今日は、ジージャン(Gジャン)を取り上げます。リーバイス(Levi's)、ほか……。《最終更新日: 2020年5月3日》
Gジャンとは(ジージャンとは)
ジージャンとは、ジーンズ(ジーパン)の生地、つまりデニムでつくられた着丈の短いジャケットのこと。独特なデザインに特徴がありまして、特に後述のジーンズ三大ブランドのものが有名です。
ブルゾンの基本型のひとつとして、今ではデニム以外の生地でもこのデザインのものがつくられるようになりました。
- Mr. Belk, Milan | The Sartorialist
- I Love What An Hermes Scarf Can Do For A Man, Milan - The Sartorialist (Wayback Machine)
ちなみに、ジージャン(Gジャン)は和製英語です。英語ではジーン・ジャケット(jean jacket)と呼ぶことが多いようです。
Gジャン(ジージャン)の着こなし方
Gジャンは着丈が短いので、合わせるパンツはある程度の太さがあったほうがどちらかというと大人っぽく着こなしやすいと思います。もっとも、流行次第なので一概には言えません。これは着丈が短いアウター全般にいえそうですが。
こちらは、比較的大人っぽいGジャンの着こなし。大人っぽくするなら、足元はやはり革靴やブーツを合わせたいですね。
- On the Street……60th St., NYC - The Sartorialist (Wayback Machine)
- Szukajcie, a znajdziecie. | Secondhand Dandy
こちらは、コーデュロイパンツにチロリアンシューズ、そしてノルディックセーターに合わせて。
こちらは、チルデンセーターを合わせたプレッピーな着こなし。
実は、意外にGジャンはネクタイやボウタイと相性が良いのです。マネしてみましょう。
ウール系のパンツとも相性が良いのです。
Gジャンは、コート類の中にも着込めます。実はこれ、80年代(1980年代)に人気のあった着こなし方で、近年再び注目されています。
- Everyday Classic: Khaki Trench In-Between - He Spoke Style
- High/Low Winter Layering - He Spoke Style
- On the Street….Maine & Manhattan, New York - The Sartorialist (Wayback Machine)
- Piazza San Babila, Milan | The Sartorialist
テーラードジャケットの中にも着ちゃいます。
そうそう、インナーを裾出しするときは、Gジャンからはみ出る分量に気をつけましょう。はみ出る量が多すぎるとだらしない印象を与えてしまいます。あと、Gジャンはフレンチ・カジュアルとも相性が良いですよ。
Levi's(リーバイス、リーヴァイス)のトラッカージャケット
リーバイス(Levi's)を別記事で扱っていますが、ジージャンについてもココは外せません。リーバイスでは “Trucker Jacket(トラッカー・ジャケット)” と呼んでいます。
リーバイスのジージャンといえば、胸ポケット1つでシンチバック(尾錠)付きの506XX(通称「ファースト」「1st」、現行モデルでは70506)、胸ポケット2つでサイドアジャスター付きのの507XX(「セカンド」「2nd」、70507)、ジージャンの完成型といえる557XX(「サード」「3rd」、70557)が有名です。
これらの後継の70505も基本的には3rdなのですけど、一部で「4th」と呼ばれているようです(見た目は3rdとほぼ同じ)。
- LEVIS 2nd Gジャンと3rd Gジャンの間に流れる深い河とシトロエンの様なWranglerの話。 | Amvai(アンバイ)
- 古着サミット スピンオフ 50周年を迎えるリーバイスのサードモデルを徹底フォーカス! | feature | HOUYHNHNM(フイナム)
- Martin Sheen in Badlands | BAMF Style
こだわりの上級ブランドであるリーバイス・ヴィンテージ・クロージング(Levi's Vintage Clothing、LVC)の商品には特に注目すべきでしょう。
“1880 Triple Pleat Blouse” は、19世紀末の最初期のGジャンを復刻したとのこと。1stよりもさらに素朴なデザインが魅力です。といいますか、これは定番化してもよさそうなくらい格好良いモデルだと思いますよ。
Lee(リー)
リー(Lee)を別記事で大きく取り上げていますが、Gジャンにもすこぶる定評があります。
Gジャンにもすこぶる定評がありまして、Riders 101J(ライダース101J)はリーバイスの名作と並ぶGジャンの基本型。また、ラルフ・ローレンも愛用しているブランケットの裏地付きのStorm Rider 101LJ(ストームライダー101LJ)も超名作です(襟はコーデュロイ地)。
名優デニス・ホッパーなどの俳優も、リーのGジャンを着ていますね。現代的なジージャンのデザインは、このリーが確立させたと考えてもよいのかも(リーバイスが3rdをつくるときも意識したでしょうし)。
- Hopper - the impossible cool.
