今日は、ホワイトハウス・コックス(Whitehouse Cox、WHC)の財布(サイフ、ウォレット)、メッシュベルト、鞄(バッグ)を取り上げます。《最終更新日: 2016年1月23日》
Whitehouse Cox(ホワイトハウス・コックス、WHC)
ホワイトハウス・コックスは、1860年創業のイギリスの皮革製品ブランド。
創業当初はもっぱら馬具をつくってましたが、ハロッズ(Harrods)やラルフ・ローレン(Ralph Lauren)へベルトなどを提供したことをきっかけに、皮革製品ブランドとして名を上げました。
ホワイトハウス・コックスといえばなんと言ってもブライドルレザーが有名ですが、それ以外の皮革も取り扱っていますよ。
ブライドルレザーとは、お手入れ方法
ブライドルレザーは、牛脂およびワックスを十分に染み込ませた牛革素材。もともとは馬具に使われていた非常に堅牢な革です。使い込めば使い込むほど「味」が出てきます(いわゆるエイジング)。
表面にブルームという白い粉がふいていることがありますが、これは染み込ませた牛脂やワックスが表面に出てきたもの。ブラッシングすればきれいになります。
手入れ方法は、基本的にはやはりブラッシング。たまに専用のクリーム(ワックス)を入れてやるといいでしょう。
――以上は、ブライドルレザーについてネットで調べた情報をまとめた結果です。サイトによって微妙に記述が違うんで、最大公約数(?)をとってみました。まあ、基本的にはあまり気を使わなくてよい丈夫な素材なのです。
Holiday Line(ホリデー・ライン)
ホワイトハウス・コックスからは、毎年ホリデー・ライン(Holiday Line)の商品が登場しています。
外側と内側で異なる色を配したコンビ仕様の財布が主力商品。内側なら、ちょっと変わった色を採用してみるのも新鮮なのでは。
財布(サイフ、ウォレット)、長財布、小銭入れ(コインケース)、……
まずは、財布(ウォレット)を紹介します。
S7532は基本的な2つ折り財布、S7660は近頃は男性にも人気の3つ折り財布、S1058は小型の3つ折り財布です。
S9697は長財布、S2622はジップ式の長財布です。S5761とS5938は、小銭入れ(コインケース、コインパース)です。
基本色のブラック、ハバナ、ニュートンのほか、ネイビーやグリーン、レッドなど、色の種類が多いのがうれしい。
名刺入れ、キーケース、……
財布以外にもいろいろありまして、S7412はカードケース(名刺入れ)、S7134はパスケース(定期入れ、定期券入れ)、S9562はブックカバー、S9692とS5794はキーケース、S0668はキーホルダーです。
S8559は眼鏡入れ(メガネケース)、メガネっ子の人にはこれは気になる? S8753とS8754はシステム手帳です。
S9736は、意外に目立つIDカードホルダー。S8490はキーホルダー付き靴べらで、靴好きの方には気になる逸品?
London Calf(ロンドンカーフ)
ロンドンカーフは、細かなシボの入ったカーフを使用したコレクション。ブライドルレザーよりも上品で、表面にキズが付きにくいのも特徴です。内側にはブライドルレザーを使用しています。うん、これもお洒落で良いですねぇ。
Regent x Bridle(リージェント×ブライドル)
リージェント×ブライドル(Regent x Bridle)は、ブライドルレザーにシボを入れたリージェントという皮革を使用したコレクション。ブライドルレザーは小キズが付きやすいのですが(手入れをすればたいてい取れますが)、シボ付きだとキズが付きにくいでしょう。そして普通のシボ革は良くも悪くも経年変化があまりないのですが、これは味が出ることを期待できます。
内側は普通のブライドルレザーで、その配色にも注目してください。
Derby Collection(ダービーコレクション)
ダービーコレクションは、馬革(ホースハイド)を使用したコレクション。馬革といってもコードバンとはぜんぜん製法が違いまして(コードバンは特殊な方法でつくられている)、丈夫ながら柔らかい質感が特徴です。レザーブルゾンなどによく使われている革です。牛革のカーフに似ているかもしれませんが、もっと「存在感」を感じる革といえます。
種類はいろいろありますが、特に外側に小銭入れの付いた小型の2つ折り財布であるS1958は面白いかと。
各種ベルト、出世作のメッシュベルトも……
次は、カジュアルベルトやドレスベルト。B8665は、お得意のブライドルレザーを使用したベルトです(28mm幅)。B9427は、ちょと太めの32mm幅。
ブライドルレザーのベルトはちょっとカジュアルな雰囲気でして、私は28mm幅のB8665のハバナを持っているのですが、ジーンズにもよく合いますよ。スーツにもまあいちおう合いますけど。
