
今日はこの記事。スタイリストの森岡弘氏によるスーツの着こなしについての記事です。
ヨーロッパ寄りの保守的な内容、ということを考慮するならば、とても真っ当な内容だと思います。なので、今日は細かいところに軽く言及するだけです。
- 【Length】お尻が隠れる長さで
「軽やかに見える」という理由で着丈が短いスーツも増えているが、落ち着きや誠実さからは離れてしまう。
ジャケット丈が短めでお尻丸出しの人を近年はよく見かけますが、仕事着として保守的に考えるなら短すぎないほうがよいでしょう。
自称「ファッション好き」の人は、小さすぎるサイズを選んでいることもあるので、ほどほどに。
ひと昔前なら「大きすぎるサイズはやめよう」という内容の指南書が多かったのですが、近年は逆ですね。
若い世代を中心に、黒のスーツを着る人が増えています。いまや一概にマナー違反とはいえませんが、欧米のビジネスマンで黒のスーツを着る人はいません。
最近の私は、「着たければ黒いスーツでもいいんじゃない?」という立場です。どうせ葬式用に1着はそろえたいですし。ただ、夜のほうが映えるスーツだとは思います。
ボタンホールの一部の色を変える、スーツの裏地を派手にする……。こうした細部にばかりこだわるのはセンスがいいとはいえません。
特にパターンオーダーしたときに「どうせなら」とこういうことをしたくなるのですが、安易にやらないほうがよいでしょう。シャツも同様。ただ、スーツの裏地くらいなら少々遊んでもよいかなと。
- [A]ボタンダウンカラー
クールビズの影響もあり、広く着られるようになりましたが、本来はスポーツ用につくられたカジュアルな襟型です。いまやマナー違反とまではいえませんが、ビジネススーツにはおすすめしません。
当ブログではボタンダウンシャツを多く取り上げていますが、アメトラ(アメリカン・トラッド)を意識しない場合はスーツにボタンダウンは私もオススメしません。「アメトラ? それって食えるの?」みたいな人はやめておきましょう。
- [D]レギュラーカラー
襟の間の広がりが75度から90度くらいまでのシャツです。かつては主流でしたが、首元の立体感が出しづらく、スーツのVゾーンとの間にも微妙な隙間ができ、すこし古くささを感じます。

アメトラなら、レギュラーカラーもオススメです。また、80年代(1980年代)のアルマーニ風のスーツにはレギュラーカラーをよく合わせていたように思います。
とはいえ、そういうことを意識しない人には今はやはり向いていないでしょう。
実は最もコーディネートが簡単なのが無地(ソリッド)。色はやはりネイビーかグレーがおすすめです。
ネクタイの話。無地は確かに何とでも合うのでしょうが、安っぽい服を合わせていると全身無地はイマイチ冴えないかも。細かいドット柄あたりのほうが無難かなぁと。それとグレー無地のネクタイはあまり売っていないのでは(ウール地ならよくありますが)。シルバーだと冠婚葬祭っぽくなりますし。
パソコンを持ち歩くためにナイロンバッグを選ぶ人も少なくありません。間違いではありませんが、肩掛けはスーツの生地や肩パッドを傷めますし、「ここぞ」というときのために黒か茶の革製バッグを持っておきたいものです。
「ここぞ」という場面はともかくとして、普通の場面では今の時代はナイロン系の鞄でよいと私は考えます。それよりも、持ち手の長いトートバッグとか、そういうカジュアルな鞄はビジネススーツには向いていないなと。
――とまあいろいろ書きましたが、基本的にはこの記事のとおりでよいと思います。こういう記事を書くのはけっこう難しいのですよ。どうしても自分の好みをゴリ押ししたり、流行色が濃くなったりしがち。若い人には書けないでしょう。
それでは。
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