
今日は、ウイングチップ(ウィングチップ)、フルブローグの革靴(靴、シューズ)を集めてみました。《最終更新日: 2017年9月5日》
ウイングチップ(ウィングチップ)とは、ブルブローグとは
ウイングチップとは、鳥の羽(ウイング)のような装飾の施された革靴のこと(イギリスではフルブローグ、日本では「おかめ」とも呼ぶ)。基本的に、メダリオンやパーフォレーション(ブローグ)といった穴飾りが施されています。穴飾りの説明については、ストレートチップの記事をご覧ください。
典型的なスーツ用の靴と思われている人がいらっしゃるようですが、もともとはカントリースタイル用の靴です。つまり、カジュアル寄りの靴。冠婚葬祭(フォーマル)にはまったく向いていません(一般に、ゴチャゴチャしたデザインのものはフォーマル向きではない)。
なお、カジュアル寄りの靴といっても、ワークやアウトドアといったスタイルとの相性はあまり良いとは思いません。ホワイトカラー寄りのトラッドな着こなしと好相性。最もトラッドらしさを感じさせてくれる革靴といえるでしょう。
ウイングチップ(ウィングチップ)いろいろ
ウイングチップにもいろいろありまして、ざっくり以下のように分類してみました。
- 外羽根式で、コバや靴底がゴツいもの
- ロングウイング
- 外羽根式で、コバや靴底がゴツくないもの
- 内羽根式
- ブラインドフルブローグ
外羽根式、内羽根式については、こちらの記事が参考になります。
- 外羽根式で、コバや靴底がゴツいもの
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迫力満点なウイングチップで、たいていストームウェルトまたはスプリットウェルト仕様になっています(コバに段がある)。
代表格が、カントリーシューズでしょう。ビジネススーツにはふつう合わせませんが、ツイードジャケットやハンティングジャケットのようなカントリースタイルとは好相性です。
- ロングウイング
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外羽根式のゴツいウイングチップの中で一大勢力がありまして、それがロングウイング。爪先の羽がかかとまでつながったウイングチップのことです。特にアメリカで人気があり、アメリカン・ブローグとも呼ばれるようです。
基本的にはカジュアル寄りの靴なのでしょうが、アメトラ(アメリカン・トラッド)の世界ではこんな靴でもビジネススーツに合わせてしまいます。とはいっても、靴の色は黒限定かなぁ(せいぜい濃茶)。
- 外羽根式で、コバや靴底がゴツくないもの
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中庸な(?)ウイングチップといえるでしょうか。ビジネススーツにも合わなくはないですが、ジャケパン(ジャケット+パンツ)あたりが一番ハマりそう。
一般にウイングチップは、チェックやストライプといった柄入りの服や、ツイードやコーデュロイといった素材感のある服によく合います。
- 内羽根式
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ビジネススーツに一番安心して合わせられるのは、この内羽根式ですな。
とはいっても、無地のスーパー150みたいな光沢のあるエレガントな生地のスーツには向かないでしょう。グレンチェックとかフランネルウール(フラノ)とか、そういう存在感のある生地のスーツに合わせたらすてきです。
- ブラインドフルブローグ
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パーフォレーションもメダリオンもないのっぺらぼう(?)のウイングチップを、俗にブラインドフルブローグと呼ぶようです。
一番ドレス度の高いウイングチップといえるでしょう。エレガントな生地のスーツにも合います。
Regal Shoe & Co.(リーガル)

今の日本を代表する靴ブランドであることは間違いないであろうリーガル(Regal)は、アメリカのブラウン(Brown Shoe)社を母体に日本製靴が1961年に国内ライセンス生産を開始したのが始まりです。
Regal Shoe & Co.は、リーガルのこだわりのコレクション。昔ながらのデザインの靴を高品質でつくっています。
924Sは、ブリタニー(Brittany)ラストというアメリカ的な安定感のある木型を採用したロングウイング。まさにアメリカ靴の王道の仕上がりです。グッドイヤーウェルト製法で革底仕様。日本製です。こちらのブログ記事の写真のほうが雰囲気は伝わりやすいかと。
- BRITTANY Last Collection | REGAL Shoe & Co. | OFFICIAL SITE
- 【WING TIP COLLECTION】 | REGAL Shoe & Co. | OFFICIAL SITE










