今日は、雑誌Brutus(ブルータス)2012年4/1号(No.728)を読んでみます。
大人のプレッピー
今号の大特集は、「大人のプレッピー」。モード志向の強いBrutusですが、ついにプレッピーを特集しちゃいました。Brutusらしくモードブランドも交えた内容になっています。あまりプレッピーっぽくない着こなしもあるような気がしますが、まあそれが当世風のプレッピーなのでしょう。
今号には「それぞれが考える、マイ・プレッピー」という記事がありまして、有識者の方々がプレッピーの解釈を語っています。プレッピーの解釈は人それぞれみたいですねぇ。私にとってのプレッピーは、とりあえずはラルフ・ローレン(Ralph Lauren)かなぁ。今号ではあまり取り上げられていませんが。

私がプレッピーと聞いて思い出すキーワードを、思いつきですが書いてみました。50年代(1950年代)から60年代(1960年代)前半にかけて流行したいわゆるアイビーとの対比も含めて。
- 80年代(1980年代)
プレッピーブームは1979年に始まったそうで、80年代(1980年代)前半くらいが全盛期なのでしょう。というわけで、プレッピーは当時の着こなしの流行に影響を受けています。
例えば、アイビーでは胸ダーツのない3つボタンジャケット(I型)にプレーンフロントパンツがお約束でしたが、プレッピーでは2つボタンジャケットに2プリーツパンツという着こなしも多かったはずです。
当世風プレッピーはいろいろな解釈ができるのでしょうが、頭の片隅にでも80年代を意識しておいたほうがよいと思います。
- カラフルな色遣い
パステルカラーのようなカラフルな色遣いを多用します。ピンクとかグリーンとか。アイビーではもっと地味でした。
- アウトドアウェア、ワークウェア
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アウトドアウェアも積極的に取り入れます。例えば、ブレザーの上にマウンテンパーカーを羽織るような着こなし。逆にアイビーは、70年代(1970年代)のヘヴィー・デューティーブームの前の流行なので、アウトドアウェアは気分ではないのです(アイビーでもウインドブレーカーくらいは着ていましたが、あれはどちらかというとスポーツウェアだと思います)。
ワークウェアの範疇の服の中では、プレッピーはアイビーとは異なりチノパンツやジーンズを多用します。特にチノパンツは、プレッピーにおける最重要アイテムのひとつではないかしらん(チノパンツはミリタリーと解釈したほうがよいのかな)。
ただ個人的には、本来のプレッピーに(チノパンツやジーンズ以外の)ワークウェアの印象はあまりないですねぇ。もっとも、ラギッドブームを経た当世風のプレッピーでは、ワークウェアもアリなのかもしれません。
- アメリカ東海岸
アメリカ東海岸における流行なので、ラテン(イタリア)色は薄めです。といいつつ、ビットローファーあたりはイタリアっぽいですね。アイビーよりはラテンの要素を含んでいるかも。
アメリカ西海岸や中西部のような格好(サーファーとかウエスタンとか)は、個人的にはあまりアイビーっぽさやプレッピーっぽさを感じないですねぇ。でも、当世風ならアリ?
- エリート学生
プレッピーはそもそも名門大学を目指す進学校に通う学生のことで、まあ要するにお金持ちのエリートお坊っちゃんなわけですよ。ある意味プレッピースタイルは、エリート風を吹かせたイヤミな格好ともいえます。
また、基本的にはホワイトカラーのスタイルです。上でプレッピーにワークウェアの印象がないと書きましたが、それはワークウェアは本来はブルーカラーの服だから。
というわけで、プレッピーはワル(不良)っぽく着こなしたら失敗する確率が高くなると思われます。上品にまとめましょう。
ちなみにアイビーもプレッピーと同様にエリート学生のスタイルなのですけど、時代的なものなのか、アイビーのほうが質素な印象があります。
いろいろ書いているうちに、私の中の「プレッピー像」がブレてきたような……。私は80年代前半のプレッピーを実体験していないものでして、自信がないなぁ(私は1990年頃の渋カジ世代)。
そうそう、フランスの“Monsieur”というファッション雑誌の最新号でも、プレッピーが取り上げられています。どうやらこちらはBrutusよりもオーソドックスな内容の模様。プレッピーは世界的に盛り上がっているようですねぇ。
ちなみに「フレンチ・アイビー」という言葉がありましたが、流行した時代を考えると本当は「フレンチ・プレッピー」と呼んだほうがしっくり来るのかも。
オジサンになるにつれてプレッピー的な着こなしはだんだんと難しくなるでしょうけど(汗)、まあ似合う範囲で無理せず挑戦してみてください。ちなみに、以前ご紹介した『ザ・ストリートスタイル』という本には、アイビーもプレッピーも紹介されていますよ。それぞれ3ページずつ。
それでは。
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