- Walk on the Wild Side: Laurence Harvey’s Lee Rider Jacket | BAMF Style
コットンサテン地のWesterner 100J(ウエスターナー)も有名です。上品な雰囲気なので、アメリカ東部の学生にも人気を博しました。
Wrangler(ラングラー)の124MJZ、24MJZ
ラングラー(Wrangler)は、1947年に誕生したアメリカのジーンズブランド。母体となる会社は19世紀末の創業だそう。アメリカの3大ジーンズブランドのひとつです。
124MJは、60年代(1960年代)に登場したボタンフロントの定番モデル。111MJの後継モデルに当たります。リーバイスでいうところの3rdっぽいデザインといえます。
1960年代に登場した24MJZは、ジッパーフロント、肩のアクションプリーツ、そしてウエストに内蔵されたゴムが特徴。キャラが立ったGジャンといえます。11MJZの後継モデル。ラングラーは他の老舗ジーンズブランドとは違って、最初からファッション性を意識していたブランドなんですよ。
FOB Factory(FOBファクトリー)のピケ
FOBファクトリー(FOB Factory)は、岡山は児島のジーンズやチノパンツを中心としたカジュアルウェアブランド。児島はデニムの名産地(名企画地?)ですね。
こちらは、畝が特徴のベッドフォード・コード(ピケ)地を使用したジージャン。この生地はジーンズブランドが好んで採用する生地でして、FOBファクトリーのものはコットン100%のしっかりした本格派です。
2nd型に加え、3rd型があります。着こなしやすいことは請け合い。日本製。
Hand Room(ハンド・ルーム)
ハンド・ルーム(Hand Room)は、2016年に誕生した日本のカジュアルウェアブランド。当ブログでも以前取り上げていた往年の名ブランドであるタブロイド・ニュース(Tabloid News)の元デザイナーが立ち上げたブランドなのです。
3rd Type G-Jacketは、リーバイスのサード型のジージャン。しっかりした13.5オンスのデニムは糸からこだわっていて、ステッチも凝っています。前ボタンの第1ボタンがフック型なのが分かりやすい特徴。腕も身幅が細めということもありスタイリッシュな仕上がりだと思いますよ。日本製。
ブラックデニムを使用したジージャンもあります。真っ当な雰囲気のブラックジージャンは意外に少ないので、狙い目でしょう。
他の記事も……
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追記
- (2007年4月23日)商品を追加。
- (2008年3月2日)商品を追加、入れ替え。
- (2008年5月3日)商品を追加、入れ替え。
- (2008年9月27日)2008年度秋冬最初の更新。
- (2009年3月13日)2009年春夏最初の更新。
- (2009年10月14日)2009年度秋冬最初の更新。
- (2010年3月20日)2010年春夏最初の更新。
- (2010年10月13日)2010年度秋冬最初の更新。
- (2011年5月16日)2011年春夏最初の更新。
- (2012年4月18日)2012年春夏最初の更新。
- (2012年10月13日)2012年度秋冬最初の更新。
- (2013年11月6日)2013年度秋冬最初の更新。
- (2014年11月5日)2014年度秋冬最初の更新。
- (2015年4月20日)2015年春夏最初の更新。
- (2015年10月10日)2015年度秋冬最初の更新。
- (2016年5月2日)2016年春夏最初の更新。
- (2017年5月2日)2016年春夏最初の更新。
- (2017年11月1日)2017年度秋冬最初の更新。
- (2020年5月3日)2020年春夏最初の更新。
この記事へのコメント
ハント
年末に、リゾルトの林氏のGジャンが、別注で販売されるとの事で購入致しました。
かなり細身ですが買ってよかったです。
ところで、着こなしについて質問があるのですが、ジーパンとのコーディネイトどうなんでしょう?
現在はNGなんでしょうか?
今はGTAなどのカジュアルパンツに合わせてます。
上記のスナップも拝見しましたがカッコいいと思うんですが・・・
NG的な記事を他ブログで見たもので気になってしまって・・・ご意見お願い致します。
blackwatch
上下デニムの着こなしは、基本中の基本です。ただし基本すぎて、ただの労働者に見える恐れもあります(どちらも元はワークウェアですし)。また、恵まれた体型の人(つまり背が高くて足が長い人)でないと冴えなく見える恐れもあります。
なので、流行を取り入れるなどしてお洒落っぽく見えるような工夫をしたほうが無難なのでしょう。ちなみに、今は上下デニムの着こなしの人気が復活しつつあるようで、流行的には着こなしやすい状況のように思います。
横山
私自身が所有しておりますGジャンが、何のGジャンかが思い出せずに少々困っております。
もしご存知であれば教えて頂きたいのです。
スタンドカラーでシングルライダースの様な感じでボタンです。
カフスのボタンが3つ付いています。
不躾なお願いをお許し下さい。
blackwatch
「何のGジャン」とは、ブランド名のことでしょうか、それとも(「ファースト」や「セカンド」といった)型名のことでしょうか。
まずブランド名については、よく分かりません。たまに登場しているデザインだとは思います。私はMartin Margielaを思い出しました。
型名についてですが、やはりこれもよく分かりません。シングルライダース型のジージャン、というそのままの表現しか私には思いつきません……。
以上、残念ながらお役に立てませんでした。