今日は、フィールドコート(フィールドジャケット)、ハンティングジャケットを取り上げます。《最終更新日: 2018年4月3日》
フィールドコート(フィールドジャケット)とは、ハンティングジャケットとは
フィールドコートやフィールドジャケットとは、名前ととおり “field”(「野原」)で着るアウター一般のこと。デザインはさまざまで、一概に「これ」とは説明しにくいですねぇ。
ハンティングジャケットはフィールドコートの一種といえ、名前のとおり “hunting”(「狩猟」)のためのアウターのこと。こちらもデザインはさまざまです。
フィールドコートもハンティングジャケットも、アメリカとイギリス(ブリティッシュ)でけっこう雰囲気が違いますね。こちらは、いかにもブリティッシュなハンティングジャケットのブランドであるクリサリス(Chrysalis)やジェームズ・パーディー(James Purdey & Sons)。
一方こちらは、アメリカ風のフィールドコートの着こなし。
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M65(M-65)型フィールドジャケット
軍用フィールドジャケットの代表格であるM65(M-65)型フィールドジャケットは、今ではすっかり街着用のアウターとして定着しました。
本格的なものから現代的にアレンジされたものまで、種類は豊富です。M-51パーカーもあります。
サファリジャケット(ブッシュジャケット)
アフリカなどに狩猟旅行をするために考案されたジャケットであるサファリジャケット(ブッシュジャケット)も、フィールドジャケットの一種といえます。
もともとの用途を考えると、春夏向きのものが多いかな。
ハンティングベスト(ヴェスト)
ハンティングジャケットの袖を切ったアイテムといえるのが、近年人気のハンティングベスト(ヴェスト)。
アウターとしてもインナーとしても活躍してくれる、お役立ちアイテムといえます。
Barbour(バブアー、バーブァー)のワックスコットンジャケット
ワックスコットンジャケットでおなじみのバブアー(バーブァー、Barbour)は、1894年創業のイギリスのアウトドアウェアブランド。
イギリスを代表するフィールドコートブランドといえば、ここではないでしょうか。Beaufort(ビューフォート)やBedale(ビデイル、ビデール)など、名作ぞろいです。ワックスを使用していない薄手のアウターもありますよ。
Brooks Brothers(ブルックス・ブラザーズ)
ブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)を別記事で大きく取り上げていますが、アメトラ(アメリカン・トラッド)の雄のブルックス・ブラザーズにはアウター類も充実しています。
「ポリエステル パッカブル フィールドジャケット」は、撥水加工されたポリエステル地を使用したフィールドジャケット。前面に4つのポケットがあって、スタンドカラーにフードが収納されています。M65型ジャケット風といえるでしょうが、ネイビーの色目が都会的な仕上がり。裏地の色が効いているのがミソなのです。小さく折りたためます。
「コットン/ナイロン バーンコート」は、マチ付きのフラップポケットが印象的なショートコート。襟などにコーデュロイ(コール天)をあしらっています。サーモア(Thermore)社のハイテク中綿であるEcodown(エコダウン)の裏地(袖なし)が着脱可能でして、幅広い気候に対応。生地はコットンナイロンです。
レッド・フリース(Red Fleece)はカジュアルライン。「ワックスコットン フィールドジャケット」は、ワックスコットン地のワックスジャケット。Barbourとはひと味違う格好良さ。サーモア(Thermore)社のハイテク中綿であるEcodown(エコダウン)を内蔵し、暖かな仕上がりです。
そうそう、セール(クリアランス、Clearance)になっている商品があるかもしれませんので、そちらも見てみてください(別ページにあります)。なおブルックス・ブラザーズ・オンラインショップでは、商品到着後8日以内なら未着用の場合に限り返品・交換が可能です。
South 2 West 8(サウス2ウエスト8)
サウス2ウエスト8(South 2 West 8)は、エンジニアード・ガーメンツ(Engineered Garments)などを擁するネペンテス(Nepenthes)の一ブランド。札幌に本拠を構えるアウトドア志向のブランドです。
Tenkara Shirt(テンカラ・シャツ)は、テンカラ釣り用のフィッシングベストを意識してつくられたのだそう。フィッシング用ということで着丈は少し短めで(といってもブルゾン丈くらい)、とにかく背中を含めポケットがたくさんあるのが特徴です。
こちらは、ポリエステルコットン地のTenkara Shirt。襟付きと襟なし(ゲームポケット風のポケット付き)があります。日本製。
Freemans Sporting Club(フリーマンズ・スポーティング・クラブ)
フリーマンズ・スポーティング・クラブ(Freemans Sporting Club)は、2005年に誕生したアメリカはニューヨークの紳士のためのお店。もともとは2004年に誕生したレストランで、その後理容室もできました。服は、50年代(1950年代)のラギッド寄りのアメリカン・クラシックという感じ。
