今日も今さらの話題なのですが、現在白い靴下(ソックス)が注目を集めているようです。男女ともに。
近年はダサいとされていた白い靴下ですが、私の記憶だと90年代(1990年代)の前半くらいまでは普通に履かれていたように思います。例えば私が学生だった1990年前後だと、3足組みの白いリブ編みスポーツソックスは学生の必需品でしたね。革靴はともかくとして、少なくともスニーカーに合わせる靴下としてはこの手の白いスポーツソックスが基本でした。
よく「スーツに白い靴下を合わせるな」と言うじゃないですか。裏を返せば、スーツ以外のときは白い靴下をよく履いていたということなんですよ。
白い靴下というと、アメトラ(アメリカン・トラッド)との関係を指摘する声もあります。アイビーな人に特に人気があったのはリブ編みのいわゆるクルーソックスで、中でもふくらはぎ部分にラインが入ったものがおなじみ。『絵本アイビーボーイ図鑑』にも登場します。
アメトラでは白い靴下を、スニーカーもちろん、ローファーやサドルシューズあたりとも合わせたようです。ストレートチップのようなドレスシューズには合わせなかったでしょうけど。
ただ、白い靴下はアメトラの専売特許というわけでもなさそうで、かなり昔からスポーツ寄りの格好、もしくは若者向けのストリートスタイルにおいてしばしば履かれていたように思います。
白い靴下というと、マイケル・ジャクソンも有名です。彼の場合、ダンス時に足元を目立たせる意味もあるのでしょう。フレッド・アステアやジーン・ケリーといったダンスの達人の影響もあるのかも。
あと、着こなしの色遣いを考慮して白い靴下を履くことも当然あったでしょう。例えば、白いパンツにホワイトバックスという着こなしだと、素直に考えれば白い靴下を履くことになります。
そんな白い靴下も、90年代後半以降くらいからめっきり不人気なアイテムとなりました。原因はいろいろあるのでしょうが、アングロ・サクソン(アメリカやイギリス)系の着こなしが退潮し、ラテン(イタリア)系の着こなしが全盛になったことが大きいのではないでしょうか。考えてみると、イタリア人は白い靴下をあまり履かない印象があります。
フランスはいちおうラテン国家なのでしょうが、フランス人は白い靴下をそれなりに履く印象があります。
つまり、今回の白い靴下の復活は、アングロ・サクソン系の着こなしの復活と関連があると考えます。ちなみに正統派のブリティッシュスタイルだと白い靴下はあまり活躍しないでしょうが、ロンドンのストリートスタイルだとけっこう活躍するのでは。
今話題のノームコアも、アングロ・サクソン系の着こなしの一種でしょうね。白い靴下もノームコア的なアイテムといえます。
というわけで、靴下に詳しくない私が思いつきを書いてみましたが、それはともかくとして、皆さんも着こなしに合わせて白い靴下を導入してみてはいかがでしょうか。
それでは。
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この記事へのコメント
ふくらはぎ
白い靴下は難しいと思います。
汚れが目立ちやすい、革靴の場合は色移りが心配、
少しでも汚れてると臭そうな感じになりそうで
靴とパンツの色とのコントラストの差が大きいのもあるかも
若い子だと大きめのを履いて、たるませたりするそうですよ
白い靴下の復活は、キメすぎないための外しのような気がするのですが
さすがに靴を脱ぐ場面がありそうなときは、白い靴下は避けますね
blackwatch
白い靴下が汚れやすいのはそのとおりですね。ただ、靴を脱がなければ汚れはあまり見えません。脱いだらバレちゃいますが。
あと、白い靴下に若々しい印象があるのは間違いないでしょうから、年齢を重ねるにつれて難しくなる感はあります(昔もお洒落なオジサンはあまり履いていなかったような)。無理をする必要はないでしょう。逆に言うと、若い人なら問題ないと思います。
ノオウエアマン
お世話になっております。
靴下の話なので、こちらにコメントします。
私も毎シーズン三色ぐらいで凌いでいます。
黒系、茶系、青系の三色を所有しておりますが黒系と茶系を交互に履く事が多いですかねぇ…(黒と茶のローファーを履く事が多いので…)
白の靴下について、こちらの記事はリアルタイムで見た記憶があります。
それから7年も時が経ったのですねぇ…
ファッション史で7年をどう捉えるのか分かりませんが、つい2〜3年前の感覚だったので驚きました。
しかも、記事にも書いてありましたがトラディショナルなアイテムなんですね。
ただ7年前は、あんまり推奨してないんですね!?
blackwatch
このコメントは以下の記事のコメント欄の続きです(あとで分からなくなるので記しておきます)。
http://blackwatch.seesaa.net/article/9268354.html
以前も書きましたけど、靴下も流行の影響を受けます。私も00年代(2000年代)には白い靴下なんてぜんぜん履いていませんでしたね。定番アイテムもその時代に合うものと合わないものがあるのです。
靴下は安価ですから、その時々の流行に応じて柔軟に考えればよいと考えます。逆に言うと、靴下を間違えると陳腐な着こなしになってしまう恐れがあります。
ノオウエアマン
お世話になっております。
今回のやり取りで靴下の考え方について自分なりではありますが整理ができました。
それらを試しては調整しての繰り返しで自分好みの足元、ファッションスタイルを見つけたいと思います。
その際には、またコメントをすると思います。
よろしくお願いします。
この度は、ありがとうございました!
blackwatch
姿見で全身を見ることが大事だと思います。よろしくお願いします。