雑誌Men's EX(メンズ・イーエックス)2019年2月号にて、綿谷寛画伯によるフレンチ・アイビー特集が掲載されていました。気になるけど分かるようでよく分からないフレンチ・アイビーを、イラストで勉強してみましょう。
ネイビーブレザー
トラッドスタイルの大定番であるネイビーブレザー(紺ブレ)は、フレンチ・アイビーでも有効のようです。イラストではダブルブレストですけど、シングルブレストでも構わないでしょう。ここでは、タータンチェック柄パンツにシングルモンクストラップの靴、そしてボウタイ(蝶ネクタイ)と合わせています。
タータンパンツとシングルモンクは、ビームス(Beams)の中村達也氏の以前の記事にも登場しています。フレンチ・アイビーには外せないアイテムなのでしょうね。
いまの若い人にはシングルモンクよりもダブルモンクのほうがなじみ深いかもしれませんが、本来はダブルモンクのほうがちょっと変わった靴なのですよ。ダブルモンクがシングルモンクの人気を上回ったのは、00年代(2000年代)以降のことでしょう。
オイスターホワイトのステンカラーコート
次は、オイスターホワイト(オフホワイト)のステンカラーコート(バルマカーンコート、バルマカンコート、バルカラーコート)を中心にした着こなし。以前オフホワイト(アイボリー色)を取り上げたことがありますが、なるほどフレンチな色でもあるのですね。
そういえば、このオフホワイト色のコートやブルゾンは、1990年前後にけっこう人気があったことを思い出しました。おそらくこれから復活して人気が出るでしょうから、注目しておくべきだと思いますよ。
このコートに、リジッドデニム地のブルージーンズにネイビーのタートルネック、そして黒靴(オフィサーシューズ)を合わせています。
ここで私の提案なのですが、ブラックジーンズを合わせるとよりフレンチっぽくなると思いますよ。ブラックジーンズの中でも特に、白いヨコ糸を使ったデニム地のものがトラッドっぽくなります。裏側が白っぽいのが特徴。実は意外に近年はあまり売っていないのですけど(真っ黒なものばかり)、私はリーバイス(Levi's)501のShrink to Fitのものを持っています。
私はこの冬、オフホワイトのステンカラーコート、ブラックジーンズ、黒いローファー、そして(ブラックウォッチなどの)タータンマフラーという着こなしをよくやっていました。
カーディガンと長袖ポロシャツ
次は、1966年のフランス映画『男と女』を参考にした着こなしとのこと。音楽がとても有名な大ヒット映画です。
Vネックのニットカーディガンに濃色の長袖ポロシャツを合わせています。大人っぽい渋めの着こなし。
ダッフルコート
最後は、ダッフルコートを中心にした着こなし。ゆったりめを着るのがミソとのこと。フレンチというとヘリンボーン織り生地のダッフルコートのほうがそれっぽい気がしますが、ここに登場しているふつうのメルトン地のほうが飾らない素朴な雰囲気が出るでしょう。
シェットランドウールのクルーネックセーターに太畝のコーデュロイパンツを合わせて。全体に野暮ったい着こなしですが、首元のスカーフが雰囲気を華やかにしています。
最後に
ホリデー・ボワロ(Holiday Boileau)というブランドのデザイナーであるゴーチエ・ボルサレロのインタビューに、面白い記述がありました。ちなみに、ホリデー・ボワロの最新コレクションは上品なウエスタンという感じで、なかなか面白いですよ。
- INTERVIEW:「ホリデーボワロ」のゴーチエ・ボルサレロに聞く、フレンチスタイルの極意 | Feature - FASHION | honeyee.com Web Magazine
- Holiday Boileau Fall 2019 Menswear Collection - Vogue
僕にとって、フレンチ・スタイルというのは、ブリティシュ、アメリカン、そして、イタリアンのミックスなんだ。フレンチ独自のスタイルは存在していないと思ってる。これはウィメンズのことではなく、メンズウェアのことだよ。
というわけで、なんでもありのようで、それでいて何か傾向があるような、フレンチ・アイビー。これから要注目です。
それでは。
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