今日は、リュックサック(バックパック)、デイパック(鞄、バッグ)を取り上げます。《最終更新日: 2015年1月25日》
リュックサック(バックパック)とは、デイパックとは、……
リュックサックは、重い荷物を楽に運べ、両手も自由になる機能的な鞄。アウトドアやヘビー・デューティー(Heavy Duty)なスタイル・ファッションには、このような鞄を合わせたくなりますな。ちなみにデイパックとは、日帰りのハイキングなどに使うことを想定した小型のリュックサックのことです。
街中で背負うときは、周りの人の迷惑にならないように気を付けてください。人ごみの中では背中から下ろして手に持つなどの対応をしないと、凶器を背負った人間になってしまいますよ(汗)。
こちらは、ユナイテッドアローズ(United Arrows、UA)の栗野宏文さん。コンサバな着こなしのときは、こんなふうにちゃんと背負わないのも手です。
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- On the Street……Master Class, Paris - The Sartorialist
こちらは、ダブルブレストのブレザーにあえてリュックサックを合わせています。やはり手に持っていて、歩くときは片方の肩に引っ掛けるのでしょう。
ちなみに、アウトドア用のバックパックによく付いているアレは、「ブタ鼻」と呼ぶそうです。工具などを引っかけたり、くくりつけるためのものだそう。
Fredrik Packers(フレドリック・パッカーズ)
フレドリック・パッカーズ(Fredrik Packers)は、日本の気鋭の鞄ブランド。特に自転車に乗ることを意識しているようです。日本製。
500D Day Pack(500Dデイパック)は、軽めの500デニールのコーデュラナイロンを使用したデイパック。デザインは基本的なデイパックといえます。随所にあしらわれた皮革(レザー)がよいアクセントになっています。
Light Weight Backpack(ライト・ウエイト・バックパック)は、ミニマルな雰囲気のシンプルなデザインのバックパック。しっかりとした1000デニールのコーデュラナイロンを使用していますが、裏地を省いて軽く仕上げています。
Topo Designs(トポ・デザイン)
トポ・デザイン(Topo Designs)は、2007年に誕生したアメリカはコロラドのアウトドア用品ブランド。鞄は丈夫な1,000デニールのコーデュラナイロンを使用した商品が中心で、アメリカ製なのがうれしい。
主力のバックパックは各種ありますが、個人的に気に入ったのがこのTrail Pack(トレイル・パック)。シンプルな形態がよろしいかと。手提げのように持つこともできます。
Rover Pack(ローバー・パック、ローヴァー・パック)は、ストラップ2本で留める形式のバックパック。こちらは名門ウールリッチ(Woolrich)のウール(羊毛)地を使用したRover Packで、アウトドア気分を盛り上げてくれます。
Galleriant(ガレリアント)
ガレリアント(Galleriant)は、2011年に誕生した日本の鞄ブランド。どうやらコペルト(Coperto)という鞄ブランドのデザイナーが独立してできたブランドのようです。
Crollare(クロラーレ)は、現代的なデザインと柔らく感触の良いゴートスキン(山羊革)が特徴のライン。GAW-3650は、現代的なデイパックといった趣です。
GAW-3651は、上部が折り曲がる仕組みのリュックサック。シンプルでミニマルな雰囲気です。
Tanner Goods(タナー・グッズ、タンナー・グッズ)
タナー・グッズ(タンナー・グッズ、Tanner Goods)は、2012年に誕生したアメリカはオレゴン州ポートランドの皮革製品ブランド。いかにもポートランドらしい手仕事感のある商品をつくっています。アメリカ製。
Wilderness Rucksack(ウィルダネス・リュックサック)は、撥水性に優れたワックスコットンを使用したリュックサック。随所にアメリカの名門ホーウィン(Horween)社のクロムエクセル(Chromexcel)の皮革を使用しています。
こういう雰囲気の鞄はほかにもありますが、これは特に最初から味が出まくった仕上がりといえます。色によってちょっとデザインが違うように見えます。
Slow(スロウ、スロー)
Slow(スロウ、スロー)を別記事で大きく取り上げていますが、気になる商品をご紹介。
