今日は、紺ブレ(紺ブレザー、ネイビーブレザー)、ネイビージャケットを集めてみました。2つボタンも3つボタン段返り(中1つ掛け)も……。《最終更新日: 2017年5月21日》
紺ブレとは(紺ブレザー、ネイビーブレザー)、ネイビージャケットとは
ブレザーは軍服や学生服が出自のようで、制服の意味合いの強いジャケットといえます。メタルボタン(金属ボタン)が使用されることが多く、素材はウール、色は紺色(濃紺)が基本です。コットン(綿)素材だとカジュアル寄りに。
ビジネスにもカジュアルにも幅広い着こなしができるジャケットとして、紳士のワードローブに欠かせないアイテムといってよいでしょう。
- ブレザーは基本の3種類をシルプルかつスタイリッシュに着たいもの。 | NEWYORKER MAGAZINE
- 6年後の東京オリンピックを控えて 1964年の東京ブレザーをおさらいする | NEWYORKER MAGAZINE
- Navy Blazer, Striped & Club Blazers for Men - A Guide - Gentleman's Gazette
- <特集>テーラードジャケットの世界 | MUUSEO SQUARE
そうそう、近年はジャージー(カットソー)素材のジャケットも人気です。ラクチンな着心地が魅力。
メタルボタンは金ボタンか銀ボタンか、それが問題だ……(?)
ブレザーのボタンの候補としては、金ボタン(ゴールドボタン)と銀ボタン(シルバーボタン)が代表的です。
金ボタンならトラッドっぽく、銀ボタンならモダンな雰囲気になります。近年は銀ボタンが人気ですが、私はどちらかというと金ボタンが好きだなぁ。
金属ボタンでない普通のボタンにすれば、制服っぽさが薄れます。もっとも、ボタンは後で付け替え可能ですから、深刻な問題ではないのですけどね。
ブレザーといえば、いわゆるエンブレムもよく使われます。
紺ブレ(ネイビーブレザー)の着こなし
ビジネス(仕事)に着る場合は、グレーウールパンツに合わせるのが基本中の基本です。その他、千鳥格子(ハウンドトゥース)などのチェックパンツや、茶系のパンツもいいですね。
少しカジュアルにするなら、コットンパンツ。ビジネスなら、クリースの入ったものを選びましょう。カジュアルに着るなら、ジーンズでもカーゴパンツでも……。というか、たいていのパンツに合うんだよなぁ。
超クラシックにするなら、ホワイトフランネルもしくはホワイトリネンのパンツで。足元はホワイトバックスでしょうか。
インナーは、特にアメトラ(アメリカン・トラッド)の場合なら、ボタンダウンシャツが基本。その他、ニットでもカットソーでもどうぞ。こちらはいわゆるバスクシャツに合わせた着こなし。
……うーん、結局どう着こなしてもいいってことですな(汗)。流行や自分の好みに合わせて、ご自由にコーディネートしてください(投げ遣り?)。
着こなし例いろいろ
こちらは、いろいろな意味で今を象徴する着こなしかも。メッシュベルト、ホワイトジーンズ、ニットタイ、タッセルローファー……。
こちらは、カラーパンツを合わせた1980年代(80年代)風の着こなし。カラーパンツの着こなしはけっこう簡単ではなかったりしますが、ネイビーブレザーだと比較的簡単に合わせられます。
- Young Dapper Fella On Bleecker Street - MISTER MORT
- Ivy Style: Everything You Always Wanted To Know About Prep
イギリス代表として、ジェームズ・ボンド役のショーン・コネリーのブレザー姿をどうぞ。
- Sean Connery's Blazer | The Suits of James Bond
- Navy Blazers: More Than Navy Suit Jackets with Metal Buttons - The Suits of James Bond
- Wrong Is Right: Sean Connery's American Navy Blazer - The Suits of James Bond
こちらは、菊池武夫と赤峰幸生さんの着こなし術です。
こちらは、ギンガムチェックのシャツにウールパンツを合わせた着こなし。さわやかですが大人っぽい。
こちらは、信濃屋の白井俊夫氏の着こなし。さすが貫禄があります。
- Blue blazer & Tartan tie - ひと日記
- Blue blazer with mother of pearl shell buttons - ひと日記