“US Duck Hunting Jacket” は、凝ったポケットが印象的なハンティングジャケット。ハンティングジャケットにもいろいろありますが、これはアメリカ式のジャケットといえるでしょう。カバーオールっぽい雰囲気がありますが、ストラップで背負えたり着丈を長くできたりと(見た目の好みは賛否を分けるかも)より機能的な仕上がりです。
生地は丈夫なコットンダックで、襟はコーデュロイ(コール天)地。基本的には一枚仕立てです。日本製。
Filson(フィルソン)のマッキーノクルーザー
マッキーノクルーザー(Mackinaw Cruiser)でおなじみフィルソン(Filson)は、1897年創業のアメリカのアウトドアウェアブランド。
マッキーノクルーザーは、分厚いウール地の非常に暖かいコート。腕・肩・胸をもう一枚のウールでケープのように覆った、ダブルマッキーノクルーザー(Double Mackinaw Cruiser)もあります。バッファローチェックは、近年要注目の柄ですよ。
L.L.Bean(L・L・ビーン、エル・エル・ビーン、エルエルビーン)のOriginal Field Coat(オリジナル・フィールド・コート)
アメリカを代表するブランドのひとつであるL・L・ビーン(エル・エル・ビーン、エルエルビーン、L.L.Bean)は、1912年創業のアメリカはメイン州のアウトドア用品ブランド。
Original Field Coat(オリジナル・フィールド・コート)は、L・L・ビーンの大定番アウター。フィールドコートの代表格のひとつでしょう。
Lands' End(ランズエンド)
アメリカのカジュアルウェア通販の雄ランズエンド(Lands' End)は、このブログの常連です。コンサバ派には見逃せないブランドですよ。
いかにもアメリカブランド的な、フィールドコートやハンティングジャケットがありました。
他の記事も……
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追記
- (2010年4月25日)2010年春夏最初の更新。
- (2010年5月19日)商品を追加。
- (2010年9月27日)2010年度秋冬最初の更新。
- (2011年4月6日)2011年春夏最初の更新。
- (2011年10月8日)2011年度秋冬最初の更新。
- (2012年3月9日)2012年春夏最初の更新。
- (2012年11月12日)2012年度秋冬最初の更新。
- (2013年3月22日)2013年春夏最初の更新。
- (2013年11月11日)2013年度秋冬最初の更新。
- (2014年3月22日)2014年春夏最初の更新。
- (2014年12月28日)2014年度秋冬最初の更新。
- (2015年10月25日)2015年度秋冬最初の更新。
- (2016年4月20日)2014年春夏最初の更新。
- (2016年11月11日)2016年度秋冬最初の更新。
- (2017年11月9日)2017年度秋冬最初の更新。
- (2018年4月3日)2018年度秋冬最初の更新。
この記事へのコメント
aki
Filsonのダブルマッキーノクルーザーが重く感じるようになり、ここ数年は年に一回袖を通すかどうか。
購入後15年程経ちますか(遠い目)...。シングルの方が普段使いには楽かもしれません。
M-65はパンツも含めて未だに着ますね、サープラス屋でデッドストックのライナーを探したりしました。
パンツはパジャマの上に穿いたりしちゃいます。オーバーパンツという意味では間違ってはいない?
今回取り上げられた中では、Barbourが一番が好きで手持ちも多く、着用機会も多いですね。
普段、電車やバスを利用しないため、あまり気兼ねせずに着用できるからでもありますが。
今季は"SOLWAY"というベルト付きのハーフコートタイプジャケットを手に入れました。
どんどん"英国田舎紳士コスプレ"に近付いてしまっている感があります(笑)。
blackwatch
Filsonは見た目はダブルが好きなんですが、気軽に着られるという意味ではシングルなんでしょうね。世の中うまく行かないものです…。
私は、Barbourのあのデザインが大好きです。あとは、ワックスコットンをどう考えるかでしょうね…。
aki
匂いとベタつきの問題ですよね。Barbourはクラシックシルコイル仕上げとデュラコットン仕様を持っているのですが、後者は匂いはないと謳われているものの、やはりクレヨンのような匂いがしますね。
レイヤリングの仕方によっては蒸れを感じる場合がありますし、ライナーを付けても腕が寒く感じることがありますよ。ジャケットの上に着るなら気にならないと思いますが。
フィッシングよりのデザインですが、"Bibury Court(バイブリーコート)"のジャケットなんていかがですか?細身のシルエットですし、シンサレートのキルティングが仕込まれています。
blackwatch
私のBarbourサイズは32なので、おそらくオリジナルのソーンプルーフ・ドレッシングのBedaleしかないんですよね(ジャケットの上に着るならたぶん34で、これなら選択肢が広がる)。パターンオーダーしてくれないかしら。
Bibury Courtは、着こなしやすそうなブランドですよね。機会があれば当ブログでも紹介したいと考えています。
ブラックスーツ
>アニセイのジャケット第2弾 - キ・シ・ダ・イ・ズ・ム - KISHIDA DAYS(キシダデイ>ズ)
ここで載っている写真の着こなし。
ジャケットの色が紺でパンツが黒。そんでもって茶靴。
