80年代(1980年代)のイタリアンファッション(イタカジ)が気になる

ジョルジオ アルマーニ 帝王の美学

最近、80年代1980年代イタリアンファッションがちょっと気になっています。イタカジイタリアン・カジュアル)とも呼ばれました。

イタリアといっても90年代末のクラシコ・イタリアとはけっこう雰囲気が違いまして、堅苦しくなくずっとリラックス感がありました。そして、良くも悪くも最もバブルっぽいファッションといえます。

代表的なデザイナーは、やはりジョルジオ・アルマーニGiorgio Armaniでしょう。

私もあまり詳しくないのですけど、当時のファッションの特徴はざっくりこんな感じだったと記憶しています。以前も似たようなことを書いていますが。

ジャケット、スーツ

全体にゆったりしていて、Vゾーンは広め、ゴージ(上襟と下襟の境目)も低め。2ボタンのシングルブレストか、ダブルブレスト。落合正勝氏のスーツの分類の中では、ラテン系スーツといえるでしょう。

ソフトスーツと呼ばれた当時としては画期的な柔らかい仕立ても特徴で、これがアルマーニの「発明」といえるのかな。ただし、肩パッドはかなり厚め。そうそう、当時はブルゾン類にも肩パッドがよく入っていましたね。

パープルやグリーンといった色のスーツも珍しくありませんでした。ジャンニ・ヴェルサーチGianni Versaceが派手な色遣いで有名。新入社員もこんなスーツを着ていました。

パンツ

やはり全体的にゆったりで、股上が深めの2プリーツ仕様。アルマーニは基本的には全体に太いバギーに近いパンツでしたが(だから背の低い人には難しい)、日本のDCブランドあたりだと裾が細めのペグトップ系のパンツも多かったと思います。

シャツ

小襟で台襟は低め、襟が柔らかめのレギュラーカラー(ストレートカラー)シャツ。やはり全体的にゆったり。襟のないバンドカラーもよく見かけました。

ネクタイ

薄手の生地のプリントタイ。ペイズリー柄や幾何学模様などが好まれました。結び方はプレーンノットで、結び目を小さくします。

セーター

ざっくりした編みのゆったりしたクルーネックセーターを素肌に着る、いわゆるサマーセーターに人気がありました。ビートたけしが着ていたフィッチェFicce)が日本人には有名(ドン小西がデザイナー)。

Tシャツ
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スーツの中にシャツではなくTシャツを着る着こなしは60年代くらいからありましたが、大きく広まったのは80年代以降だと思います。アメリカの人気ドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』の主人公を演じたドン・ジョンソンが個人的には印象的。彼はヘンリーネックTシャツもよく着ていました。

ショートノーズでラウンドトウのものが中心。キルトタッセルローファーのような靴をスーツに合わせている人もいました。

色遣い

アースカラー、もしくは前述のようなちょっと派手な色が多かったかな。ちなみにコンサバなイタリア人が黒を着始めるのは、プラダ(Prada)が登場する90年代以降だったはずです。

いろいろ書きましたけど、個人的にはこの手のファッションにはあまり興味がなかったりします。ただ、わずかかもしれませんが「風」が吹いてきたかなぁと。80年代ブームといわれて久しいですが、これが最後の「大物」でしょう。また、ラテン系ファッションもここでひと区切りかなと。

ちなみにこの手のファッションは、当時でもどちらかというと大人向けでした。昔より若い服を着る傾向がある今なら、なおさら大人向けという位置付けになるでしょう。

それでは。

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