- Blue blazer with sterling silver buttons - ひと日記
こちらは、白いシャツやショーツをオールスターに合わせた着こなし。この清潔感はなかなかマネできません……。
こちらは、靴修理でおなじみユニオンワークス(Union Works)代表の中川一康氏の着こなし。クラシックです。
最後に、ブレザーの着こなしをまとめて見られる記事をいくつか。
ダブルブレスト(ダブル前)のブレザー
近年華麗に復活したのが、ダブルブレスト(ダブル前)のテーラードジャケットです。素材もデザインも数多くの種類が登場しています。
着こなしにくい印象をお持ちの方がいらっしゃるかもしれませんが、特にブレザー型は意外に着こなしやすいですよ。1990年ごろの渋カジブーム時に、私もよく着ていました。
I型のブレザー、テーラードジャケット
アメトラを極めるなら、結局のところ3つボタン段返り(中1つ掛け)、フックベント、胸ダーツなしのI型のブレザーやジャケットに行き着きます。
クセがあるので万人にはオススメしませんが、マジメに見えるのは間違いなしのジャケット。ちなみに私が持っているジャケットも、ほとんどがこの型。
こちらは、1964年と1968年のカタログや広告より。
Brooks Brothers(ブルックス・ブラザーズ)
ゴールデン・フリース(The Golden Fleece、金羊毛)でおなじみのブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)は、1818年創業の究極(?)のアメトラブランド。
I型スーツやブレザーといえば、ここが元祖です。あと、2つボタンセンターベントのII型も定番ですよ。とにかく、アメトラ好きならここは見逃せません。
J. Press(J・プレス)のI型ブレザー
J・プレス(J. Press)は、1902年創業のアメリカはコネチカット州のアメトラブランド。ブルックス・ブラザーズは良くも悪くも国際的なブランドといえますが、J・プレスはアメトラどっぷり(?)という印象があります。
アメトラ(アメリカン・トラッド)の最も古典的なジャケットといえば、3つボタン段返りでナチュラルショルダー、胸ダーツのない(ウエストを絞っていない)いわゆるI型ジャケット。J・プレスはI型をいまでも主力としている数少ないブランドのひとつです(日本企画だとそれ以外のジャケットも多いのですが)。
J・プレスのI型ブレザーは、パッチ&フラップポケットにフックベント、袖2つボタンという典型的なアメトラ仕様。裏地のパイピングがJ・プレスのジャケットの目印に。身幅は比較的細めといえます。
春夏向け生地の代表格であるトロピカルウール地のものは背抜き仕立て、秋冬向き生地のサキソニーウール地のものは総裏仕立てです。身幅は比較的細めといえます。
1899年創業のアメリカン・ウーレン・カンパニー(American Woolen Company、A.W.C.)のツイル織りウール地を使用したI型ブレザーもありまして、こちらのほうがトロピカルよりも生地は薄手(ただし通気性はトロピカルのほうが上とのこと)。胸もパッチポケット仕様です。背抜き仕立てで春夏から初秋向き。
アメトラの定番ブラックウォッチ柄のブレザーは、J・プレスお得意の春夏用ウールであるCuba Beachの進化版Cuba Beach Gentryを使用しています。シルバーボタン仕様で背抜き仕立て。
Southwick(サウスウィック)
サウスウィック(Southwick)は、1929年創業のアメリカはマサチューセッツのスーツブランド。ブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)などに商品を納入してきたアメトラ界の名門中の名門ブランドといえます。
Cambridge(ケンブリッジ)は、3つボタン段返りフックベント、袖2つボタン仕様のI型ブレザー。身幅は細めです。前ボタンの位置が若干低めなのが特徴でしょうか。もちろんアメリカ製。
こちらは、3パッチポケット仕様のCambridge。あまり季節感のないウール地を使用していて、背抜き仕立てです。
Engineered Garments(エンジニアード・ガーメンツ、エンジニアードガーメンツ)
ネペンテス(Nepenthes)の弟ブランド的であるエンジニアード・ガーメンツ(エンジニアードガーメンツ、Engineered Garments)は、1999年に誕生した国内カジュアルウェアブランド。鈴木大器氏がデザインしています。