Double Oil(ダブル・オイル)は、栃木レザーのフルベジタブルタンニンレザーを使用したシリーズ。いかにも味のある革といえます。真鍮(ブラス)の金具にも注目してください。日本製。
こちらは、Double Oilのリュックサック。これはですね、フレンチ・トラッドなスタイルによく合うリュックサックといえます。こういうリュックサックはこれから注目すべきだと思いますよ。
Zanellato(ザネラート、ザネラット)
ザネラート(ザネラット、Zanellato)は、1976年創業のイタリアはビチェンツアの皮革製品ブランド。スポーツ用のボールなんかもつくっていたのが面白いなと。イタリア製。
Ildo(イルド)は、シンプルかつ大人っぽい雰囲気のリュックサック。フレンチ・トラッドと相性が良さそうです。こちらは、マルカプント(Marcapunto)というシボ革を使用したIldo。キズが付きにくく扱いやすい革だと思います。
コットン混紡地にコーティングを施したブランディン(Blandine)という生地を使用したIldoもありまして、波模様が大人っぽいスタイルを引き立ててくれるでしょう。
Felisi(フェリージ)
フェリージ(Felisi)は、1973年創業のイタリアはフェラーラの鞄ブランド。1992年よりつくっているナイロンとナチュラルレザーを組み合わせた鞄は高く評価されています。
15/54/DS+NKは、ナイロンとレザーのコンビ仕様のリュックサック。ストラップの間隔を広くして、片方の肩でも背負いやすく調整しています。間口は大きく広がります。
Drifter Sport and Travel Bags(ドリフター)、Kelty(ケルティ)、Gregory(グレゴリー)
もともとはパラシュート(!)をつくっていた会社だったドリフター(Drifter Sport and Travel Bags)は、1977年創業のアメリカはオハイオ州のアウトドア鞄ブランド。コーデュラナイロンを使用したその鞄は、とにかくモデル数も色展開も豊富です。ブタ鼻も印象的。
往年のヘヴィー・デューティー・ブームを牽引したケルティ(Kelty)は、1952年創業のアメリカは南カリフォルニアの鞄ブランド。クラシックなアウトドア用バックパックの代表格的なブランドといえるでしょう。
80年代以降のアウトドアバッグの代表格であるグレゴリー(Gregory)は、1977年創業のアメリカのアウトドアバッグブランド。バックパックはグレゴリーの看板アイテムでして、Day Pack(デイ・パック)やDay & Half Pack(デイ&ハーフパック)など名作ぞろいです。
Frost River(フロスト・リバー)、Duluth Pack(ダルース・パック)、Manhattan Portage(マンハッタン・ポーテージ)
特にカヌー用の鞄に定評のあるダルース・パック(Duluth Pack)は、1882年創業のアメリカはミネソタ州のアウトドア用品ブランド。鞄の主力は丈夫なコットンキャンバスとレザーを使用したラギッドなもので、「本気」のブランドです。
撥水性にすぐれて丈夫なワックスコットンを使用した鞄を得意としているフロスト・リバー(Frost River)は、アメリカはミネソタ州ダルースのアウトドア用品ブランド。レザー(皮革)と真鍮(ブラス)を組み合わせたその鞄は、昔ながらのクラシックでラギッドな雰囲気が魅力です。
メッセンジャーバッグ専業ブランドといってよさそうなマンハッタン・ポーテージ(Manhattan Portage)は、1980年創業のアメリカの鞄ブランド。バックパックもつくっています。丈夫なコーデュラ・ナイロンを使用しています。
Filson(フィルソン)x Brooks Brothers(ブルックス・ブラザーズ)
もともとはゴールドラッシュ時に集まった労働者のための服をつくっていたというフィルソン(Filson)は、1897年創業のアメリカのアウトドアウェアブランド。
フィルソンがブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)とコラボしています。随所にタータンチェックをあしらって、トラッドな仕上がり。
Herschel Supply Company(Herschel Supply Co.、ハーシェル・サプライ・カンパニー)
スコットランド移民の末裔の兄弟が創業したというハーシェル・サプライ・カンパニー(Herschel Supply Co.)は、2009年創業のカナダはバンクーバーの鞄ブランド。