938Sは、オブリーク(Oblique)ラストという足型に沿った木型を採用したロングウイング。歩きやすさも魅力ですが、よりゴツい雰囲気も特徴です。グッドイヤーウェルト製法でダイナイトソール(Dainite Studded Rubber Sole)仕様。日本製です。多色遣いのものにも注目してください。
- Oblique Last Collection | REGAL Shoe & Co. | OFFICIAL SITE
- REGAL Shoe & Co. | FREEMANS SPORTING CLUB - TOKYO BLOG
Shetlandfox(Shetland Fox、シェットランドフォックス)

シェットランドフォックス(Shetlandfox、Shetland Fox)は、おなじみリーガルコーポレーション(Regal Corporation)の一ブランド。1982年に登場し一時消滅していましたが、2009年に復活しました。リーガルの上級ブランドといえます。基本的にグッドイヤーウェルト製法で日本製。
ハンプトン(Hampton)は、高性能なゴム底であるリッジウェイ・ソール(Ridgeway Sole)と量感のあるラウンドトウを採用した2016年に登場のライン。イギリスのカントリーシューズを意識しているようです。051Fはフルブローグ。スコッチ革押し革にも注目してください。






Winston(ウィンストン)は、シェル・コードバン(シェル・コードヴァン)を使用した2016年に登場のライン。透明感のある(おそらく日本製の?)水染めコードバンを使用しています。木型はどっしりとしたラウンドトウで、革底仕様。047Fはウイングチップで、これもカントリーシューズっぽい仕上がり。
Brooks Brothers(ブルックス・ブラザーズ)

ブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)を別記事で大きく取り上げていますが、アメトラ(アメリカン・トラッド)の雄のブルックス・ブラザーズでは靴も扱っています。
ブルックス・ブラザーズが、アメリカの名門アレン・エドモンズ(Allen Edmonds)に別注しています。
「カーフ・ウィングチップ」は、McAllister(マカリスター)が基になっていると思われる内羽根式ウイングチップ。別注点は主に靴底でして、革底の上にブルックスのネクタイでおなじみのBB#10のストライプ柄のラバーが補強されていて、かかとも革底(ダブテイル)仕様になっています。素材はカーフで、木型はアレンのわりにはノーズが長めの65(旧5)番でしょう。製法はグッドイヤーウェルトで、もちろんアメリカ製ですよ。






ゴールデン・フリース(Golden Fleece)は、2016年に誕生した最高峰のコレクション。アメリカブランドらしいロングウイングもありまして、靴底の返りの良いグッドイヤーウェルト製法というグッドイヤーフレックス製法を採用しています。滑り止めの付いた革底仕様で、イタリア製。
そうそう、セール(クリアランス、Clearance)になっているコートがあるかもしれませんので、そちらも見てみてください(別ページにあります)。
TOMODAのパーソナルオーダー(宮城興業)
どうしても既成靴では足が合わない人や、気に入った色のものがない人は、靴屋TOMODAのパーソナルオーダーシステム、誂え靴「友郎(Tomorow)」はいかがでしょう。
甲革(アッパー)の色や素材、靴底(ソール)の形式が選べるのはもちろんのこと、サイズもlength(足長)だけでなく、width(足囲、ウィズ、ワイズ)も選択できます。なんと、D、E、EE、EEE、EEEE、Fの、6種類!
注文するときには、サンプルシューズ(ゲージ靴)が送付されて試し履きができるので、通販でも安心です。製法はもちろんグッドイヤーウェルト。チゼルトウのものもありますが、オススメはラウンドトウ。非常に正統派のデザインで、長く愛用できること間違いなし!
ES-09(「長」)は内羽根式ウイングチップ、ES-10(「忠」)はブラインドフルブローグ、ES-11(「悦」)はロングウイングです。
その他、モンクストラップのES-23(「恵」)、センターエラスティックシューズのES-18(「歌」)、ブローグブーツのES-28(「節」)もあります。
オプションのストームウェルトまたはスプリットウェルト(スリット?)、ダブルソールを指定すると、アメトラらしい仕上がりになるでしょう
値段については、パーソナルオーダー(パターンオーダー)にしてはたいへん良心的だと思います。
なおここのオーダーシューズは、宮城興業の工場でつくられています。靴好きには、結構有名なところです。
Church's(チャーチ)