ラギッドなデザインのジャケットですが、特に紺色のものを選べば上品に着こなせるのではないでしょうか。
Ring Jacket(リング・ヂャケット、リング・ジャケット)
「セレクトショップ」などの有名店のスーツやジャケットを数多く手掛けているリング・ヂャケット(リング・ジャケット、Ring Jacket)は、1954年創業の大阪のテーラードブランド。
近年のリング・ヂャケットは、芯なし一枚仕立てのいわゆるセンツァインテルノ(アンコン)のジャケットに力を入れています。ビジネスはもちろん、カジュアルにも対応してくれる適応範囲の広いコンサバジャケットです。
Lands' End(ランズエンド)
アメリカのカジュアルウェア通販の雄であるランズエンド(Lands' End)は、もちろんジャケットにも力を入れています。
近年はスリムフィットのY体も登場し、サイズ展開はかなり豊富になりました。
Lardini(ラルディーニ)
近年新メンバーを加えいまっぽくなったのラルディーニ(Lardini)は、1978年創業のイタリアブランド。
パッドや芯といった副資材を極力省いたアンコン仕様のジャケットは、簡単にいまっぽく着こなせること請け合い。ラペル(下襟)のコサージュが目印です。
Boglioli(ボリオリ)のDover(ドーバー、ドーヴァー)、Coat(コート)
「クラシック&モダン」をコンセプトにしているというボリオリ(Boglioli)は、1890年代に創業したイタリア北西部ガンバラのスーツブランド。
とにかく今っぽいジャケットが欲しいなら、今はまずはこのブランドに注目してください。人気のDover(ドーバー、ドーヴァー)やCoat(コート)といったモデルは、すぐに売り切れちゃいますね。
ハンティングジャケット、フィールドジャケット
ハンティングジャケットやフィールドジャケットにも、テーラードジャケット風に着られるものが少なくありません。
ちょっとカジュアル寄りの雰囲気なのが特徴。適度にドレス感があるので、旅行時などにも便利でしょう。
他の記事も……
テーラードジャケットやカジュアルジャケット一般を集めた記事がありますので、まずはそちらをご覧ください。
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追記
- (2007年1月19日)商品を追加。
- (2007年2月8日)商品を追加、入れ替え。
- (2007年4月4日)商品を追加、入れ替え。
- (2007年6月6日)商品を追加。
- (2007年9月7日)2007年度秋冬最初の更新。
- (2007年11月7日)商品を追加、入れ替え。
- (2008年3月5日)2008年春夏最初の更新。
- (2008年4月25日)商品を追加、入れ替え。
- (2008年5月21日)商品を追加、入れ替え。
- (2008年8月11日)2008年度秋冬最初の更新。
- (2008年10月12日)商品を追加、入れ替え。
- (2009年2月15日)2009年春夏最初の更新。
- (2009年5月8日)商品を追加、入れ替え。
- (2009年9月28日)2009年度秋冬最初の更新。
- (2010年2月10日)2010年春夏最初の更新。
- (2010年5月8日)商品を追加、入れ替え。
- (2010年10月1日)2010年度秋冬最初の更新。
- (2011年4月8日)2011年春夏最初の更新。
- (2011年10月9日)2011年度秋冬最初の更新。
- (2012年4月6日)2012年春夏最初の更新。
- (2012年11月10日)2012年度秋冬最初の更新。
- (2013年4月13日)2013年春夏最初の更新。
- (2013年11月21日)2013年度秋冬最初の更新。
- (2014年4月28日)2014年春夏最初の更新。
- (2014年11月22日)2014年度秋冬最初の更新。
- (2015年4月17日)2015年春夏最初の更新。
- (2015年12月10日)2015年度秋冬最初の更新。
- (2016年4月13日)2016年春夏最初の更新。
- (2017年5月21日)2017年春夏最初の更新。
この記事へのコメント
ブラックスーツ
ホント、パンツを選ばずオン・オフ着れる魔法のアイテムですよねえ。
何でこんなに使えるんでしょ?
紺と黒があるので、あとグレイが揃えば向かうところ敵なしです!!
blackwatch
確かにブレザーは便利ですねぇ。こればっかり着てしまうことになるのが、欠点といえば欠点?
