今日は、サドルシューズ(サドルオックスフォード)、コンビシューズ、スペクテイターシューズ(靴、革靴)を取り上げます。《最終更新日: 2012年8月4日》
サドルシューズとは(サドルオックスフォードとは)
サドルシューズとは、甲の部分が馬の鞍(サドル、"saddle")のような形になった靴。甲とかかとの色が他の部分の色と異なる、後述のいわゆるコンビになった靴が多いですね。同色のものも多いですけど。いずれにせよ、アメトラ(アメリカン・トラッド)に合う靴が多いです。
基本的にはカジュアルシューズでして、ジーンズやチノパンにもよく合います。同色遣いのものならビジネススーツにも合うでしょう。
- 装いに溌剌さを加えてくれるサドルシューズ - [靴]All About
- On the Street….Saddle Shoes and Seersucker, Florence - The Sartorialist
また色だけでなく、素材が異なることも珍しくありません。ちょっとお手入れが面倒な印象がありますけど。
- On the Street…. (Far) East Coast Prep, Florence - The Sartorialist
- WASP 101: Patchwork Madras - by Richard
- 異素材コンビの革靴をケアする! [靴] All About
コンビシューズとは、スペクテイターシューズとは
コンビシューズとは、2色遣いの靴のこと。スペクテイターシューズ("spectator shoes")とも呼びまして、特に「黒と白」または「茶と白」のコンビのものはスペクテイターシューズっぽいですね。ちなみに "spectator" とは、スポーツなどの「観客」のこと。そういう場所でよく履かれたということです。
コンビシューズはサドルシューズ以外にも用いられる意匠で、ウイングチップ(フルブローグ)、ストレートチップ(キャップトウ)、ローファー、等々でも見られます。
- Face Hunter: PARIS - volvo subject60 party, halle freyssinet, 06/16/10
- キャメル色のアンコンストラクティッド・ジャケット - ひと日記
Regal(リーガル)の2051
今の日本を代表する靴ブランドであることは間違いないであろうリーガル(Regal)は、アメリカのブラウン(Brown Shoe)社を母体に日本製靴が1961年に国内ライセンス生産を開始したのが始まりです。
リーガルのサドルシューズ2051は、昔からつくられている大定番モデルです。
Regal Shoe & Co.(リーガル)
Regal Shoe & Co.は、リーガルのこだわりのコレクション。昔ながらのデザインの靴を高品質でつくっています。
923Sは、定番の2051に似たサドルシューズ。2051は合成底ですけど、こちらは高級感のある革底(レザーソール)です。2051の高級版といえるでしょう。木型も2051とは異なるとのこと。グッドイヤーウェルト製法で日本製。
802Sは、ブローグ(パーフォレーション)が付いてスプリットウェルト仕様のサドルシューズ。よりトラッドな雰囲気のサドルシューズといえるでしょう。甲革は渋いシボ革やアメリカの名門ホーウィン(Horween)社の名作オイルレザーであるクロムエクセル(Chromexcel)などで、少しだけゴツいリッジウェイソールを採用しています。グッドイヤーウェルト製法で日本製。
- IN STOCK | REGAL Shoe & Co. | OFFICIAL SITE
- 2016 SPRING & SUMMER「IN STOCK」 | REGAL Shoe & Co. | OFFICIAL SITE
Guranisuta(グラニスタ)
グラニスタ(Guranisuta)を別記事で大きく取り上げていますが、こだわりの靴の販売や修理で知られるリファーレ(Rifare)が手がける2007年に誕生した独自ブランドです。
GR-KE2533は、2色遣いのサドルシューズ。色展開が豊富です。甲革(アッパー)は合成皮革(人造皮革)なので、グッドイヤーウェルト製法でもお手頃価格です。スエード(スウェード)地もあります。
TOMODAのパーソナルオーダー(宮城興業)
どうしても既成靴では足が合わない方や、気に入った色のものがない方は、靴屋TOMODAのパーソナルオーダーシステム、誂え靴「友郎(Tomorow)」はいかがでしょう。
甲革(アッパー)の色や素材、や靴底(ソール)の形式が選べるのはもちろんのこと、サイズもlength(足長)だけでなく、width(足囲、ウィズ、ワイズ)も選択できます。なんと、D、E、EE、EEE、EEEE、Fの、6種類!
