今日は、リング・ヂャケット(リング・ジャケット、Ring Jacket)のテーラードジャケット、カジュアルジャケット、ブレザーを取り上げます。ウール地もコットン(綿)地も……。《最終更新日: 2017年5月10日》
Ring Jacket(リング・ヂャケット、リング・ジャケット)
リング・ヂャケットは、1954年創業の大阪のスーツメーカー。ここのスーツを着ないことには、日本のスーツは語れない?
「リング・ヂャケット? そんな名前は知らないなぁ」という御仁、実はここは「セレクトショップ」などの有名店のスーツを数多く手掛けているんです。お持ちのスーツのタグを確認してみてください。もちろんこの私も、ここのスーツを何着も着てきましたよ。
リング・ヂャケットのジャケットの特徴
リング・ヂャケットのジャケットは、中1つ掛けの3つボタンでサイドベンツ、そして2パッチポケットのヨーロッパ寄りのコンサバ仕様のものが主。パッドや芯地は最小限で裏地も袖裏のみ、ビジネスにもカジュアルにも対応する仕上がりです。
ジャケットリクワイヤード(Jacket Required)さんのところで扱っているリング・ヂャケットは基本的にすべて別注商品で、特注のBYJ-05というモデルを使用しているとのこと。ドロップ7。
身幅も着丈も基本的にはコンサバですが、2012年頃からちょい細めで短めになったように思います。近年は、ポケットがわずかに曲線を描いた手作業感のあるジャケットに力を入れているようです。
生地にも力を入れています
リング・ヂャケットはジャケットのつくりに気を配っているのはもちろんのこと、素材の開発にもすごく力を入れています。
近年の主力が、バルーン(Balloon)という生地。編み物(ニット)ではなく織り物なのですが、ジャージーのような伸縮性を確保した生地です。ラクチンなジャージー地は耐久性に弱点があるのですけど、これなら大丈夫でしょう。もちろんストレッチ素材は入っていません。
さらに、ヒンヤリ感もあって通気性を向上させた春夏向きのアイス・バルーン(Ice Balloon)も登場しました。
クリーミー・ワッフル(Creamy Waffle)は、バルーンウールをさらにフンワリさせたリング・ヂャケットの独自生地です。
そしてさらに、バルーンとクリーミー・ワッフルを組み合わせて伸縮性とふんわり感を兼ね備えたニュー・バルーン(New Balloon)というウール地が誕生しました。
春夏向けテーラードジャケット
こちらは、春夏向きニュー・バルーンを使用したBYJ-05型のウールジャケット。クセのない仕上がりだと思います。
こちらは、ちょっと凝った織りのニュー・バルーンを使用したBYJ-05ジャケット。遠目には無地ですので、控えめなお洒落を楽しめます。
こちらは、織りでグレンチェック(グレナカートチェック)を表現したBYJ-05ジャケット。これも控えめなお洒落ですね。
こちらは、ウインドウペイン(ウインドーペーン)風チェック柄のニュー・バルーンジャケット。イギリス風もしくはフランス風の雰囲気を狙えそうです。
こちらは、イタリアはヴィタール・バルベリス・カノニコ(Vitale Barberis Canonico)社のウール・シルク(絹)・リネン(麻)混紡地、いわゆる三者混のツイル地を使用したジャケット。上品な光沢と張りが特徴の高級感のある生地です。
通常よりも手作業が多いというBYJ-10型のジャケットです。またBYJ-05が裏地なしに対し、BYJ-10は少し裏地が付いた背抜き仕様。
BYJ−06は、手縫い風のステッチ(AMFステッチかな)を採用しているのが特徴。また胸もパッチポケット仕様です。
こちらは、吸水速乾性と通気性に優れたクールマックス(Coolmax)のシアサッカー地を使用したBYJ−06型ジャケット。無地のシアサッカージャケットは、使い勝手がとても良いと思いますよ。
こちらは、イタリアはルッジェーロ・ロッシ(Ruggero Rossi)社の張りのある高密度コットン地を使用したBYJ-05型ジャケット。コットンといっても光沢のある高級感を感じる生地です。共地のパンツもあります。
Loro Piana(ロロ・ピアーナ)社のFour Seasons(フォー・シーズンズ)
ロロ・ピアーナ(Loro Piana)社のFour Seasons(フォー・シーズンズ)は、名前のとおり1年を通して着られることを考慮した生地。そのぶん日本の真夏には若干暑いかもしれませんが、季節感がないので便利に使えるのではないでしょうか。
こちらは、BYJ-10型のFour Seasons地のジャケット。共地のウエストコート(ベスト、ジレ)とパンツもありまして、スリーピーススーツとしても着用できます。
その他
その他のリング・ヂャケット(リング・ジャケット)は、こちら。
他の記事も……
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追記
- (2008年11月6日)商品を追加。
- (2009年3月27日)2009年春夏最初の更新。
- (2009年9月24日)2009年度秋冬最初の更新。
- (2010年2月17日)2010年春夏最初の更新。
- (2010年8月1日)マスターシードなどの商品を追加、入れ替え。
- (2012年5月12日)2012年春夏最初の更新。
- (2012年10月31日)2012年度秋冬最初の更新。
- (2013年5月2日)2013年春夏最初の更新。
- (2014年1月10日)2013年度秋冬最初の更新。
- (2014年5月17日)2014年春夏最初の更新。
- (2014年12月11日)2014年度秋冬最初の更新。
- (2015年5月8日)2015年春夏最初の更新。
- (2016年4月21日)2016年春夏最初の更新。
- (2017年5月10日)2017年春夏最初の更新。
この記事へのコメント
詠一
blackwatch
どうやらそうみたいですね。
http://osaka.yomiuri.co.jp/depa/de100311a.htm
詠一
blackwatch
なるほど。ただ、太っているから「リング・ヂャケット」というのも不思議な感じです。
コーサク
いつもお世話になっております。
いつも突発的な質問ですみませんが、一つ質問させてください。
上の「リング・ヂャケット」の購入を検討しているのですが
こちらのインナーをシャツ以外のもの、例えばカットソーあるいはパーカー等
を着たり、ボトムをジーンズで合わせたりなどとカジュアルな感じで着るのはおかしいでしょうか?
やはりあくまでドレス/ビジネス用のジャケットとして着用すべきでしょうか?
blackwatch
まずジーンズですが、実はデニム素材は意外とドレスアイテムと合わせやすいのですよ。なので、ジーンズでも問題なく合わせられます。ただ、どちらかというとイマドキの細身のジーンズのほうがやはり合わせやすいでしょう。
インナーにカットソーのみでも合わなくはないのですが、ちょっと難易度が高くなります。特にTシャツ1枚というのは難しいですね。できればドレスシャツを合わせたほうが着こなしやすいでしょう(スウェットパーカーを着るにしても中にドレスシャツを着る)。