英国、いや世界を代表する既製靴ブランドといってもよさそうなチャーチ(Church's)は、1873年創業のイギリスの老舗靴ブランド。
フルブローグも名作ぞろいでして、名作中の名作モデルばかりです。
Tricker's(トリッカーズ)のカントリーシューズ

英国王室御用達(ロイヤルワラント)ブランドでもあるトリッカーズ(Tricker's)は、1829年創業のイギリスの靴ブランド。
MaltonやStowといったカントリーブーツ(ブローグブーツ)は、トリッカーズの代表作といってよいでしょう。短靴もありますよ。
Cheaney(チーニー)

長らくチャーチ(Church's)の弟的ブランドだったチーニー(Cheaney)は、1886年創業のイギリスの靴ブランド。
現在はチャーチから独立して、独自の道を歩み始めました。フルブローグは個性的なモデルもそろっています。
Alden(オールデン)

日本で最も人気のあるアメリカのドレスシューズブランドであろうオールデン(Alden)は、1884年創業のアメリカの靴ブランド。
アメリカ靴ならここを外すわけには参りません。975などの名作ロングウイングチップがあります。
Allen Edmonds(アレン・エドモンズ)

オールデンと並ぶアメリカの名門ドレス靴ブランドであるアレン・エドモンズ(Allen Edmonds)は、1922年創業のアメリカはウィスコンシン州の靴ブランド。私はここの靴をたぶん20足以上持っているかもしれません……。
アメリカブランドらしいロングウイングのほか、内羽根式ウイングチップもあります。
Jalan Sriwijaya(ジャラン・スリウァヤ、スリワヤ、スリウィジャーヤ)

ハンドソーンウェルト(ウェルテッド)製法とグッドイヤーウェルト製法を交ぜた製法を採用しているジャラン・スリウァヤ(Jalan Sriwijaya)は、もともとは1919年創業のインドネシアの靴工場だったそう。2003年に「ジャラン・スリウァヤ」ブランドが誕生しました。
この製法特有の履き心地が柔らさが、すこぶる好評です。見た目も端正で、これだけの靴がこの値段なのはインドネシアの人件費が安いからできる芸当なのでしょう。
三陽山長(山長、Sanyo Yamacho、Sanyoyamacho)の友二郎、勇太郎

現在の日本の本格靴ブームのさきがけ的ブランドである三陽山長(山長)は、2000年に誕生した山長印靴本舗が母体の靴ブランド。
モデル名に和名が付くのが特徴で、真っ当なデザインのウイングチップがありますよ。
Regal(リーガル)のロングウイング

今の日本を代表する靴ブランドであることは間違いないであろうリーガル(Regal)は、アメリカのブラウン(Brown Shoe)社を母体に日本製靴が1961年に国内ライセンス生産を開始したのが始まりです。
ロングウイングは、リーガルの昔からの大定番モデルです。
ブリックソールのホワイトバックス、ダーティーバックス

ブリックソール仕様のホワイトバックスやダーティーバックスは、往年のアメトラには欠かせなかったカジュアル靴。赤いソールが堪りません……。いま再び新鮮です。
ブリックソールの靴にはプレーントウ型以外にもデザインはいろいろありまして、ウイングチップ型もよく似合うデザインです。
コンビシューズ(スペクテイターシューズ)

2色遣いのコンビシューズ(スペクテイターシューズ)は、トラッドな雰囲気を醸し出す粋な靴です。
デザインにはいろいろありまして、ウイングチップ型もあります。
ウイングタッセル、ロングウイングタッセル

ウイングチップ風の穴飾りは、タッセルローファーの意匠としてもよく採用され、ウイングタッセルと呼ばれます。
特に、ロングウイングタッセルはアメトラらしい意匠で、アメトラスーツにもよく合います。
他の記事も……


