
早いもので、2015年ももう終わり。皆さんにとって今年は良い年でしたでしょうか? というわけで、今年のコンサバファッションを振り返ってみましょう。
ビッグシルエット
今年は、男性服のビッグシルエット復活元年といえそうです。いつ来るかいつ来るかと待ち構えていましたが、ついに来たと言ってよいのではないでしょうか。もっとも、スリムフィットの流行が行くところまで行った感がありましたから、時間の問題だったのですけどね。こちらは4年前の記事ですが。
とはいえ、いきなりビッグシルエット全盛時代にはならないでしょうし、ビッグ過ぎてもコンサバ感は薄れてしまいます。しばらくはスリムフィットと並走するのでは。まあ少なくとも、クラシックなゆったりしたオーバーコートやプリーツ入りパンツの良さは見直されるべきだとは思います。
残る焦点は、肩パッドがいつ復活するかかなと。ビッグショルダーは極端としても、適度な肩パッドは特にブリティッシュスタイルには必須です。
ただ、個人的にはビッグシルエットの復活はうれしくないんですよね。私は痩せているので、スリムフィットの服を着るとちょうど良いフィット感になったのですよ。ビッグシルエットが流行すると着る服がなくなってしまいます(スリムフィットが流行する前はそうだった)。私がビッグシルエットを着ると、服の中で身体が泳いでしまうのです。
フレンチスタイル
アメリカの次はフランス、という声がありましたが、今年はフレンチスタイルが大きく伸びたと感じています。もう主役の座に登り詰めた感が。雑誌だとCluel(クルーエル)が分かりやすいと思います。
ただ、まだ大人っぽいフレンチスタイルがイマイチ提案されていないのかなと。どういうブランドを押さえておけばよいのかもよく分かりません。あと残念ながら、フレンチスタイルはやはりトラッド度が後退するんですよね。

アメトラ(アメリカン・トラッド)については、IVY Now & Then(アイビー・ナウ&ゼン)というムックなどが登場しています。
そうそう、アメリカではその名も “Ametora” という本が出ました。日本語版は出ないのかなぁ。表紙は英語版をそのまま流用できますね……。
《追記》その後、日本語版 “Ametora” が出ましたよ。
アメリカの次という声もあったイギリスは、復活にもうちょっと時間がかかりそう。このへんの時期感の予想を私は外したように思います……。典型的なのは、肩幅がしっかりあってウエストが絞り込まれていたり、3つボタン上2つ掛けだったりするジャケットです。
ブリティッシュ・カントリーは相変わらず人気がありまして、今年もバブアー(バーブァー、Barbour)のムックが出ました。
あと、アルマーニ的なイタリアンスタイルも、引き続き密かに(?)注目しています。
店頭で印象に残った服、XX年代

今年店頭で印象に残った服は、バンドカラーシャツ、モックネックセーター、リブ編みやタック編みのセーター、柄だとグレンチェック(グレナカートチェック)や千鳥格子(ハウンドトゥース)といった白黒チェックあたりかなと。
白黒チェックはともかくとして、コンサバながらトラッド度は少し控えめという共通点があるように思いました。
この冬によく見た若者の着こなしは、キャメル色のコート、白いモックネックセーター、黒いスキニーパンツ、それにつば広ハットという感じ。この組み合わせ自体は特に悪いとは思わないのですが、やっている人があまりに多いとちょっとイヤになっちゃいますね。
さて、ここ数年の80年代(1980年代)から90年代(1990年代)前半くらいの気分はまだ続いていると思いますが、ここに来て70年代(1970年代)が話題になっています。これがどこまで広がるのかがイマイチ読めないのですよ。90年代に70年代が復活したような感じになるのか、もっと本格的になるのか……。
ちなみにこの着こなし方は、強いて言えば80年代風かなぁ。少なくとも90年代風ではないですね。
最後に
毎年こういうことをうだうだ書いているのは、ファッションの大きな流れをつかんでおきたいと考えるからです。流行アイテムを単体で眺めるだけでは、まさに「木を見て森を見ず」だと思うのです。
今年は流行の大きな変革期だったと認識しています。流行に流されるのはみっともないですが、その動向は押さえておきたいなと。
というわけで、来年はどういう年になりますやら。
それでは。
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