雑誌Men's EX(メンズ・イーエックス)2017年8月号の中で、「2017秋冬トレンド先取りNEWS!!」という記事がありましたので、今日はそのご紹介。
例によって、ビームス(Beams)中村達也氏の記事なのです。ご自身のブログでも取り上げられています。
以下、挙げられている項目を順に取り上げてみます。
- ピークトラペル
上向きにとがったテーラードジャケットのラペル(下襟)。ダブルブレストだと普通なのですが、シングルブレストだとフォーマル寄りの少し変わった仕様といえます。今から10年ちょっとくらい前にも人気があった記憶がありまして、第1次内閣のときの安倍晋三さんもしばしば着ていた、はずです。
私の好みとしては、ゴージ(上襟と下襟の境目)が低めのほうがいいなぁ。高いと肩線から上にはみ出して、仰々しい雰囲気になりそうで。
ちなみに本誌のほうは「ピークトラペル」表記ですが、ブログでは「ピークドラペル」表記。“peaked lapel” の “k” は無声音ですので、「ピークト」が英語的には正しいはずです。「ノッチトラペル」も同様。もっともなんだか面倒くさいので、「ピークラペル」「ノッチラペル」表記でよいような気がしています。英語でも “peak lapel” で問題ないようですし。
- トレンチコート
この15年くらいは細身短丈のトレンチコートが人気でしたが、これからは身幅も着丈もたっぷりとしたものが注目されるとのこと。まあ、これが本来のトレンチコートの姿でしょう。
- 英国調バッグ
ブライドルレザーなどの武骨な皮革を使用し、真鍮(ブラス)製の錠前が付いたクラシックな鞄が注目されているとのこと。いわゆるダレスバッグみたいなものが典型ですね。まあ軽くはないですけど、丈夫なのは確か。
ところで、なぜかブログのほうではこの項目についての言及がありません。
- プリントストール
ストールといえば、数年前までは女性的で華やかな柄のものが人気がありました。いま注目されているのはシックでクラシックな柄とのこと。素材はシルク(絹)に加え、シルクとウール(またはカシミア)のリバーシブルも復活中だそう。
実は私も、ここ数年はこの手のシルク系のストールを集めようと頑張っていました。私ももういい歳ですので、この手の大人っぽい素材・柄に惹かれるのです。けっこういい値段なのが難点なのですが、今後はそこそこの値段のものも増えてくるかも。
- モックネック
モックネックという日本語も、けっこう定着してきましたね。この手の短めのタートルネックを、昔は「ハイネック」と呼ぶことが多かったと記憶しています。英語でも “mockneck” あるいは “mock turtleneck” のような表現が一般的です。
ある意味、中途半端な襟型なのですが、「中に襟付きのシャツを着なくてよいクルーネック」という考え方もあるでしょう。タートルネックを着るほど寒くないけど、クルーネックをシャツなしで着るのは抵抗あるというコンサバな人(私だ)に使い勝手がよいのでは。中にスカーフなどをあしらう手もあります。
最後にまとめみたいなもの。
昨今の傾向を見ると、トレンドと言われるアイテムやキーワードのほとんどは、80年代から90年代後半に流行したモノやスタイルが、今の時代感に合わせてアップデートされてリバイバルしていると言ってよいでしょう。
(中略)
昨今トレンドと言われているモノやディティールは突発的なトレンドとして出てきたものではなく、全て過去に流行したモノが今の時代性に合わせてアップデートされ打ち出されているといると言うのが実情です。
流行アイテムは時代とともに移り変わっていきますが、特にコンサバ志向の服についてはたいてい過去の繰り返しなのです。新しい服もたまには登場しますけど、そういうものはたいてい若者向きなので、若くない人が無理して取り入れる必要はありません。最先端のファッションデザイナーも、過去の服のアーカイブを深く研究している人が多いはずです。
そういった意味で、過去の服についてあまり詳しくない(知っていてもせいぜい過去15年くらいの)若い人の流行予想みたいなものは、ほとんど当てにならないと考えています。
とはいえ、私も自分の生まれる前(60年代以前)のことはさすがに経験していませんので、そういう時代のことは自分で研究するしかないですね。若い人でも研究すれば年長者にある程度は追いつけます。
それでは。
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