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革靴のお手入れの方法
追記
- (2008年7月18日)商品を追加、入れ替え。
- (2009年8月14日)商品を追加、入れ替え。
- (2011年8月15日)2011年春夏最初の更新。
- (2012年8月27日)2012年春夏最初の更新。
- (2014年1月27日)2013年度秋冬最初の更新。
- (2017年9月5日)2017年度秋冬最初の更新。
この記事へのコメント
萩原
実は靴の履きこなしについて質問なのですが、
クールビズにおいて何を履くかということです。
ビジネスという意思表示をしたい気もするのですが、
上は締まらない格好なのに、靴だけそんなんじゃという抵抗もあります。
とりあえず、これまで黒のUチップを履き続けていましたが、
外羽根ならいいのか、でもあまり砕けたくもない。
ウィングチップならいいのかなどと考えたり、
センスもないので、要するに良く分からないのです。
深刻とまではいきませんが、クールビズも結構長期間ですので、
何かblackwatchさんの説をお聞かせいただければ幸いなのですが。
blackwatch
クール・ビズといっても服装規定はさまざまでして、アロハシャツやポロシャツがOKのところもあります。萩原さんのところの情報が何もないので、とりあえずここではネクタイなしのドレスシャツ+ウールパンツ(+ジャケットがあったりなかったり)という感じの着こなしを想定してみます。
ウイングチップでよいのですが、クール・ビズだとどちらかというとモンクストラップのほうが気分かもしれません。個人的に一番オススメなのが、足元が軽く見えるタッセルローファーですね。また黒だとどうしても堅い感じになるので、私なら茶系(タンやバーガンディーなど)の靴も選択肢に入れます。
いずれにせよ、典型的なクール・ビズの着こなしだと、どんな靴を履いてもあまり格好良くならない感も……。これといった改善策もないのですけど。
萩原
確かにクールビズというのは、無理やりやっているという感じですよね。
この人あんまり格好良くないなと思っても、
世の中の決まりだからということで、考えないようにしているのですが、
そう言う私もそう見られているのかも知れません。
しかしタッセルローファーは思いつきませんでした。
タンなんて、どんなことになるかイメージも湧きません。
やはり、ビジネススーツへの未練が発想を邪魔しているのでしょう。
blackwatch
クール・ビズは全体的に薄着になりますので、重い印象の靴だと浮いてしまいます。スリッポンもしくは茶靴をオススメしたのはそういう理由からです。
ちなみに、ウイングチップを夏に履くのはぜんぜん構わないと思いますが、出自がカントリースタイルですのであまり夏の印象がないのですよね。クール・ビズ用としてあえて選ぶ靴でもないのかなと(選ぶなら淡い色で。ウイングタッセルもよいですね)。
萩原
靴のデザインだけではなく、色も要素に入るということですね。
確かに軽い服に黒の紐靴がドーンっていうのは、違和感があります。
涼感を出そうにも、中途半端じゃダメですね。
ありがとうございました。
blackwatch
というわけで、クール・ビズまではまだ時間がありますので、じっくり靴を検討してみてください。
萩原
個人の趣味論を投げかけるようで恐縮ですが、
blackwatchさんのご意見を伺いたいと思いまして。
靴が好きな人の中には、収集するタイプの方、
履き心地を楽しむタイプの方、色々いらっしゃるのでしょうが、
履き心地にこだわる方々が、収集タイプの人のことを「本物じゃない」と
言っているのを耳にします。
自分の場合はどっちつかずで、足に合う心地良さも理解できますが、
ついつい色々な靴に目移りするんですよねぇ。
趣向として2つは別物なのでしょうか、
それともどこかに到達点があるのでしょうか。
blackwatch
で、ご質問の内容ですが、「履き心地にこだわる」ことと「収集する」ことは二律背反ではないですよね。履き心地の良い靴を(おカネの許す限り)たくさん収集するなら、それはそれで問題ないじゃないですか。
問いを「履き心地を優先するか、見た目を優先するか」に設定しなおしたとしても、それはもうその人の考え方次第でしょう。極端な話、靴をまったく履かずに部屋に飾っておくのが趣味という人もいるでしょうが、本人が楽しいならそれはそれで問題なし。他人が文句を言う筋合いの話ではないと思います。
