今日は、バスクシャツ、ボーダー(ストライプ)Tシャツを取り上げます。長袖(長そで)も半袖(半そで)も……。《最終更新日: 2015年7月6日》
バスクシャツとは
バスクシャツとは、もともとはフランスとスペインにまたがるバスク地方の船乗りたちが着ていたシャツだそう。
……と思っていましたが、このシャツはバスク地方とは関係ないという説があります(ズコー)。英語の辞書(英英辞典)には “basque shirt” という言葉が掲載されているものがあるようですので、英語圏の国の昔の造語なのかな。
ちなみにセントジェームス(Saint James)のドイツ語版ウェブサイトでは、この手のシャツを “Bretagne shirt”(ブルターニュ地方のシャツ)と表記していました。英語圏では “Breton stripes”(ブルターニュ地方のストライプ柄)と表記しているのをよく見かけます。
ただ、いまさら言い換えるのも面倒なので(汗)、当ブログではこの手のシャツを引き続きバスクシャツと呼ぶことにします……。
ともかく、この手のシャツはフランス海軍の制服として採用されたりパブロ・ピカソなどの有名人が愛用したりで、すっかり有名なシャツとなりました。
バスクシャツの特徴は、素材は粗い風合いの厚手のコットン(綿)地で、ボートネック(横に広がった首元)仕様、柄はストライプ(ボーダー)が多いです。
各ブランドのバスクシャツはどれもよく似ていて、特に気になるのはサイズ感なのでは。ただ、バスクシャツは洗濯による縮みが大きく、個体差も小さくないようなので、厳密な比較は難しいと思うなぁ。
「ボーダー」柄
ついでにもう少し。横縞のことをボーダー柄と表現することが多いですが、これはおそらく和製英語だと思われます。英語の “border print” は、生地の端(縁取り)の模様を意味する表現のようです。その模様が横縞のことが多かったので、ボーダー柄が横縞を意味すると日本人が解釈してしまったのでしょうか。
英語だと、横縞は “horizontal stripe” もしくは単に “stripe” となるはずです。もっとも言い換えるのも面倒なので、当ブログではボーダーという表現を使い続けますけど。
着こなし
ヨーロッパ発祥のシャツですが意外にアメトラ(アメリカン・トラッド)との相性も悪くなく、ブレザーやスウィングトップなどのインナーにしても申し分ありません。カーディガンとの組み合わせも、実は鉄板。もちろん、1枚で着ても良し。
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- GLOBER | ボーダーTシャツ
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バスクシャツはピカソ風に素肌の上に着るのが基本だと思いますが、中にTシャツなどのカットソーを合わせる着方もおなじみです。中にボタンダウンシャツを合わせ、セーター風に着る着方もオススメ。
パンツはカジュアルパンツならたいてい合いそうで、上の写真のようにカーゴパンツを合わせたり、ショーツ(ショートパンツ)にあわせたり。
この手のボーダーTシャツは、オヤジになるとはっきり言って似合う人と似合わない人に二分されちゃうのですけど(汗)、無地のものなら比較的どなたにも似合いやすいと思います。
Saint James(セント・ジェームス、セント・ジェームズ)
バスクシャツブランドの代表格であるセント・ジェームス(セント・ジェームズ、Saint James)は、1889年創業のフランスのカットソーブランド。
Ouessant(ウェッソン)やNaval(ナヴァル、ナバル)、Piriac(ピリアック)など、さすがにモデル数が豊富で名作ぞろいです。
Letroyes(Le Troyes、ルトロワ)
丸編みのシームレス(縫い目のない)なつくりのカットソーを得意としているルトロワ(Letroyes、Le Troyes)は、2008年に誕生したフランスはシャンパーニュ地方製のニットブランド。
ルトロワにはバスクシャツも各種あります。現代的で高級感のあるバスクシャツといえます。エムズ・ブラック(m's braque)とコラボしたバスクシャツもありますよ。
Orcival(オーチバル、オーチヴァル、オーシバル、オーシヴァル)
オーチバル(オーチヴァル、オーシバル、オーシヴァル、Orcival)は、1930年創業のフランスはリヨンの老舗バスクシャツブランド。フランス海軍の正式バスクシャツにも採用されていたことがあるそうな。
そうそう、シャルロット・ゲンズブールが映画『なまいきシャルロット』で着ていたシャツも、オーチバルのものだそうですよ。ピカソが着ていたものもここのシャツだという説もあります。
6101 Rachelは、オーチバルの代表作。セント・ジェームスでいうところのNavalみたいなモデルです。いかにもマリンな雰囲気の、バスクシャツらしいシャツといえます。ちなみに洗濯するとセントジェームスは縦方向(着丈や袖丈)に縮むのに対し、オーチバルは横方向(身幅)に縮むようです。
一方B211 Cotton Lourdは、6101 Rachelよりもやや薄手で柔らかい感触の生地を使用したモデルです。ボーダーの柄の入り方も違います。こちらは縦方向に縮むようです。
半袖や7部丈(7分袖)、それに無地もありますよ。
Le Minor(Leminor、ルミノア、ルミノアール、ルミノール)
ルミノア(ルミノアール、ルミノール、Le Minor、Leminor)は、1928年創業のフランスはブルターニュのバスクシャツブランド。本国フランスでは、セントジェームスよりもこちらのほうが有名なのではないかしらん。
今季は、個性的な柄を狙ってみてはいかがでしょう。生地はがっしりしていて、けっこうよく縮むようです(あらかじめ洗って縮ませているものもあるようです)。
Fileuse d'Arvor(フィールズ・ダルボー)
フィールズ・ダルボー(Fileuse d'Arvor)は、フランスの1927年創業のニット・カットソーブランド。マリンっぽいニットを得意としています。フランス製。
Brestは、身幅は細めで身体にフィットするつくりのバスクシャツ。印象的なボーダー柄に加え、無地もあります。
他の記事も……
Tシャツやカットソーを集めた記事がありますので、まずはそちらをご覧ください。「タグ / Tシャツ: バスクシャツ」をご覧になると、当ブログのバスクシャツに関する全記事を網羅できます。
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追記
- (2005年6月4日)記述を一部追加。
- (2005年7月26日)商品を一部入れ替え、追加。
- (2006年7月22日)全面的に記事を書き換え。
- (2007年7月11日)2007年春夏最初の更新。
- (2008年7月9日)2008年春夏最初の更新。
- (2009年7月8日)2009年春夏最初の更新。
- (2009年10月8日)2009年度秋冬最初の更新。
- (2010年7月11日)2010年春夏最初の更新。
- (2011年6月25日)2011年春夏最初の更新。
- (2012年7月3日)2012年春夏最初の更新。
- (2013年6月30日)2013年春夏最初の更新。
- (2015年7月6日)2015年春夏最初の更新。
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