
今日は、バタク・ハウスカット(Batak House Cut)のスーツをご紹介。
バタクは、1994年に代官山で開業したテーラー。1930年代~1960年代におけるスーツ・スタイル(様式)を研究して、スーツを作られているとのこと。
当ブログなら、まずはこのモデルを紹介しなければいけないでしょう。ハリウッドの名優、ケーリー・グラント(ケイリー・グラント、Cary Grant)が着ていたスーツを基にしたスーツです。
胸にダーツのないアメトラ(アメリカン・トラッド)のいわゆるI型のスーツ(サックスーツ)なのですが、今のブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)やJ・プレス(J.Press)等のそれとは雰囲気が違い、もっとクラシック。早い話、格好いいのだ(汗)。
日本ではアメリカントラディショナルといえばVANのイメージが強い。現在売られている商品も1960年代IVYブームの影を引きずっていて、私の目から見ると、やや子供っぽく映ります。愛好者の皆さんがそれを求めているのだから文句はないけれど。
ああ、確かにそういう傾向は否めませんね。紺ブレ等だったら、ある程度若々しい雰囲気のほうがカジュアルには合わせやすいのかな、とも思いますが。
ちなみに私、このケーリー・グラントモデルを4、5年前に買いました。パターンオーダーなのですが一番小さいサイズでもまだ大きくて、大手術(?)を行うハメに。お蔭様で格好よくなったのですが、アームホールがちょっと大きいかな。
生地は、ハリソンズ・オブ・エジンバラ(Harrisons of Edinburgh)のミディアムグレーを選びました。春夏用にしてはちょっと厚手で暑いんですが、その分しっかりした生地。白いボタンダウンシャツに黒いニットタイという着こなしが多いです。
トラウザースはプレーンフロントのスレートラインであるが、ケイリー・グラントに習ってやや太め。ハウスカットでは裾をシングル、モーニングカットにすることを推奨している。
私のパンツは、ぜんぜん太くないですね。単品使いできるくらい、スマートな仕上がりです。きっと私の体型を考慮して、そういうシルエットになったのでしょう。なお私はアドバイスに逆らって(汗)、裾はダブルにしました

また、バタクにはジェームズ・ボンドモデルもあります。ラペル(襟)の細い2つボタン。
さらに、別途代表作と言えるハウスモデルがありまして、典型的なブリティッシュスーツです。ウエストシェイプのくびれと、「X」型のシルエットに注目してください。
なおバタクについては、こちらの記事も参考になりますよ。
それでは。
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この記事へのコメント
kewl
ケーリーグラントモデルですが、blackwatchさんはやはりベルトレス仕様のパンツにされましたか?
blackwatch
たいていのブログの管理者用画面では、新たに付けられたコメントはどの記事のものでももれなく把握できるものですよ。ご心配なく。
さて、ケーリーグラントモデルですが、私も標準仕様の「ベルトレス」です。普通のI型と比べてグッと端正な雰囲気のケーリーグラントモデルは、やはりベルトレスが似合うと思います。
そういえばトム・ブラウンやブラックフリースのパンツも、ベルトレスのものが多い印象がありますね。
kewl
私も先日初めてPOしたケーリーモデルですが、作った後で、「そういや2010年ナウのビジネスでベルトレスは大丈夫かしら?」と気がついた次第です。(初のベルトレスパンツでした)
「なんだkewl君、今日はベルトをし忘れたのかね?」なんて言われそうで 汗
blackwatchさんもビジネスで着用されているようですが、周囲の反応はいかがですか?
blackwatch
周囲の反応ですか? 特にないですねぇ。野暮な上司には、kewlさんが服飾の基本を教えてあげてはいかがです?(笑)
そもそも、ベルトレスのパンツに文句を言われるような職場でしたら、バタクのスーツ自体が端正すぎて浮きそうな気がしないでもないです……。