
今日は、ガンジーセーター(ガーンジーセーター)(ニット)を取り上げます。《最終更新日: 2015年12月1日》
ガンジーセーター(ガーンジーセーター、ニット)とは
ガンジーセーターとは、イギリスとフランスの間にあるガーンジー(Guernsey)島近辺に伝わる伝統的なセーターのこと。もともとは漁師のための服で、フィッシャーマンセーター(フィッシャーマンズセーター)の一種といえます。19世紀にはイギリス海軍の制服として採用されていたそうな。
実は、アランセーターは実際には本物の漁師は着ていなかったようですが、このガンジーセーターは本当に漁師が着ていた服なのです。
極寒の冬の海で着る服ですから、非常に編み目が込んでいて温かく丈夫なつくり。肩と裾部に装飾的な柄が編みこまれていて、基本的に首元が少し高いモックネック(ハイネック)気味のデザイン。前後対称の仕様でして、前後を逆にしても着られるのが面白い。男女兼用(ユニセックス)のものが多いです。素材はもちろんウールが基本。
なお、mono(モノ)スペシャル Workwear(ワークウェア)No.4というムックには、ガンジーセーターの特集が載っていましたよ。
着こなし

同じフィッシャーマンセーターであるアランセーターほど分厚いつくりではないので、重ね着がしやすいです(といっても厚みはそれなりにあります)。首元がモックネック気味なので、中にドレスシャツを着ると襟は隠れ気味になります。

海の服ですから、特にマリンスタイルとは相性は抜群。相性の良いアウターをひとつ挙げるなら、漁師の服という出自が同じであるダッフルコートでしょうか。海仲間のPコート(ピーコート)とも好相性。冬のマリンスタイルを存分に楽しめる組み合わせといえます。
Le Tricoteur(ル・トリコチュール、ルトリコチュール、レトリコチュア)
ル・トリコチュール(ルトリコチュール、レトリコチュア、Le Tricoteur)は、1964年創業のイギリスはガーンジー諸島のニットブランド。日本でこれまで多く扱われてきたガンジーセーターのブランドといえば、ここでしょう。
無地のものに加えて、ストライプ(ボーダー)柄のものも。私も持っていまして、かなり痩身の私でもサイズ36(S)はけっこう細く感じました。




Guernsey Woollens(ガンジー・ウーレンズ、ガーンジー・ウーレンズ)
ガンジー・ウーレンズ(ガーンジー・ウーレンズ、Guernsey Woollens)は、イギリス領ガーンジー島のニットブランド。ガンジーセーターなどのフィッシャーマンズセーターを得意としています。以前はチャネル・ジャンパー(Channel Jumper)というブランド名だったようです。
こちらは、ガンジーセーター各種。伝統的なモックネック気味のものに加え、クルーネックもあります(これは前後対称ではありません)。












さらに、面白いケーブル編みが入ったものもあり、これにはタートルネック(タートル)も。アランセーターもありますよ。
William Lockie(ウィリアム・ロッキー)
ウィリアム・ロッキー(William Lockie)は、1874年創業のイギリスはスコットランドのニットブランド。定評ある老舗ニットブランドです。
こちらは、メリノウールをリブ編みにしてちょっと襟が高めのクルーネックセーター。フィッシャーマンズセーターから着想を得た日本別注商品です。スコットランド製。
これはおそらくアンデルセン・アンデルセン(Anderson-Anderson)を意識したのではないかと思うのですが、あちらと比べるとお値段はグッと控えめ。狙い目でしょう。





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追記
- (2010年12月21日)2010年度秋冬最初の更新。
- (2015年12月1日)2015年度秋冬最初の更新。
この記事へのコメント
シャンク
ウールの衣服は「洗濯の縮み、肌のチクチク感」が気になって敬遠していました。
ところが実際に着用してル・トリコチュールの品質の高さに驚いております。素晴らしいセーターですね。
同時にこちらのサイトの掲載記事の内容にも感銘を受けております。今後も参考にさせて頂きます。更新楽しみにしています。頑張ってください。本当にありがとうございます。
blackwatch
ガンジーセーターは、目がぎっちり詰まっている感じが良いですね。Le Tricoteurのものは細身で私も気に入っております。
願わくは、もう少しデザインの種類があればなぁと。私もシャンクさんと同じく、あのウールの感触が気に入っているんですよ。
今後とも、当ブログをよろしくお願いいたします。