グレーのブレザーは、上級者向けかも?
しんば
blackwatch
ダブルのジャケットは、今季あたりからまた復活しているようですよ。トム・ブラウンのブラックフリースでも、ダブルの紺ブレを提案しています。
ただ、シルエットがゆったりめだと、いまいち今っぽく着にくいでしょうね。
あと、ダブルで金ボタンだと、よくも悪くもちょっと派手なのも事実。気になるようでしたら、ボタンをシルバーやカッパー、あるいは蝶貝等に変更しても面白いかもしれません。
ポコ蔵
ところでこの正月に、I型ブレザーの購入に踏み切ってしまいましたが、なんだか野暮ったく見えます。背が低いせいかな?とも思うのですが…
イマドキのシルエットのズボンなんかと合わせちゃってもいいものか…
あえて野暮ったさを楽しめる度量を磨くべきなのか…
blackwatch
ポコ蔵さんがこれまでどんなジャケットを着ていらしたのか分かりませんが、I型は最も「格好付けていない」(色気のない)ジャケットなのです。
格好良くなるかどうかは、着こなしにかかっていると思いますよ。当然のことながら、アメトラ的な着こなしについてある程度知識がないと、上手く着こなせないでしょう。
もちろん、I型に限りませんけど、適切なサイズのジャケットを選んでいないと格好良くはなりません。着丈、身幅、等々…。
あと、「イマドキのシルエットのズボン」ってのは具体的にどんなのでしょうか(笑)。インコテックスの細身のパンツでもスリムなジーンズでも、問題なく合いますよ。さすがにフレアパンツは合わないでしょうけど。
ゴロー
華奢ではないが、スリム、ややずんどう。
別に自慢したいわけではないんですが、どうもI型はフィットしないような気がしています。ポコ蔵さん同様、野暮ったい?
ブレザーでアドバイスがあれば、ご教示願います。
blackwatch
体型的には、問題なくI型を着られるとは思います(既製だと補正がいるかもしれませんが)。
I型は何だかんだ言って特殊な型なので、やっぱりアメトラ好きの人向けなのでしょう。誰が着ても格好良いジャケットなら今ごろ雑誌で大きく取り上げているのでしょうけど、そんなことはないですよね。基本的には、野暮を楽しむジャケットと言えるかも。
まあ私も全世界の人が皆I型を着るべきとか思いませんし(笑)、ピンと来ないようであれば素直に他を試してもいいのではないでしょうか。アメリカ風なら2つボタン(II型)、ヨーロッパ風ならダーツ入りの3つボタン段返りがよろしいかと。
うーん、私の記事の記述もちょっと書き直したほうがいいのかなぁ。
あと、I型にもいろいろありまして、バタクさん等が作っているI型は洗練されていて格好良いです。
http://blackwatch.seesaa.net/article/47055968.html
ゴロー
読ませていただいていて気がつきました。自分は、スリムに見せたいようです。そういう好みになってきているんですね。
I型、ヨーロッパ風、少し考えて/試してみます。
blackwatch
ウエストシェイプのきついジャケットでメリハリをつけるというのも、当然着こなしとしてはアリです。好みの問題ですね。
いろいろお試しになって、お似合いになるものをお選びになってください。
キノ
先日、久しぶりにブルックスブラザーズのブレザー(1型)を購入しました。グレーとベージュパンツもあわせて購入。パンツは現代ふうにスリムなシルエットになっていて、従来のブルックスよりもすっきりした感じで驚きました。
グレーのパンツは、どのような靴でもあうような感じがするのですが、ベージュのパンツには茶系のローファーをあわせようと考えています。他にお勧めの靴などありますでしょうか?
blackwatch
ベージュのパンツの素材は、ウールかコットンのどちらでしょうか?
