
次期首相に就任予定の民主党代表の鳩山由紀夫氏。氏の着ているスーツの着こなしが気になったので、取り上げてみます。
鳩山氏の着ているスーツは、落合正勝氏が『男の服装術 スーツの着こなしから靴の手入れまで』という本の中で分類しているところのラテン系スーツでしょうね。特に肩幅の広さが印象的です。
ラテン系のスーツとは何かと言うと、要するにフランス風のスーツのこと。『男の服装術』から引用します。
ラテン系のスーツは、フランスのクラシックなスタイルが基本で、丸みをもたせた肩幅を広くとり、ウェストは英国スタイルほどきつくない程度に絞りこみ、裾が腰に密着する(英国のスーツの裾は、やや開き加減になる)。
ラテンと言っても、イタリアのいわゆるクラシコ・イタリアとはちょっと違います。さらに引用(ちなみに「三つの服」とは、アメリカ系、ゲルマン系(ブリティッシュ)、ラテン系のこと)。
同じラテン系でも、フランスとイタリアではやや異なる。イタリアの場合は、テーラーの時代が長かったため、中心思想は英国にあり、かつ英国スタイルに加えてフランススタイルの華やかさもとり入れている。その意味でイタリアの既製服は、ラテン系とゲルマン系の中間の中間に位置する新しい服であり、歴史的な流れから考えるなら、三つの服のスタイルからやや距離を置いている。
ラテン系のスーツは全体にゆったりしたスーツで背の低い人にはイマイチ似合いにくいのですが、鳩山氏は身長が177cmだそうで(歴代首相の中でもかなり高いほう)、この手のスーツも似合いますね。
この手のスーツは80年代(1980年代)から90年代(1990年代)前半くらいにかけて一世を風靡したのですけど(いわゆるバブルスーツもラテン系スーツの一種)、最近は日本ではあまり見なくなりました。80年代ブームに乗って、復活するのでしょうか。
ところで、鳩山氏はストライプのネクタイをよく着用していますが、本当はラテン系のスーツには小紋柄のような渋いネクタイのほうが似合うと思うんだけどなぁ。ちなみに、奥さんが由紀夫氏の着こなしを考えているんだそうな。

一方、現首相である麻生太郎氏のスーツは、強いて言えば70年代(1970年代)風かな。特に、裾幅が広めのパンツがそんな感じ。
過去何回か触れていますが、もう少し裾幅を細くすればすっきりすると思っていたんですけどねぇ。麻生氏はそれほど背が高くないですし(公称の175cmよりは低いと思う)。
と言うわけで、ファッションの流行が70年代から80年代へと移行したの合わせ、首相のスーツも70年代から80年代へ移行することになりそうです。まあ、偶然だとは思いますけど…。
おまけ
今密かに話題(?)の若き日の鳩山由紀夫氏の姿。このシャツの襟の大きさは、70年代前半(もしくは60年代末)くらいかなぁ。髪型はべーしっ君みたい。
それでは。
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この記事へのコメント
t
ぽっぽさんのあのスーツはアルマーニだそうです・・・
で、太郎は170ちょい位だと思います
先月かな?私の地元に演説来た時に数mの距離で見ました
まぁスタイル&センス云々の前にサイジングしっかりしろよ、と
言ってやりたいですが・・・・ああ言うの見ると入学したての
中学生って感じです(苦笑)
オバマさんは今まで見てきた政治家の中では次元が違う程
まともですよね。(体鍛えてるのもあるし)
blackwatch
そうそう、仰るとおりそう言えばアルマーニという話がありましたね。確かにそんな感じはします。
今は必ずしもそうでもない気がしますが、少なくとも以前のアルマーニのスーツはラテン系スーツ色が濃かったと思います。鳩山さんが着ている肩パッドの広いスーツは、昔のアルマーニなのかな?
有名な鳩山さんのハートマークのシャツはプラダのものだそうですけど、あれは似合ってないなぁ(汗)。
オバマさんのスーツの着こなしは、私は皆が言うほど格好良いとは思っていません。特に靴はもっとクラシックなものを履いて欲しい。ただ、やはりスタイルが良いので、格好良く見えちゃいますよね。
einen
10年くらい昔のG&Hのブレザーとか、K&C好きな小能力中年です。
靴はC&Jか。
べーしっ君ってところにビビビ!っと来ました。素晴らしい。
オサレ関係のページで登場するとは。感涙モノです。ではでは。
blackwatch
このブログの読者でべーしっ君を知っている人はどのくらいいるんだろうなぁ、と思いながら記事を書いていました。
いろいろな雑誌に連載されていたようですが、私は「ログイン」時代しか知らないですね。私は昔はパソコン少年でした(当時は「マイコン」か)。