
先日80年代ファッションをちょっと取り上げたのですが、当時を知らない若い人のために、今日はバブル時代に流行ったソフトスーツを取り上げてみます。
と言っても、私はバブル世代よりはちょっと年下の世代でして(当時は高校生くらい)、当時の着こなしをよく知っているとは言いがたいです。この手の着こなしについては、私より年上の読者の方のほうがよくご存知なのではないかと思います。
- スーツ
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当時のいわゆる「ソフトスーツ」は、名前のとおり柔らかな仕立てのスーツで、重厚なブリティッシュスーツのある意味対極にあたると言えるでしょう。ラテン系のスーツの一種だと思います。
シルエットは全体にゆったりしていて、肩パッドはかなり広め。Vゾーンは広く、ゴージラインは低め。特にダブルブレスト(ダブル前)が好まれました。パンツも太めです。
色は、茶系や緑系、それに紫なんて派手な色もそんなに珍しくなかったような。
- シャツ
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シャツは、小さくて柔らかい襟が最大の特徴かな。台襟も低め。スーツに合わせて、やはりシルエットはゆったりめ。
色は、ビジネスなら白(昔は、ビジネスでは白以外のシャツはほとんど着なかった)。
- ネクタイ
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ネクタイは、薄手の生地のプリントタイ。ペイズリー柄や幾何学模様等が好まれました。結び方はプレーンノットで、とにかく結び目を小さくします。
- 靴
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靴は、ショートノーズでラウンドトウの華奢なもの。特に、キルトタッセルローファーのようなスリッポンが人気でした。
具体的な写真があればいいのですが、なかなかいい例が見つからない…。
そういった意味でいつも気になっていたのが、日経新聞にたまに全面広告を出しているこの結婚相談所。左側の男性が、いい感じ(?)のソフトスーツです(髪型にも注目)。右側の男性は、90年代風かな。
- 結婚相談:レーベン館 (Wayback Machine)(…しばらく待てば、上部にFlashの写真が出てきます)
バブル時代を代表する俳優と言えば、石田純一(たぶん)。この写真は、いかにもヤンエグ(死語)って感じ。
若い人は歴史の教科書でも読んでいる気分で上記をお読みになっているかもしれませんが(汗)、80年代リバイバルが叫ばれる昨今、この手のスーツが再び脚光を浴びるかもしれませんよ。
とは言っても、すでに現代はこの手の服に対する「免疫」を持っていますので、昔ほどには流行らないでしょうね。当時は、この手の服に対する免疫がありませんでした。まったく新しい服が登場したとき、時として「はしか」みたいに大流行してしまうことがあるのです。
えー、ちなみに、あまり大きな声では言いたくないのですが、私が大学の入学式で着ていたのが、緑色のソフトスーツでした…。
それでは。
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この記事へのコメント
しんいちろう
おバカな時代でしたね。
今のチョイワルオヤジ(この呼称ももはや古い。今は「リッチーノ」でしたっけ・爆)とかいうのも、後年お笑いの対象として回顧されると思いますよ。そのときの貴重な資料として、レ○ンとかジ○ノなどは保管しておく価値があるかもしれませんね
三郎冠者
しんいちろうさんご指摘の状況(大学生が…)を端的に示す例としては、当時ヤンサンで連載されていた「Bバージン」の初期のあたりなんかでしょうかね。ヲタク高校生が大学デビューして…って話なんですが、もろバブル後期の匂いがぷんぷんしてます。先日実家を片付けてて、この漫画とかと一緒にその当時の雑誌(ポパイ、ブルータス、ホットドッグプレスなど)とかも発掘されました。
…何とも言えない雰囲気でしたねえ。
たまにあの頃の遺物が発見されると、思わず読みふけってしまいます。
そういや、あのころ持ってたスーツどうしたっけかなぁ…おいらも茶系のソフトスーツ(しかもダブル)でしたっけ。あと、鈴鹿に着ていったレイトンハウスのブルゾンとか。
k-d-hide
ちょうど、バブルが弾けるあたりに大学に入った位の年代ですね。
自分の大学の先輩に、典型的なバブルスーツの人が居ました。
ボタンはシングルですが、広い肩幅(”広め”ではなく、明らかに”広い”)、太目のシルエット、パンツはツータックのチョウチン型(って言うのですか?あからさまに腿が太いやつ)で、色はベージュ、ライトブラウン、オリーブグリーンのコットンスーツを普段着として着回してました。
インナーのシャツはベージュ系統の柄シャツ、靴はモカシンシューズ。
夏は上記のスーツの組下にやっぱりベージュ系統の半袖シャツ(ジーンズやTシャツやスニーカー姿は見たことありません)。
そういえば髪型は江口洋介(古いなぁ)みたいなロン毛でした。
典型的なバブルファッションですね。
恐らくはそれなりにお金を持っていたかと推測されるのですが、今頃はどこで何しるのやら・・・。
ちなみに当時の自分は服には全く気を使っていませんでした。
唯一、友人たちとお揃いで買ったGTホーキンスのトレッキングシューズくらい。
これまた時代ですねぇ・・・。
blackwatch
80年代は80年代で痛い時代だったのでしょうが、70年代もかなり痛い時代だったと思いますよ。私は当時子どもだったので、知識は後追いですけど。
ヒッピーとかフレアパンツとか襟の大きなアイテムとか長髪とか…。70年代と80年代どっちかの格好をしろと言われたら、私なら断然80年代ですね。アルマーニとか、画期的で格好よかったと思いますし。
http://blackwatch.seesaa.net/article/4410225.html
blackwatch
まあ、そんな時代でしたね。
ちなみに、今のファッションで将来振り返って特に辛そうなのは、お兄系。
三郎冠者
おそらく読んでいるのは「ゲイナー」とかでしょうか。
まあ、僕はもうそんな格好をする歳じゃない(30代半ばであれはイタい)ですからなんですが…でもある意味では肩パットばりばりのスーツとかとあまり変わらん「示威行動」なんじゃないかと。
チョイ悪も、ある意味「カネをかけたお兄系シニア」と言えるくらい近親関係にあるように思えるんですが、どうでしょう?
いずれにしても「セレブ」という言葉の使い方が激しく間違っていることだけは確かです。ヤン車を「VIP」というのと同じくらい間違ってます。
blackwatch
「モテ」を強く意識している人は、今はお兄系に流れがちな気がします。そういう人には「せいぜい頑張れ」とでも言って、生暖かく見守ってあげましょう(?)。
モテという意味では、「ちょい不良」も同じ方向を向いているのでしょうね。もっとも、Leonみたいな着こなしがまったくダメとも私は思いませんよ。露骨にタイアップした記事は品がないですけど。