どちらでも合うのは、ローファー以外だとアメトラらしいウイングチップやプレーントウ、あとはモンクストラップとかでしょうか。コットンなら、デッキシューズや各種スニーカー、コンビのサドルシューズ等でも合います。
ヒネリのない回答になってしまいましたが(汗)、特にこだわらなければたいていの茶系のドレスシューズには合うと思いますよ。どちらかと言うと、木型(ラスト)のほうが大事かも。少なくとも、ロングノーズは合わないですね。
キノ
ウールのパンツなので、茶系のドレスシューズでいろいろ探してみたいと思います。
久しぶりのブレザーなので、いろいろな着こなしを試してみたいと思います。
blackwatch
用途等(できればおおよその年齢も)を教えていただければ、もっと具体的なことが書けたように思います。と言っても、結局たいしたことは書けなかったでしょうが(汗)。
ブレザーの着こなしを、存分にお楽しみください。
キノ
コメントは今回が初めてなのですが、ご丁寧に対応いただきありがとうございます。
せっかくですので、若干追加でコメントします。
用途は、仕事での着用が多いです。
年齢は42歳です。
身長175cm、体重62キロ 痩せ気味で、手足が比較的長めなので、服のサイズ選びに苦慮しています(苦笑)。
今回購入したブレザーとウールパンツにはプレーントゥ、ローファーあたりをあわせる予定です。
ローファーは形によっては、少し子供っぽくなるような気もしています。
クールビズ時は、ブレザー&コットンパンツで通勤予定です。
茶系の靴はウイングチップ一足のみなので、連休中に一足購入しようかと思っています。
ここ数年のモテおやじ系の服には全く興味がない(似合わない…)ので、当HPは非常に参考になり、楽しませていただいております。これからもよろしくお願いします。
blackwatch
ローファーは、仰るとおりモノ次第ではカジュアルっぽくなりますね。大人っぽいペニーローファーと言えば、フルサドルのローファーが思いつきます。あとは、私の大好きなタッセルローファー!
ブレザーでスリッポン以外だと、お持ちのウイングチップ以外ならモンクストラップが特に今の私の気分です。I型にも合うと思います。
以上、お気に入りの靴を入手されることをお祈りしております。
山一
そこで質問があります。
クリスマスにホテル(別に服装規定はありません)に食事をしに行くのですが、思い切って紺ブレを買おうかとおもっています。「絵本アイビーボーイ図鑑」やここでの記事を読んでいる限り、やはり紺ブレは必要なのかなと思っています。しかし、高校生っぽく見えてしまいそうなのです。(顔も童顔なもので・・・)
諦めて黒やチャコールのテーラードJKTにした方が「無難」なのでしょうか。
また、紺ブレを成人していない私が大人っぽく着こなすにはどうしたらいいのでしょうか。
blackwatch
メタルボタンのブレザーは良くも悪くもトラッド色の濃いアイテムですので、大学生くらいで特にトラッドを志向されていない方であれば、強くはオススメしません。
ネイビーならメタルボタンでないジャケットのほうが、まあ無難です。もちろん、アメトラがお好きなのであれば、メタルボタンブレザーは必携ですよ!
グレージャケットは今人気がありますが、モノトーンでモード風みたいなのを狙うのでなければ、若い人には実はそんなに似合わないような気がしないでもないです。
黒い靴がお好きであれば、ブラックジャケットも候補ですね。一般に、ジャケットは濃色のほうが着こなしが簡単です。
で、もしメタルボタンの紺ブレを着るのであれば、ベージュもしくはオフホワイトのチノパン(グレーウールパンツは年齢的に制服っぽく見えるかも)、それにセーターかマフラーで赤系を取り入れてクリスマス気分を出すとか。上に着るコートも別途考える必要がありますね。
年齢的にも、プレッピーでさわやかな着こなしがまだバリバリにお似合いになるころだと思います。
an
以前ローファーの記事のコメント欄で質問したanです。
例によってファッション雑誌でブレザーを着たスタイルを見つけ、良いなと思い購入を検討しています。
お手ごろ価格で手に入れたいため、green label relaxingオリジナルのブレザーを購入しようかと思っています。
ふと気になったのですが、安価なブレザー、テーラードジャケット等は高級なものと比べてどこが違うのでしょうか。
実際に手にしたことがなく全くこういった服の知識もないため、素材やシルエットが違うのかなという程度の想像しか働きません。
できるだけ長く着られる物を手に入れたいのですが、長く着るならここだけはこだわったほうがいいのでは、という点があれば是非教えて頂きたいです。