この手の抽象的(哲学的?)な議論は時間の無駄と考えます。やめましょうよ。
萩原
これだけお答えいただければ十分です。
ありがとうございました。
blackwatch
靴に限らず、男のワードローブは必要にして十分(つまりは必要最低限)なのが望ましい、みたいな考え方もあります。でも服好きの人でしたら、いつの間にかブクブクと服が増えてしまうのですよね。困ったことに。
萩原
必要とは色々な意味で難しいですね。
私の場合、もう1セット欲しいと思った時が曲者なんです。
情報や宣伝に囚われ、本物という言葉に気を取られたりして、
いつの間にか本末転倒、支離滅裂になることしばしばです。
「『マジメ服』といったようなコンセプトがあればなぁ」
なんてblackwatchさんのブログを思い出してしまうんですよ。
blackwatch
私にはファッションについて何も迷いがないように見えるかもしれませんが、これまでも大いに悩んできましたし、今でもしばしば悩んでいます。何を買うべきか悩むなんてしょっちゅうです。
ファッションも人生と同様、絶対の「正解」はありませんから、そこが難しくもあり、面白くもあるのだと思います。
スポンティーニ
昨年からこちらのサイトを拝見させて頂いております。
サイトを見だしてから靴が好きになり、すこしずつですが集めてます。
上記のカルミナのウィングチップを購入したのですが、オフでどのように着こせればいいのか迷ってます。
blackwatchさんは、ウィングチップの靴はカジュアルではどういった服装に合わせてるんですか?
blackwatch
考慮したほうがよい点は、ウイングチップはカントリー寄りの靴であること。キルティングジャケットとかBarbourとかツイード地とか千鳥格子柄とか、そういうカントリーっぽいアイテムと相性が良いでしょう。
もっとも、今ウイングチップは流行している靴ということもあり、そういう相性はそんなに気にしなくてもよいとは思います。少なくとも、スーパー150みたいなツルンとしたドレッシーな生地や、光沢のあるシャイニーな生地などとは相性が良いとはいえませんけど。
さて、外羽根式のロングウイングチップといえばちょっとゴツい印象がありますが、Carminaのものはかなり上品ですね。カントリー要素も少し薄め。私ならテーラードジャケットに合わせることを一番に考えます。デニムのジーンズに合わせたい。
スポンティーニ
ありがとうございます。
参考にさせて頂きます。
blackwatch
もう一点付け足しますと、タータンやアーガイルといったトラッドな柄ともウイングチップは相性が良いと思います。
スポンティーニ
ウイングチップはこれからの季節はちょっと難しくなりそうですね。
涼しい季節になってきたら、ジャケットやアーガイル柄のニットなんかと合わせたいですね。
blackwatch
カジュアル用途だと確かに真夏向きの靴ではないかもしれません。これはオックスフォード靴(ヒモ靴)全般にいえそうですが。白とかベージュのような淡い色のものなら夏気分が出るでしょう。
ピエール
いつも楽しくブログを拝見させてもらってます。
今回は、黒のウイングチップのコーディネートについて
お尋ねさせていただきます。
ウイングチップというと、カジュアル靴で色は茶色の
イメージが強いのですが、黒のウイングチップだと
例えばどういった服に合わせられるでしょうか。
カジュアルなのでジャケパンスタイルの方が良いのか、
スーツスタイルでも使えるのか、黒だとあまり汎用性が
ないのかといろいろ考えてしまします。
お忙しいところ恐縮ですが、ご意見いただけますと
助かります。
blackwatch
いろいろ書こうと思ったのですが、結局、上の記事で書いたことの繰り返しになりそうなのですよ。記事内の分かりにくいところなどを質問していただいたほうが話が早いと思われます。
記事で書きましたとおりウイングチップといっても種類がありまして(外羽根、内羽根、ロングウイング、ストームウェルトの有無、カントリーシューズなど)、どの形式のものかを指定していただかないと、話が冗長になってしまいそうです。
ピエール
内羽根式の黒のウイングチップの汎用性について、
ご意見いただきたいと思います。
やはり、茶と比べると合わせられる服は限られて
しまいますかね?
blackwatch
上の記事にも書きましたとおり、普通のビジネススーツに一番合わせやすいのは内羽根式でして、特に黒はそうですね。ただ、いわゆる艶っぽいスーツには合わせにくいでしょう。柄入りや存在感のある生地ならより合わせやすいでしょう。