どこぞの世界ではタブー視されている色の組み合わせのようですが・・・
普通にアリですな。
blackwatch
確かに、ネイビーのトップスにブラックのパンツという組み合わせは、アメトラやブリトラではあまり採用されないですね。ただ、フレンチ・トラッドでは珍しくありません。
こんな感じで、着こなしのOK・NGなんてものは、お国柄で左右されるものが少なくないと思いますよ。
ちなみにこの着こなしでは茶靴を履いているので、パンツの色を黒に近い「ダークグレー」と解釈できなくもないと思います。なので、アメトラ脳・ブリトラ脳(?)の人でも比較的受け入れやすいかと。
もし黒靴を履いていたら、フレンチ色の濃い着こなしに見えるでしょうね。もっとも、コンサバなイタリア人は、特にカジュアルスタイルにおいてはあまり黒靴を履かないみたいですけど。
ブラックスーツ
>こんな感じで、着こなしのOK・NGなんてものは、お国柄で左右されるものが少なくないと思いますよ。
なるほど。
まあ、色に関して言えば、いくら正論(だと思われていること)を言われても、着る本人の好き嫌いがありますからねえ。
>もし黒靴を履いていたら、フレンチ色の濃い着こなしに見えるでしょうね。
ほう。
こういった色の組み合わせは大好物(笑)なので、自分にはフレンチ・トラッドが合ってるかも。
blackwatch
「合ってるかも」というか、どう考えてもブラックスーツさんの色の考え方はフレンチのそれですよ(笑)。80年代後半から90年代前半にかけてはフレンチスタイルが人気でしたので、そのときの影響が大きいのでは。
逆にいうと、クラシコ・イタリア的な着こなしは合っていないように思います。クラシコの世界では、スーツにおいても靴は茶靴が多いですから(カジュアルはほぼ茶靴)。
アイロン
今日初めてサイトを訪れました。ハンティングジャケットを探していたらヒットしたんです。メンズですけど、扱っていらっしゃるような洋服が大好きです。特にブリティッシュスタイルのファンなのですけど。
自分の犬(ポインター)と練習して、とうとう狩猟にデビューします。Nigel Cabournのコレクションに惹かれるのですが、女性向けはなさそうですね。。。
女性のハンティングクローズでよいものご存知でしたら教えていただけますか? ちなみに私はフランスに住んでいます。ヨーロッパで入手できるものが希望なのですが。個人的な質問ですみません。
blackwatch
本物の狩猟ですか。本格的ですねぇ。私みたいな「丘ハンター(?)」とは違います……。
私は女性服についてもフランス事情についてもうといもので、残念ながら適切なアドバイスはできそうもありません。強いて挙げるなら、ベタですけどBarbourはいかがでしょう。
http://blackwatch.seesaa.net/article/8400945.html
これなら女性服もあります。たぶんフランスでも売られているのではないでしょうか。ワックスコットンは街着用途ですと賛否が分かれますが、本格用途なら大丈夫なのでは。ワックスコットン以外の生地もありますし。
もっとも、本格的に狩猟をやるならそれ専用の現代的・機能的な良い服があるのかもしれません。街着には向かないかもしれませんが。
アイロン
バブアーですね。こちらにもあります。ハンティングウェアーとしては本道ですよね。おっしゃるとおりベタですけど。
これからデビューするハンティングに、まずウェアーのことを考えてしまうのは、やはり日本人の性でしょうか(笑)。主人の影響でフライフィッシングもちょっとかじっておりますが、着るものの楽しみはハンティングのほうにありそうですね。
週末主人の友達と一緒にハンティングに行ったら(私はもっぱらハンターにくっついていばらの中を歩くだけ)、バブアーの人もいましたが、ハリスツイードのジャケットに下にシャツ(カフスボタン!)にネクタイという人もいました。男性はオーソドックスなおしゃれができて羨ましいです。しかし、沼地も歩くのでみんな靴は全員ゴム引き長靴でしたが!
山歩きやスキーもやるので、現代的で機能性のあるアウトドアウェアも持っていますが、ハンティングはクラシックなスタイルで行きたいです。日本のデザイナー/メーカーさんのものでも構いません。何かアイデアがありましたら、ぜひご教示ください。
blackwatch
そうそう、特にイギリス紳士はどんなときにもネクタイをする傾向がありますね。逆にいうと、ネクタイをしないとブリティッシュスタイルはイマイチの感があります(ノータイならタートルネックにする)。
Barbour以外ですと、イギリスのChrysalisを思い出しました。あまりご趣味ではないかもしれませんが、アメリカブランドですとFilsonとかL.L.Beanとか。前述しましたように私はあまり詳しくありませんので、出てくるのはこのくらいです。
http://www.chrysalisclothes.co.uk/
アイロン
教えていただいたブランド、みんなチェックしてみます。
それにしても、おしゃれはやっぱり男性の醍醐味ですね。羨ましい限りです!
ハンティングジャケットを探せて出会ったサイトですが、ちょくちょく拝見させていただきます。
ではでは!
blackwatch
本格的な狩猟でどのくらい機能的なアウターが必要かがよく分からないのですが、見た目だけ整えるのならそのへんの普通のブランド(Ralph Laurenとか)も使えますね。いまはこの手のカントリースタイルが流行していますし。
いずれにせよ、頑張って探してみてください。