウというか、デッキシューズ型というか、そういうデザインのマッドガード。このデザインのマッドガードは珍しいですね。
その他
その他のサンダース(サンダーズ)の靴やブーツは、こちら。
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追記
- (2009年11月3日)2009年度秋冬最初の更新。
- (2011年5月30日)2011年春夏最初の更新。
- (2012年5月28日)2012年春夏最初の更新。
- (2013年2月1日)2013年度秋冬最初の更新。
- (2013年6月8日)2013年春夏最初の更新。
- (2014年6月16日)2014年春夏最初の更新。
この記事へのコメント
クラコフ
クレープソールといえば最近クラークスのワラビーを知り合いから頂いたのですがソールが微妙にベタつくんですよねぇ。15年くらい前の物らしく長らく放置されてたため仕方ないのかもしれませんけど。とはいえせっかく頂いたので多少我慢して履いていこうと思っております
blackwatch
世間ではクレープソールが持てはやされているようですが、個人的にはイマイチ不思議な感じです。流行とはあまり関係のない定番的なものだと思いますし、クレープソールでないと成り立たない着こなしも特に思いつかないですし。
クレープソールのべたつきは、ある程度はしょうがないと思います。気温の高い夏場はそうなりがちですし、何年も履いたら多かれ少なかれそうなるみたいですし。