基本的にはアウトドアっぽい鞄を得意としているようですが、「本気」になりすぎず適度に洗練されているのが特徴でしょうか。いまっぽいカジュアルスタイルと合わせやすいと思います。
Seil Marschall(サイル・マーシャル、サイルマーシャル)
日本では特に鞄が多く扱われているサイル・マーシャル(サイルマーシャル、Seil Marschall)は、1896年創業のドイツのアウトドア用品ブランド。
鞄はコットンキャンバス地のものが主力で、随所にレザー(皮革)があしらわれています。いかにも使い込むと味が出そうというか、すでに味が出ているというか。
Briefing(ブリーフィング)、Yuketen(ユケテン)、Slow(スロウ、スロー)
ミルスペック(米国軍用規格)に準拠した素材や部品で製作される硬派な鞄ブランドといえば、日本企画でアメリカ製の鞄ブランドであるブリーフィング(Briefing)。Atack Pack(アタック・パック)などのバックパックもまさに質実剛健。
日本人のユキ・マツダ(Yuki Matsuda)氏が企画するユケテン(Yuketen)は、1989年創業のアメリカの靴ブランド。鞄にも力を入れていまして、ラギッドなバックパックも各種あります。
Sports、Luxury、Outdoor、Workという4単語の頭文字からブランド名を取ったというSlow(スロウ、スロー)は、2008年に誕生した日本の鞄ブランド。素材にこだわっていて、レザー地もキャンバス地も味わいがあります。
他の記事も……
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- Slow(スロウ、スロー)の鞄、財布
追記
- (2008年8月17日)記事全体を大きく書き換え。
- (2008年11月26日)商品を追加、入れ替え。
- (2009年5月9日)商品を追加、入れ替え。
- (2010年1月27日)2009年度秋冬最初の更新。
- (2010年8月21日)2010年春夏最初の更新。
- (2012年1月28日)2011年度秋冬最初の更新。
- (2013年1月29日)2012年度秋冬最初の更新。
- (2015年1月25日)2014年度秋冬最初の更新。
この記事へのコメント
コーサク
最近、リュックの肩掛けの擦れなどで、アウターやジャケットの
肩の辺りの生地が痛んだり、傷がついたりするからなるべく使わない
方がいい(?)的な、記事を読んだのですが、このあたりについて
Blackwatchさんはどう思われますか?
私は、以前は通勤はトートバッグだったのですが、ある時から
生活スタイルに変化があり、両手が空いてる必要がある時が多いので
今はリュック一辺倒になっています。
リュックはブリーフィングのアタックパック(バリスティックナイロン)
を使っており、合わすものはダウンジャケットからバブアー 、ステンカラーコート
など様々です。
ただ、上記のような可能性があるのなら、使うことを少し制限したほうがいいのかな?
とも思いまして。。
まぁ、程度問題だとは思うのですが、
Blackwatchさんの主観で結構ですので、リュックを通勤で使うかどうか、
また上記のようなことを考えたことがあるかどうか、使わない場合は何がおすすめか、
など教えてもらえますと幸いです。
恐縮ですが、どうぞ宜しくお願いします。
blackwatch
まず、テーラードジャケットにリュックサックやショルダーバッグを合わせると、型崩れの恐れがあります。ですので、私はそういう鞄を極力使わないようにしています。大荷物のときなどにやむを得ず使うなら、安価なジャケットを着るでしょうね。
ファッションスナップではしばしばスーツにその手の鞄を合わせた人を見ますけど、服を大事にしたいならやらないほうがよいでしょう。ちなみに、ああいうファッションピープルみたいな人はうなるほど服もお金も持っているのですよ(たぶん)。
テーラードジャケットではなくても、生地の擦れの問題がありまして、上質で繊細な生地のときは気を付けたほうがよいでしょう。濃色のコットン地などでは色落ちの恐れもあります。化繊のダウンジャケットあたりならぜんぜん気にする必要はなさそうです。
それと、もちろん荷物が重いほど服に負担がかかります。
最終的には、コーサクさんもお書きになっているように「程度問題」です。「正解」はありません。服への負担をゼロにしたいからって、ずっとハンガーにかけて飾っておくわけにもいかないですよね。使い込んだ感じが「味」に見えることもあります。