B2153は、一枚革のブライドルレザーベルト。これはカジュアル向きです。このなんでもない雰囲気を再評価すべきでしょう。
B1859は、カーフを使用したベルト。ビジネススーツに合わせるならこのカーフ素材が一番無難でしょう。冠婚葬祭(フォーマル)にも合います。
P1127とP2274は、近年すっかり大人気のメッシュベルト。そもそもホワイトハウス・コックスが注目されたきっかけは、このメッシュベルトだったそうです。
定番のP1127は32mm幅、P2274は28mm幅です。
B2323は、いわゆるリボンベルト、より正確にはサーシングルベルトでしょうか。アイビー・プレッピー的なトラッドな着こなしには欠かせないベルトといえます。この手のベルトには安いものもありますけど、ホワイトハウス・コックスお得意のブライドルレザーに味のある真鍮(ブラス)のバックルという仕様は、「本物感」が段違いなのです。標準的な約28mm幅。
B2365は、Dリング仕様のダブルリングベルト。お得意のブライドルレザーを随所にあしらっていて、表情を引き締めています。約30mm幅。
鞄、ブリーフケース(ビジネスバッグ)、トートバッグ
L9505は、いわゆるダレスバッグ。大容量でドッシリとした、いかにもダレスらしいダレスバッグです。ブライドルレザーと真鍮(ブラス)の金具の素晴らしさを存分に味わえる逸品といえます。
L9070は、トートバッグらしいシンプルなトートバッグ。コットンキャンバスとブライドルレザーを使った伝統的な仕上がりです。けっこう幅があって、たっぷり収納できます。
定番の鞄なのにかかわらず日本では近年は廃盤になっていたようですが、見事に復活しました。私もこの鞄を愛用していまして、10年くらい前になんと3色(!)そろえちゃいました。
ブラシ、クリームなど、お手入れ用品
ブラシ(S9169)など、ホワイトハウス・コックス純正メンテナンス(お手入れ)用品もそろっていますよ。
ブライドル・フード(Bridle Leather Food、FT009)は、ブライドルレザー専用のクリームです。レザー・バーム(Leather Balm、FT007)は、ブライドルレザーを含む一般的な皮革に使用できるクリームです。
その他
その他のホワイトハウス・コックスの財布やベルト、鞄は、こちら。
他の記事も……
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追記
- (2007年1月29日)商品を追加、入れ替え。
- (2008年1月23日)商品を追加、入れ替え。
- (2009年4月5日)商品を追加、入れ替え。
- (2011年8月17日)2011年春夏最初の更新。
- (2015年3月13日)2015年春夏最初の更新。
- (2016年1月23日)2015年度秋冬最初の更新。
この記事へのコメント
ウーロン
先日WHCの財布を購入したのですが手入れで悩んでいます。
まず一つ目に、しわができてしまいました。これはおそらくコインケースあるいはカードケースによる型崩れが原因だと思われます。
二つ目は内側の手入れです。こちらはイメージ的にはエッティンガーの内側のように黄色いのですが、汚れがついて少し黒ずんでしまいました。
今までは、馬毛で軽くこすったりしました。
しかし、少しは取れるのですが、あまりよくありませんでした。
やはりブライドルレザーフードなどを使用したほうがいいのでしょうか?
もしいいアイデアがあれば教えていただければありがたいです。
blackwatch
まずシワについてですが、どのようなシワなのか分からないのでなんとも言いにくいです……。無理な収納をしているのであればやめたほうがよいのは確かでしょう。もしかするとシワの入りやすい個体だったのかもしれません。いずれにせよ、一度入ったシワをきれいに消すのは難しいと思います。
黒ずみについては、仰るとおりブライドル・フードなどの手入れ製品を使うと改善する可能性があります(ブランド純正のものでなくてもよいとは思いますが)。ひどい黒ずみであれば、皮革製品用の汚れ落としを使う手もあるでしょう。いずれにせよ純正の用品以外を使うのであれば、最初に目立たないところで試してみることをオススメします。
http://blackwatch.seesaa.net/article/4792147.html
より詳しいことは、代理店のグリフィンさんに訪ねてみてもよいかもしれません。もしくは、その財布を持参して東急ハンズなどの詳しい店員さんにアドバイスを求めるとか。
http://www.griffin.cx/
あと、程度次第ですけど、少々のシワや黒ずみは「アジ」と考えてもよいのでは。
コーサク
質問なのですが、カジュアル、スーツ兼用で考えた場合、
上のB1859をカジュアルで合わせるのと、逆にB9427をスーツに合わせるのではどっちがおすすめでしょうか?