blackwatch
私は服のつくりの専門家ではないので、服のつくりについての具体的な細かな指摘はできません。とりあえず、思うことをいくつか。
服の値段は「生地+つくり+デザイン+広告費等+利益」くらいで構成されていると思います。初心者でも比較的分かりやすいのは生地で、安い生地はやはり安っぽかったりするものです。
生地についてもつくりについても、高価なものは「着心地」もしくは「丈夫さ(機能性)」もしくは「高級感」などが優れていると思います。すべて満たしているとは限らなくて、例えば何十万円もする高級スーツは満員電車に乗ることを想定されていないでしょう。高級感のある生地はたいてい薄手で丈夫とはいえず、手間のかかる手縫いよりも手間のかからないミシン縫いのほうが丈夫さという意味では上です。
デザインもタダではなく、センスの良い商品をつくるなら優秀な人材を確保する必要があり、優秀な人材を確保するならそれ相応の給料を払わなければなりません。安い服は、過剰に流行を取り入れすぎているか、もしくはファッション性が欠如しているか、どちらかに当てはまることが多いと私は感じています。
さて「長く着られる」服を選ぶには、2つのことを考える必要があります。ひとつは丈夫さ。縫製とかは難しいのでおいておくとして、まずは生地の丈夫さ。やはり厚手の生地のほうが丈夫。それから近年は芯やパッドのない軽い仕立てのジャケットが多いですが、丈夫さでは芯やパッドがガチガチに入った本格的なジャケットのほうが上です。ただ、そういうジャケットをいま若い人が着こなせるかというと、簡単ではないのでしょうね。
もうひとつは流行。流行の細身短丈には手を出さず中庸なデザインのものを選べば長く着られるでしょうが、特に若い人だとやはりそういう服は着こなしづらく感じることでしょう。服以外のことでは、体型の維持も重要でしょうね。
いくら長く着られる服を選んでも、着こなせなければ意味がなかったりします。特に若い人だと、長期的なことを考えすぎると失敗しやすいかもしれません。どうせ好みも変わるでしょうし。そういうことを諸々考えると、Green Label Relaxingのブレザーなら悪くない選択だと思いますよ。
an
前回の相談で挙がっていたGreen Label Relaxingのブレザーを冬のセールということで買ってみました。
ところが手に入れようと思っていたブレザーのサイズがありませんでした。
そこで同じ形の一つボタン仕様のブレザーを見つけ購入に至ったのですが、よくよく考えると一つボタンってあまり一般的じゃないような気がしてきました…
少なくとも、ここで紹介されているアメリカントラッドには則らないスタイルになってしまうのではないでしょうか。
ビジネスなどで使うつもりではないので気にすることもないのかもしれませんが、一つボタンのブレザーがどのような立ち位置なのか教えていただけますと幸いです。
度々質問して申し訳ございません…
blackwatch
1つボタンジャケットは、一般的には以下のような状況で使われていると私は認識しています。
1. タキシードなどのフォーマルウェアの多くが1つボタン。一般に、ジャケットの前ボタンは少ないほど華やかな雰囲気になると思う。
2. イギリスのサヴィル・ロウの一部のスーツには1つボタンのものがある。Huntsmanなど。
3. 60年代のアメリカで流行したコンポラ(コンテンポラリー)スーツ。いまはほとんど着られていない。
http://blackwatch.seesaa.net/article/277286351.html
4. 近年の一部のモード系のジャケットには1つボタンのものがある。たいてい着丈が短い。
anさんがお買いになったのはたぶんGreen Label Relaxingの3122-186-0281という品番のジャケットだと思われますが、第一印象はThom Browneっぽいなと。Thom Browneに1つボタンの印象はありませんが、着丈の短さでそう感じました。上の分類でいうと4に近いでしょう。
着丈が短い点以外はトラッドっぽい雰囲気がありますので、若い人であれば問題なくいま風のトラッドスタイルが楽しめると思いますよ。ただ、若くない人には強くは勧めませんし、流行的に長く着られるかは分かりません(これはボタンの数の問題というよりも着丈の長さの問題)。もちろん、1年くらいで陳腐化するようなことはないでしょう。
kuni
最近ブレザーを着ることが多くなったと同時に着こなし方についても疑問がわいてきました。そこでアドバイスをお願いします。
ネイビーブレザーを着て帽子を被る場合はどのような色、生地、種類の帽子を合わせたら良いのでしょうか?