カジュアル用途ですと、黒い内羽根靴は一般的に使い勝手がとても良いとは言えませんが、ウイングチップはその中では一番合わせやすいでしょう。とりあえずはジャケパン(ジャケット+パンツ)のようなドレス寄りのスタイルなら合わせやすそうです。ジャケパンでなくても、トラッドを感じさせるアイテムとなら合わせやすいと思います。例えば、千鳥格子柄やブラックウォッチ柄のステンカラーコートとか。
これはセミブローグにもいえることですが、ブローグの穴飾りの大きさも印象を左右します。穴飾りが小さいとドレス寄り、大きいとカジュアル寄りになります。内羽根式だとブローグが小さめのことが多い気もしますが、そうでないものもあります。
また、もちろん木型(ラスト)によっても大きく印象は変わります。
プレイドマン
普段はワーク系、アウトドア系大好きの定年オジンです。
早速ですが、「ウィングチップはスーツ」と言うようなイメージしかなく初歩的な質問でお恥ずかしいのですが、黒のロングウィングチップと紺ブレ、特にニューポートとのコーディネイトはありなんでしょうか? ありならば参考となる画像をご教示いただけないでしょうか?
また、黒のロングウィングチップとツィードジャケットとのコーディネイトの参考画像もお願い出来ると有り難いです。
よろしくお願いいたします。
blackwatch
匿名希望の方ですよね。でしたら、最初から「プレイドマン」とだけ名前欄にお書きください。そうでないと私のほうで投稿を手動でやり直す必要があるのです……(今回もそうしています)。たぶん、私のところに限らずどこのブログのコメント欄もそういう仕組みだと思います。
また勝手ながら、ついでにコメントの記事を移動させていただきました。こちらのウイングチップの記事のほうが、他の読者の方の参考になるという意味でもふさわしいと判断しました。
さて、黒のロングウイングとブレザーですが、まあ普通に合うと思います。ただ、特にロングウイングはゴツいので、どちらかというと秋冬の着こなしのほうが合わせやすいかもしれません。一般的にはブレザーには少し軽めの靴(ローファーなど)を合わせますね。さて、こちらはそのものズバリの写真ではないのですが。
http://m-butsuyoku.blog.so-net.ne.jp/2011-10-21-2
また、黒のロングウイングとツイードジャケットの参考画像は、イマイチ良いものが見つかりませんでした。それはともかく、グレーヘリンボーンツイードあたりだとブレザー以上に「完璧」な組み合わせでしょう。
ところで、参考画像はそんなにすぐには都合よく出てこないものなのですよ……。私はブログで参考画像をよく紹介していますけど、これは普段からコツコツと溜めているものなのです。ちなみにグーグルには「画像検索」というサービスもありまして、運が良ければ満足するものが出てくるかもしれません。上の「ロングウイングとブレザー」の記事もこれで探しました。
https://www.google.co.jp/search?hl=ja&gws_rd=ssl&tbm=isch&q=%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%81%E3%83%83%E3%83%97%20%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%B6%E3%83%BC
プレイドマン
こんばんは。
ご回答有難うございます。
慣れないものでお手間もとらせ申し訳ありません。
画像も有難うございました。
私も紺ブレ+ローファー(コブラバンプ)が大好き(基本)です。
黒のロングウイングとニューポートとの組合せがあれば新しい発見と思い、画像検索やIVY特集号を見かえしたりfree&easyなども見たりいたしましたが、なかなかありませんね。
blackwatch様がおっしゃるように黒のロングウイングであれば秋冬のニューポートか、ツイードとの組合せのほうがより落ち着くように思いますね。
初歩的な質問に懇切なご回答をいただき重ね重ね有難うございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
プレイドマン
blackwatch
ダブルブレストのニューポートであっても、私なら靴はそれほど重くない雰囲気のものをまずは考えると思います。ウイングチップであれば華奢なものですね。ウイングタッセルという手もあります。