blackwatch
B1859は、ジャケパン(ジャケット+パンツ)のようなドレス寄りのカジュアルスタイルなら十分合わせられます。バックルがエレガント(?)なデザインなので、例えばラギッドなスタイルとは合わせにくいでしょう。
B9427も、まあなんとかスーツに合わせられるのではないでしょうか。でもやはり、より細いB8665のほうがスーツには合わせやすいでしょう。もっとも、B8665もけっこうカジュアルな雰囲気なんですけどね。
スーツとカジュアルで兼用するなら、K.T.Lewistonなどのコードバンベルトも検討してみてはいかがでしょう。個人的には、こちらのほうが兼用はやりやすいかも(私がアメリカ寄りの趣味ということもあります)。
http://blackwatch.seesaa.net/article/21977012.html
コーサク
KTルイストン気になってました。こちらも是非チェックしてみます。
ちなみに売っているところをなかなか見ないのですが、ラコタハウス以外にも
通常の百貨店等で取扱いあるのでしょうか?
blackwatch
いくつかの店舗で取り扱いがありますよ。このようなときは、メーカーに直接訊くのが早くて正確なのです。
http://www.lakota.co.jp/dealerlist.html#kt
http://www.lakota.co.jp/
もしくは、通販ですね。
コーサク
店舗の件了解です。よく見たら上にありました『BEYES』にも
ありましたね(汗)。
で、度々すみません。質問なのですが、前回の回答であったカジュアルスーツ兼用のKTルイストンですが、
ページの方を拝見させていただいたのですが、『KTB076』のことを言ってらっしゃいましたでしょうか?
blackwatch
KTB076が一番無難で、入手もしやすいように思います。KTB039あたりもよいかと。
カジュアルといっても、キレイめスタイル限定ですけどね。Tシャツにジーンズ、スニーカーみたいな格好には難しいでしょう。
コーサク
遅ればせながらご返信ありがとうございました。KTB076、了解しました。確かにチェックしてみたところ
かなりフォーマル寄りな印象でした。キレイ目なジャケパンとかだったら問題ないですよね?
あと、度々すみません、また一つ質問なのですが、これはベルト以外のアイテムにも言えることなのですが、
そもそも、スーツ、カジュアルを兼用することで、スーツものを普段(カジュアル)使いすることは問題ないのでしょうか?
普段使いで多少なりとも使用感は出るでしょうから、それがスーツ時に、『味』としていい意味で捉えてもらえるのか、
それともスーツはスーツでピカピカの新品であればあるほどいい、といった認識が普通なのでしょうか?
例えば、革靴なんかでもスーツにも使えるフォーマルなプレーントゥをカジュアル履きしていますが、やはり使用感は
出てくるので(もちろんケアはしていますが)、これをスーツに使用していいのか、いつも迷ってしまいます。
いきなり根本的な質問ですみませんが、ご教授頂けますと幸いです。
よろしくお願い致します。
blackwatch
使用感があるものをスーツに合わせてよいか、というご質問ですが、とりあえずは「程度による」としか答えようがないです……。でも、スーツに合わせられるアイテムで適切に手入れされているのなら、たいてい大丈夫と思いますよ。
例えば、Aldenのプレーントウをカジュアル・スーツで兼用している人は少なくないはずです。そもそも、ずっとスーツ用に履いている靴でも、長く履いていたら使用感が出ますよね。手入れをしっかりして「履きこんだ」靴と単に乱暴に履いて「くたびれた」靴は、ぜんぜん違いますよ。
スーツに合わせられないと感じられる状態のアイテムは、そもそもスーツ用ではないか(ワークシューズなど)、安物の靴か、もしくは手入れが足りないのではないでしょうか。
コーサク
前回のご回答ありがとうございました。
すみません、もう一つだけ質問させてください(汗。
逆にKTルイストンの『KTB092』をスラックス(ビジネーススーツではなく、カジュアル履き/キレイめの格好という意味で)
に合わせても違和感はないでしょうか?
blackwatch
KTB092についてですが、一般的にいえば仰るような着こなしに合うと思います。ただ、若干ゴツい雰囲気があるベルトですので、ドレス度の高い着こなしだと難しい場合があるでしょう。もっともこれは「レベルの高い」(?)話で、特にコーサクさんくらいの年齢の方であればあまり気にする必要はないかもしれません。