blackwatch
正直言ってネイビーブレザーに合う帽子はあまりピンと来ないのですが(ツイードジャケットなら簡単なのですが)、強いて言えば春夏ならボーターハット(カンカン帽)でしょうか。秋冬はなんでしょうねぇ。ドレッシーなスタイルなら、やはり何かしらのハットなのでしょう。
http://gqjapan.jp/2012/10/23/tiebrandowner/
ちなみに『絵本アイビーボーイ図鑑』には、ネイビーブレザーに帽子を合わせた着こなしはひとつもありません。アイビースタイルの全盛期だった1950年代後半以降は、ドレススタイルには帽子を合わせなくなりましたし。
http://blackwatch.seesaa.net/article/2926668.html
カジュアル寄りの着こなしをするなら、それこそご自身のセンスで自由にお選びになればよいと思いますよ。ニットキャップ(ワッチキャップ)とかベレー帽とか、近年人気のベースボールキャップとか。
はっせ
正しいスーツ、ジャケパンスタイルを身に付けたく勉強中の身です。
現在、落合氏の男の服装術を読みながら次に買いたいジャケパン用の紺ジャケについて色々考えております。
そこで質問なのですが、この本で評されるような、ラペルの広さの目安は胸ポケットの1/4~1/3を覆うくらい、ラペル幅は9~10センチ、といったスーツの考えはそのままジャケパンのジャケットにも応用していいものなのでしょうか?
ジャケパンとはいっても、カジュアルすぎず仕事に来ていける程度のドレスさを残したいと考えています。
イメージとしては、このページの着こなしにも紹介されている
http://www.mrporter.com/intl/journal/journal_issue111/6
をイメージしています。
変な質問ですが、何か考えなどあれば宜しくお願いします。
blackwatch
落合正勝氏の文章は、いろいろな部位の寸法を具体的なcmで示してあるのが特徴ですね。とても分かりやすいのですが、身長などによってずれるのではないかという懸念もあります。
(ちなみに、かなり服に詳しい人でもあそこまで寸法を意識している人は少ないと思います。少なくとも私は意識していません。もちろん、仕立て屋さんあたりだと把握していると思いますが)
それとこれは重要なことですが、落合正勝氏の文章は基本的にはクラシコ・イタリア向けとお考えください。それ以外(ブリティッシュとかアメトラとか)には適用しにくい部分もあると思います。
例えば、私が持っているたいていのジャケットのラペル幅は9cm未満です。Mr Porterの記事のジャケットもラペル幅はより細めのように見えます。一般にクラシコ・イタリアだとラペル幅は太めの傾向があります(ただ、近年のものは細いものも多いと思いますが)。
スーツと替えジャケットのラペル幅の違いですが、うーん、どうなんでしょうねぇ。今の時代ならほとんど同じと考えてよいような気がしますが、強いて言えばスーツのほうを太めにしてもよいかもしれません。といいますか、替えジャケットのほうがより流行を反映させたほうが着こなしやすいでしょう(例えば細めが流行っているなら細めにする)。
はっせ
メーカー勤務で、ずっと理系畑だったので、どうしても数字に弱いというか、とらわれてしまうところがあります・・・笑
日本人の平均身長、細身というかなよい体をしているので、落合氏の分類でいえばアメトラ系ではなく、ブリテッシュとクラシコの中間かつクラシコ寄りくらいのイメージでいきたいと思っています。
そのため、いわゆる推奨の9cmより少し細いくらいにしようかと思います。年齢もまだ24なので、それくらいではないと服に負けてしまう気もします笑
blackwatch
落合正勝氏の本は、どっぷりクラシコ・イタリアしたい人以外なら「話半分」という部分も少なくない印象があります。スーツにはいろいろな考え方があるのです。2000年代前半に書かれているものが主なので、10年以上前に書かれているということもいちおう考慮しておくべきでしょう(例えば、KitonやBrioniあたりでも今はラペル幅が当時より狭いものが多そうです)。
このへんは、『絵本アイビーボーイ図鑑』や『オフィシャル・プレッピー・ハンドブック』、『イギリスの紳士服』などの本と同様です。ポジショントーク(?)を考慮して読まないと。