注文するときには、サンプルシューズ(ゲージ靴)が送付されて試し履きができるので、通販でも安心です。デザインも非常に正統派で、長く愛用できること間違いなし! 製法はもちろんグッドイヤーウェルトです。
値段についても、パーソナルオーダー(パターンオーダー)にしてはたいへん良心的だと思いますよ。
なおここのオーダーシューズは、宮城興業の工場でつくられています。靴好きには結構有名なところです。
Walk-Over(ウォークオーバー)
ホワイトバックスやダーティーバックスの代名詞的なブランドであるウォークオーバー(Walk-Over)は、1758年創業のアメリカの靴ブランド。一時期はブランドが消滅状態にありましたが、このたび見事復活を果たしました。
サドルシューズもありまして、異素材のコンビ仕様のものと、真っ白なホワイトバックスがあります。
G.H. Bass Weejuns(バス・ウィージャンズ)
ペニーローファーの元祖的ブランドであるG・H・バス(G.H. Bass)は、1876年創業のアメリカの靴ブランド。
ローファーで有名なブランドですが、マッケイ製法のサドルシューズもつくっています。お手頃価格。
ブリックソールのホワイトバックス、ダーティーバックス
ブリックソール仕様のホワイトバックスやダーティーバックスは、往年のアメトラには欠かせなかったカジュアル靴。赤いソールが堪りません……。いま再び新鮮です。
ブリックソールの靴には、サドルシューズ型も定番です。実際、よく似合う意匠だと思いますよ。
デッキシューズ(ボートモカシン)
春夏の大定番カジュアルシューズであるデッキシューズ(ボートモカシン)には、コンビ仕様のものが珍しくありません。2色遣いどころか3色遣いもよく見かけます。
デッキシューズは革靴未満スニーカー以上という雰囲気の靴ですので、多色遣いのものでも履きこなしは難しくないと思います。
そろそろ注目でしょう
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- (2005年8月25日)商品を追加。
- (2007年7月6日)全面的に記事を書き換え。
- (2008年8月13日)商品を追加、入れ替え。
- (2009年5月2日)商品を追加、入れ替え。
- (2011年7月23日)2011年春夏最初の更新。
- (2012年8月4日)2012年春夏最初の更新。
この記事へのコメント
yamatoshi-1
小生が高校生の頃(90年代前半)リーガルのサドルシューズが流行りバイト代を叩いて購入した
思い出があります。先日原宿のインターナショナルギャラリービームスでベージュスウェードとブラウンカーフのサドルを見つけ思わず衝動買いしてしまいました。
オックスのボタンダウンにカーキのチノーズが普段着なのですが、スニーカーでもなく革靴でもない気分の時にドンズバなんですよね。適度にドレス感があるといいますか。
ジーンズにも合わせようと思っております。細身のスリップオンなんかもいいんですけど。何か着こなしが艶っぽくなりすぎるんですね。個人的には静かなアメトラブームの継続を願っています。
blackwatch
特に濃色と淡色のコンビのサドルシューズは、スニーカーに近い感覚で履くことができるのかも。多色遣いはスニーカーにも多いですし。もちろんジーンズにも合います。
アメトラは、「○○トラッド」というなんらかのトラッドスタイルが人気があるうちは、ダサスタイルにはならないように思います。まあ、未来永劫大丈夫ということはないでしょうけど。
寺井八重信
blackwatch
少なくとも「Javari.jp」というお店では扱っています。値段や各サイズの在庫など詳しいことは、こちらのページの中ほどにある「Javari.jp | Amazon.co.jpアソシエイト」というリンクをクリックしてみてください。
http://blackwatch.seesaa.net/article/39506632.html
yamatoshi-1
ベルトと靴が着こなしのスパイスになってくれますよね。
ベルトはクロコなどのエキゾチックレザーが上手いこと効きますが、靴に関してはコンビシューズは結構効くんじゃないでしょか。チャーチのグラフトン当たりがこの春購入したベージュのコットンスーツにも相性が良さそうです。
ブリックソールはビジネスにはやや無理があるかも知れませんが。
この秋はコーデュロイのスーツの購入を検討していますが、コーデュロイにもスエードのコンビシューズあたりを合わせようかと考えています。
早く涼しくなればいですね。
blackwatch
クール・ビズは会社によって方針がさまざまみたいで一概には言えないのですが、コンビシューズを合わせても面白そうですね。
コーデュロイは、この秋冬にかなり人気が出そうな素材のようです。もっとも、流行とはあまり関係なく私は好きですけど(特にパンツ)。