結構前の話で恐縮ですが、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーにおいて「ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)展」というのを観てきました。
もうこれ、終わってます、すみません。
アメトラ(アメリカン・トラッド)とアルマーニって、全く対極といっていい存在だと思いますが(汗)、いいものはいいんです…。
この展覧会では、アルマーニの過去の作品がマネキンに着せられていろいろ紹介されていたのですが、特に私が気に入ったのは、ケビン・コスナーが映画『アンタッチャブル』で着ていたグレーフランネルで2つボタンの3ピーススーツです。
Vゾーンの広い優雅な雰囲気が、いいんだなぁ。
90年代以降はアルマーニも3つボタンのスーツ、ジャケットを作っているのですが、アルマーニならやはりVゾーンの広い2つボタンが魅力的だと思いました。
アルマーニと日本人?
さて、話がちょっと飛びますが、私はアルマーニが似合う日本人を見たことがありません。私が思うに、アルマーニが似合う人は、こんな人…。
- 背が高いこと。そうでないと綺麗なドレープが出ない。最低175cmは必要でしょう。
- 胸板が厚いこと。アルマーニのジャケットは柔らかいので、痩せた人が着ると貧弱になりそう。
- やっぱり、お腹は出ていないほうが…
- これ大事、お金があること(汗)。買えないですもん。
この全条件が揃う日本人は、なかなかいないのでは?
少なくとも、アルマーニが流行った1980年代にはいなかったなぁ。いるところにはいたのかなぁ。成金オヤジが着ていたアルマーニ姿は、サイテーだった。
もうちょっと与太話…
このサイトではアメトラを推していますけど、もちろんアメトラ以外は価値がないというつもりは毛頭なく、マジメな日本人にはアメトラが似合うんじゃないかな、という提案をしているにすぎません。
もっとも、日本人に一番似合うのは和服(着物)なんでしょうけど、今となっては日本人はそれを(いろいろあって)ほぼ捨てたといっていい状況ですからねぇ。服装については苦難の道を(自ら)進んでいる、といえなくもない。
思うに、日本人が洋服を着るようになる前は、日本人は「足が短い」だの「頭が大きい」だのを欠点(悪いこと)として自覚していなかったのでは? それらはあくまで「洋服を着るときの欠点」ですからね。
さらにいうと、「日本人にはセンスがない」というのは正確ではなく、「日本人には『洋服を着る』センスがない」といったほうが正確でしょう。西洋人にはきっと、「和服を着る」センスはないでしょうし。
もっとも、近年の日本人には「和服を着る」センスもなくなってしまったようなので、結局「センスがない」というのが正しくなってきたのかもしれませんね(笑、いや笑えない…)。
これらのことは、服装に限らず、音楽等、文化的なこと全般にいえるのかも。
…で?、特に結論はないです(汗)。ジメジメした雨の中、くだらないことを夢想してみました。
それでは。
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この記事へのコメント
ガケップ
最近はブログ読破に凝っていて、現在はこのブログを攻略中(笑)です。
「もうちょっと与太話…」に似た内容のコメントを少し前に、とあるブログに
書いたのですが、ホントにあんまり笑えないものですねー。
自称色彩オタクの見地から言わせて頂くと、
江戸時代の日本での庶民の服には、紺や鼠色が多用され、
白・黒といった、現代のファッションを席巻している色は、皆無なのだそうです。
それを踏まえて、今のフォーマル・ビジネスシーンを見ると、
いかに日本が伝統を捨てているか、というのが痛感させられます。
右にならえの今の日本では、和服はそのうち資料館や博物館でしか、
見られなくなる日もそう遠くはない?
blackwatch
こんな古い記事を発掘(?)していただいて、恐縮です。
和服ですが、今後復権しそうな予感もあります。今年の夏は、浴衣に人気が集まったようですし。
似非アメリカ人や似非イタリア人を気取っても格好悪い(というか世界に通用しない)ことに、多くの人が気付き始めていると思いますよ。
ひでbk
個人的な考えでは「制服にアルマーニ使ってりゃ高級だろ」みたいな考え方が、すでに時代遅れでダサいと思います。
例えばこれが「ブルックスブラザーズ製の制服です」ってなら「お、なかなかいいじゃん」ってなりそうではあるのですが・・・。
アルマーニを出してきた時点で、既に頭の中は90年代バブルのままの極めて古い価値観のような気がしてならないです。
blackwatch
80年代ファッションが復活している今、80年代のArmaniは再評価されつつあると思います。多くの日本人は「過去のブランド」と考えているようですが、欧米ではそんなことはないはずですよ。欧米のセレブはよく着ているようですし。
http://blackwatch.seesaa.net/article/399698816.html
ただ、Armaniの魅力である豊かなドレープが表現しにくいので、子ども服向きのブランドではないとは思います。今回の制服も、言われなきゃ(言われても?)Armaniには見えないかも。Armani御大はデザインにはかかわっていないような気がしますし。