雑誌Men's EX(メンズ・イーエックス)が特別編集しているムック、最高級靴読本の新刊が出ています。今回は『究極メンテナンス編』。靴のお手入れ方法をまとめたムックです。
発売されたのは昨年の秋なのですけど、電子版(デジタル版)が出るのを待っていました。
内容は、靴磨きや靴修理方面の気鋭の専門家の方々による対談形式が主。靴のお手入れ方法に関する最新情報が読めるムックといえます。後半の靴カタログは要らないような気もしますが、まあ広告ということか。
改めて思うのが、靴のお手入れ方法については人によって意見がさまざまということ。このムック内においても微妙に意見が割れています。初心者の人が読むと混乱してしまうかも。靴の世界は奥が深いというかなんというか……。
Saphir(サフィール)とDiamant(ディアマント)
フランスのアベル(アヴェル、Avel)社の皮革用品ブランドであるサフィール(Saphir)。特に高級ラインであるサフィール・ノワール(Saphir Noir)は、当ムック内で誰もが高く評価しているブランドでした。
中でも四角い瓶に入った靴クリームであるクレム1925(Creme 1925)は評価が高く、油性でよく光るのに栄養分も与えられるとのこと。私もいつか試してみたいと考えています。まあそのぶん高価なのですけど。
もうひとつ評価の高かったお手入れ用品がありまして、それがドイツのコロニル(Collonil)社のプレミアム・ディアマント(Premium Diamant)。栄養補給や保湿という点ではすこぶる評価が高いですね。
ツヤ出しが得意なクリームではないのですけど、少なくともコードバンやガラス革なら問題なく光ります(カーフなどではツヤが出ないこともある)。これは私も昔から愛用しています。
汚れ落とし
靴の汚れ落とし(古いクリームやワックス落とし)については、必要か必要でないかも含め、昔から意見が割れていました。特にステインリムーバーについては、しょっちゅう議論の的になっていましたね。
このムックによると、水性のステインリムーバーでは油性の汚れやワックス(ポリッシュ)は落ちないとのこと。そこでオススメしているのが、より強力なサフィールのレノマット・リムーバー(Reno'Mat)。また、もう少し穏やかな効き目のサフィール・ノワールのレザーバームローション(Leather Lotion)もオススメとのこと。
ステインリムーバーも、ワックスを使わないのであれば有効だと思いますよ。もっともどれを使うにせよ、使いすぎるのは革に良くないでしょう。そうそう、サドルソープはこのムックによると革に良くないそうな。
またこのムックでは、古いクリームを落とすために同メーカーの無色の乳化性クリームを使う技法も紹介されています(これはワックスを使っていない場合の技法でしょう)。
シューツリー(シューキーパー)をいつ入れるか
靴を脱いだ後にシューツリー(シューキーパー)をいつ入れるかについても、昔から意見が割れていました。脱いだ直後に入れるか、あるいはしばらく経ってから(翌朝説が多い)に入れるか。
このムック内でも意見が割れています。結局、何を優先するかなのでしょう。型崩れを防ぐことを優先するなら脱いだ直後、湿気を取ることを優先するなら翌朝。例えば、汗かきの人は翌朝にするとか。
さいごに
ホワイトバックスの汚れ落としにはサンドペーパーが良いなど、他にも実用的な情報がたくさん掲載されています。
新鮮な情報が満載だと思いますので、本格靴好きの人ならこのムックは必携でしょう。しばらくは靴好きのバイブルになるかも。もっとも、すべての情報が正しいかどうかは分かりませんけど。10年後くらいの同様のムックでは、内容がかなり変わっていたりして。
それでは。
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