あと、Mr Porterのあのページみたいな着こなしを目指すなら、落合正勝氏の本はクラシックすぎますねぇ。落合氏はパンツのロールアップなんて絶対にしそうにありません。参考にするならスーツのみでしょうね。ちなみにラペル幅が広めのジャケットなら、どちらかというと70年代調もしくは30年代調の裾幅が広めのパンツのほうが似合いそうです(2000年代前半は裾幅広めの時代でした)。
ピエール
先日、I型の紺ブレを購入しようと思い、Jプレスや青山のKENTショップに行ってきたのですが、どうも私の体型に合うサイズが見つかりません。
私の身長は169cm、体重54kg、ウエスト68cmのやせ形です。
Y4ですと肩幅はピッタリなのですが、胸からウエストへかけてどうしてもブカブカになります。
店員さんからは「もう少しお肉をつけてからまた来てくださいね」と言われてしまいました(笑)
やはり私の体型では、I型のようなボックスタイプのブレザーやジャケットを着こなすのは難しのでしょうか?
もしよろしければ、何かアドヴァイスをいただけますと大変助かります。
よろしくお願いいたします。
blackwatch
本当は、痩せている人はウエストシェイプのないジャケットのほうが似合うはずなんですよ。ポール・スミス氏もそう語っています。
http://blackwatch.seesaa.net/article/61015788.html
http://blackwatch.seesaa.net/article/87752646.html
ただ、対応するサイズの服がないと確かに困りますね。昔私はJ. PressのJY3だかJY4だかのスーツを買ったことがありますが、それでも大きかったような。
実は、Brooks BrothersのCambridgeフィットのジャケットはけっこう細いので、試してみる価値はあると思いますよ。ブランドの格としても文句のないところでしょう。
http://blackwatch.seesaa.net/article/162565044.html
あとは、Beams PlusのI型もそれなりに細いものがあるとは思います。すごく細くはないでしょうが。
ピエール
こちらのHPがきっかけでトラッドなファッションに興味を持ち、「TAKE IVY」や「絵本アイビーボーイ図鑑」、「official AMERICAN TRAD HANDBOOK」などを読み、アイビーファッションにあこがれを抱くようになりました。いつかはI型のブレザーにバックストラップ付きのパンツをはいてみたいなあと思うようになりました。
Brooks BrothersのCambridgeフィットのスーツは持っています。ウエスト部分が絞られていて、これでも若干胸はあいてしまいますが、ゆったりフィットで着心地は良いです。
やはり私にはI型のジャケットは着こなせないでしょうか。
I型のフィット感は、多少隙間が空くようなものなんだと納得するしかないのかなと思っています。
ちなみに、blackwatchさんが愛用されているI型のジャケットのブランドとサイズを教えていただけないでしょうか。体型が私と同じぐらいだとお見受けしますので、参考にさせていただけたらと思います。
よろしくお願いいたします。
blackwatch
身長体重から判断すると極端なヤセ型ではなさそうに思います。もちろん、体型は人それぞれでそれだけでは判断できないのですが。胸の余裕が適切な分量なのかは文章では分かりませんね。
私がI型をそろえたのは10年以上前の話で、当時と今では状況が異なるでしょう。Brooks BrothersのおそらくMadisonフィットのスーツをパターンオーダーしたことがありまして、サイズは34くらいだったと思います。身幅は特に大きいとは感じませんでしたが、逆に肩幅がちょっと窮屈でした(私は肩幅だけはそれなりにあるものでして)。
(そういえば、Cambridgeフィットのブレザーは毎季展開しているものではないのかもしれませんね。展開してほしいところですが)
そのほか、オーダー(ビスポークまたはパターンオーダー)で何着かつくりました。BatakではI型スーツをパターンオーダーしました(これはちょっと無理にサイズ調整したのでアームホールが大きかった)。あと、小さな某店でけっこうI型ジャケットをつくりました。既製服が合わなければ注文服をつくるしかないですね。